明日は朝から胃の再検査である。
と、唐突に書かれても、今回初めてこのブログを目にする方もいらっしゃるだろうから、これまでのあらすじを記しておこう(余談だが、私は物心がついてからもしばらくの間「記す」のことを「きす」と読んでいた。別に欲求不満だったのではない。しかし、「しるす」と知ったのは物心がピークを過ぎた頃であった)。
あらすじ
《 8月初めに受診した人間ドックで、私は胃と胸部にアブノーマルな陰を発見される。私は再検査を丁重に固辞し、医師は「まっ、いいか」って感じまで説得できたのだったが、保健師を落とすことはできなかった。彼女は放置してはいけないと頑なに主張し譲らなかったのである。
しかし私が固辞したのは根拠がないわけではなかった。
まず胃であるが、これは「前庭部大弯」(いったいなんて読むのだろう……。それにしても、私の胃に前庭があるとは知らんかった)に潰瘍があるとかないとかである。実はこれについては、昨年も同じように引っかかっているのである。検診した場所は違うが、同じところで引っかかったということは、特定の医師や技師が私を陥れようとしていないことが分かった。そのため、昨年も胃カメラを飲んだのだが、潰瘍痕があるものの、異常はなかった。ついでにピロリ菌の住処になっていることは発見されたが……
だから私は固辞したのだ。去年も同じように言われ、胃カメラを御馳走になりました。毎年毎年、そんなお心遣いは結構です、と。でも、職業意識に燃える保健師さんは許してくれなかった。
胸部の陰影であるが、これは6年前に同じところが引っかかっており、再検査で異常がなかったところである。その後私は道外勤務で別な検診センターでドックを受けていたのだが、そこでは異常を指摘されたことはなかった。6年ぶりに札幌に戻ってきて、ここの検診センターで受診した結果、また指摘されたのだ。おそらく6年間の間、機器の清掃をしておらず、同じ箇所に陰が写ったに違いない。
これも、医師は「何ともないだろーなー」と言ってくれたのに、保健師は許してくれない。彼女は何を生きがいにそんなに頑固でいられるのだろう?
そういうことで、明日、まずは胃カメラを飲むことになった》
なんと簡潔な「あらすじ」であろう。もう本文が必要ないくらいだ。
胃カメラを飲むのは4度目となる。
しょっちゅう飲んでいるわけではないのに、回を重ねるごとに飲むのに慣れてくるのは不思議である。
最初のときなんか、ひどくオエオエしてよだれと涙でびちょびちょになってしまった。失禁しなかったのが不思議なくらいであった。
でも、終始私の頭に手を添えていてくれた看護師さんのおかげでなんとか乗り切ることが出来た。あとから考えると、手を添えていたのは、苦痛でいつ暴れるかもしれない私を、いつでも押さえつけられるようにという臨戦態勢だったのだが……
去年受けた病院(それが3回目であった)は特にスムーズに検査を終えることが出来た。たぶん腕がいいのだろう。ただ、「検査中は目を閉じないように」と言われた理由が分からない。その場に居合わせた検査技師や医師、看護師は、そんなに私の瞳の輝きを見ていたかったのだろうか?
今年もその病院に行きたかったのだが、検査だけの予約はできないということなのであきらめることにした。
今朝、明日の心得について読んでみて驚いた。
夕食は18時までに済ませておくようにと書いてある。
9時までなら暴飲暴食してもよいわけではないようだ。
これでは人生が狂う(「今日の人生」分)。
こうなると朝一番の予約が取れて良かったと思う。前夜の食事がそんなに早いのに、翌日の昼近くまで絶食するなんてことは、私には無理だからだ。そんなことしたら、空腹のあまり胃が自己消化し始めるだろう。
検査が終わったあと、混みようによっては呼吸器科の方も受診してみようかと思う。呼吸器の検査は、検査だけの予約はできないシステムなのだそうだ。
傷ついた胃壁をいたわるために、明日の夜はミノでもつつきながらビールを飲まな
ければならない。