読後充実度 84ppm のお話

“OCNブログ人”で2014年6月まで7年間書いた記事をこちらに移行した「保存版」です。  いまは“新・読後充実度 84ppm のお話”として更新しています。左サイドバーの入口からのお越しをお待ちしております(当ブログもたまに更新しています)。  背景の写真は「とうや水の駅」の「TSUDOU」のミニオムライス。(記事にはアフィリエイト広告が含まれています)

2014年6月21日以前の記事中にある過去記事へのリンクはすでに死んでます。

November 2016

快適なオフィス環境で仕事に打ち込みたい♪尾高/札響の第9(2002ライヴ)

  器なんて関係ない?
 いや、そんなことはないだろう。
 器が良いにこしたことはない。

 まばゆいくらい白い壁。
 LEDで、節電だけではなく眼精疲労にも配慮した照明。
 人間工学的に配慮された導線。
 外の騒音が極力遮断された、静謐な環境。

 仕事がはかどらないわけがない。
 50%以上の成果向上が期待できるほどだ。

 だから私はもし経営者になったとしても、タダでいいと言われても、ここは借りない。

PB050395

  ようやくふさわしいオフィスに落ち着く
 ところでこんなにひどい環境ではもちろんなかったけど、札幌交響楽団の過去の事務所もあまり恵まれているとは言えなかったのではないか?

 札幌市民会館内、あるいは札幌資料館内……

 いまはKitaraの中にある。
 しかも勝手に入れない。ホールの警備員がいるからである。
 札響は日本の中でもトップクラスのオケになった。
 それにふさわしい環境に事務所を置くことができた。
 逆に、だからこそよりよい企画や営業ができるんじゃないだろうか?

Beethoven9Odaka 尾高忠明/札幌交響楽団による、ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven 1770-1827 ドイツ)の交響曲第9番ニ短調Op.125合唱付き(Choral)」(1822-24)。

 過去にも取り上げているが、2002年12月26日のライヴ録音(EMI。自主制作盤)。

 この年札響の経営危機が表面化。
 そんななか、これが最後の「第9」になるかもしれないという楽員たちの思いのなか演奏されたものだ(全集とは別物)。

 ソプラノは佐々木典子、メゾ・ソプラノは重松みか、テノールは星洋二、バリトンが佐野正一。合唱は札幌放送合唱団と札幌アカデミー合唱団。

 このCDは現在入手困難。
 オークションで地道に探すしかないようだ。

 ところで、某町でこんなんも見かけたが……
 ふたの無い郵便受け……
 これからの季節、寒い。
 夏は鳥の営巣に警戒が必要だ。

IMGP1007

どツボにはまってさぁたいへん♪シューベルト/涙の雨・止まれ!

SchubertMullerin  驚き桃の木連結器
 先日地下鉄に乗ったときのこと。

 私は4番ドアから乗車した。
 1車両につきドアは3対あるので、前から2両目の前側のドアということになる。

 そこは優先席がある場所である。

 私は優先席の前に立った。

 3人掛けのこのシートの両端には優先席に座る権利を有している人が座っており、真ん中は空いていた。


 もちろん私はそこに座ったりしない。
 真ん中に入ると魂を抜かれるというではないか!

 ではなくて、私にはここに座る資格がまだ与えられていないのである(自己評価)。

 おなかが痛いふりや足が痛いふりもしない。
 現実的にはもう若くはないが、しかしこの席に座ることを許されるほどは年輪を重ねていない。難しい年ごろなのだ。

 私の横の戸口側には女子高生3人グループが将来を悲観することなく仲良く会話していた。


 電車が動き出した。


 すると女子高生たちとは逆側、つまり連結通路の方から3日間絶食した蚊のような声がした。

 「しゅいませぇ~ん」


 ポケモンじゃあるまいし、連結器の渡り板の下から声が自然発生したのではない。

 前の車両から空席を見つけた1人の女性がこちらの車両に移ってきたのだ。
 安定しない連結通路を歩いて来れるんだから、足腰は丈夫なような気もするが、まあそれはいい。
 だって、そんなちっぽけな問題ではなかったのだから。

  彼女ったらすっごいんです

 その女性を見て、正直驚いた。いや、衝撃と言った方がよい。

 髪は長いがぼっさぼさ。
 白髪が混じっているのはいいが、てっかてか。


 そして顔は“千と千尋の神隠し”の湯婆婆もかなわぬほど大きく、さらにどす黒く、かなりなくど顔。
 こんなにインパクトのある顔はそうそう見ることがない。
 人様の顔のことをとやかく言ってはいけないのはわかっているが、今回は特例だ。なぜなら、そこには何か異常性が漂っていたからである。
 もしあなたがにらめっこの達人だとしても、瞬負け必至だ。


 「しゅいませぇ~ん」という唯一耳にした言葉も、志村けん扮する老人コントの婆さんのようであり、また顔だちと考え合わせると純粋な日本人ではないのかもしれないと思わざるを得なかった。


 私はその場所から離れたい欲求にかられた。

 が、そこは紳士である。
 動揺したりはしない。が、いきなり魔法をかけられるんじゃないかとひやひやした。


 だいいちじりじりとカニ歩きして離れようにも、女子高生3人組がそれを阻んだ。
 彼女たちは身動きできなくなっていた。私を通すことなんてできっこなかった。

 なぜなら、この常軌を逸した容姿風貌の初老女性を目にした瞬間にツボにはまってしまったからだ。
 恐怖のツボではなく、笑いのツボである。
 そこから抜け出せず、身動きできなくなっていたのだ。


 わかる。わかるよ。
 おじさん、君たちの気持ちよ~くわかる。
 だから電車を降りてお茶しない?……なんていうはずもなく、涙を浮かべ必死に歯を食いしばって笑いをこらえている彼女たちに深く同情した。


  涙なくして聞けないあいさつ
 私もこういう経験がある。
 いや、でか顔こってり背脂濃厚豚骨スープ風の経験ではなく、永遠に笑いのツボから脱しきれないかもしれないという、忍耐力不足の不安を感じながらもおかしくてしょうがないという、竹中直人的状況に陥った経験がである。

 結婚式に出席していたときのことだ。

 新婦のお母さんへの手紙の朗読で会場内の半数が感動し半数が無感動になったあと、新郎の父親がお礼のあいさつをする段になったときだ。新郎の父はマイクの前に立ち、軽く頭を下げた。そこで頭をマイクにぶつけた。

 ゴンッ!「あ、ぃたぁ~」


 私はツボにはまった。
 なんとなくぶつけそうな予感が的中してしまったので、余計はまった。


 隣にいたSさんもツボにはまった。
 Sさんの瞳から涙があふれるのを見て、私の瞳からはその2割増量の涙が出た。

 笑いをこらえると、上あごに妙な味が走り、鼻が痛くなった。
 Sさんの鼻の回りも涙だが鼻水だかわけのわからない状況になっていた。
 私は父親のあいさつに感動して涙しているふりをしようとしたが、どう考えても口元は感動していない。
 あんなに苦しいことはなかった。
 ここで大声で思いっきり笑い声をあげられるなら引き出物は要らないとさえ思った。


 さて、女子高生3人組もお互いの顔を見合わせては口に力を入れ、蒸留水のように清純な涙を垂れ流した。
 よせばいいのに怖いもの見たさでさらに湯婆婆の方をちら見し、またどツボにはまった。

 彼女らの黙笑はとまらなかった。とめようがなかったのだ。
 私は彼女たちが魔法で笑い袋にされちゃうんじゃないかとヒヤヒヤした。

 が、なんとか湯婆婆に気づかれることなく、この苦しき電車通路の娘たちは4駅後に電車を降り、さすがに湯婆婆には見られないようホームの柱の陰で3人して嗚咽していた。まるで第1志望の大学に合格した瞬間のように。

 そんなわけで、今日はシューベルト(Franz Peter Schubert 1797-1828)の「止まれ!(Halt!)」と「涙の雨(Tranenregen)」。

 歌曲集「美しき水車小屋の娘(Die schone Mullerin)」D.795,Op.25(1823)の第3曲と第10曲である。


 ミュラーの詩による「美しき水車小屋の娘」も若い男の失恋を綴ったもの。
 「冬の旅」「白鳥の歌」とともにシューベルトの3大歌曲集と言われる。


 私が持っているCDはペーター・シュライヤーのテノール、シフのピアノによる演奏のもの。


 1989年録音。ロンドン(デッカ)

  ただの真っ黒け
 先日金沢の町でこんな信号を見かけた。

PA240356


 最初は何のことかわからなかった。信号界のカオナシかと思った。


 よく見ると“とまれ”と書いてある。車がやってくるとどこかに仕掛けられたセンサーによってこの文字が赤く光るように作られているに違いない。


 が、私が目にしていた限られた時間内には一度も点灯しなかった。
 ブーンと車の音真似をして下を歩いても、なんの変化もなかった。


 故障か?
 いや、まさか故障ってことはないだろう。故障していたなら危険すぎるもの。

 でも、仮に車に正常に反応するのは良いとしても、自転車なんかではどうなんだろう。
 気づいたときにはもうとまれないんじゃないだろうか?
 あるいは見落としてしまうかもしれない。

 なんだかいろんな意味で気になる信号だ。


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