とってもお邪魔虫
ご存じの方も多いと思うが、懸賞サイトの『ドリームメール』。
どういうものかというと、“15年以上にわたり、1000万円プレゼントをはじめ、家電や金券、グルメなどの豪華賞品をプレゼントしている懸賞サイトです”ってものだ。
“ドリームメールは、ユーザー様に送る広告メールやウェブサイトの広告、アンケート調査などの広告収益で運営しているサービスです。その収益の一部を還元する形で、1000万円プレゼントをはじめ、各種プレゼントを提供しています。そのため、会員登録すると、広告メールのほか、バラエティ豊かな無料メルマガやアンケート調査依頼メールが届きます”ということで、私も長年にわたりメルマガのなかに載っているURLをクリックしたり、あるいはアンケートに回答してポイントをため、プレゼントをゲットすべく応募してきた。
だが、このところすっかりアンケートに答えたりするのがおっくうになってしまった。
それは景品がつまらなくなったからではない。一度も当たったことがないからでもない。
かつては見られなかった、広告が回答画面にやたらと表示されるようになったからだ。
ただ広告が表示されるだけならそうイライラもしないが、とにかくレスポンスが悪くて広告表示に時間がかかる、表示されたら本来クリックしたりするべき箇所が広告によって動いてしまう(なので、広告をクリックしてしまうこともある)。
そんなんですっかり嫌気がさしてしまったのだ。
執拗な広告表示って、まったくもって逆効果。それどころか反感を買ってしまうんじゃないかと思うのだが……
これは純粋なアンケートではなく誘導だ
また、『永久不滅リサーチ』というアンケートサイトがあるが、これにも私の興味は失せつつある。
こちらのサイトではアンケートに答えることで賞品交換やセゾンカードの支払いに充当できるポイントがたまるのだが、このごろは広告的なアンケートが多くなっているからだ。
以前は、世論調査に準ずるような、答えていても世の中に貢献できるようなアンケートが多かった。
ところが、このごろは〇〇というサプリメントだの愛車の一括査定だのを知っているか、利用したことがあるか、いますぐ試してみたいかというアンケートが増えてきているのである。
『永久不滅リサーチ』はお堅いイメージがあり、それが信頼感につながっていたのだが、こういう商売への誘導型って興ざめしてしまう。
広告のグロテスクな饗宴に通じるものが
かつては夢と情熱にかられてアンケートに答えていた私。
けど、すっかり嫌気がさし、憎らしくなってきたなんて、まるで「幻想交響曲」のようだ。
ベルリオーズ(Hector Berlioz 1803-69 フランス)の「幻想交響曲(Symphonie fantastique)」Op.14,H.48(
1830)。
若い芸術家がある女性に恋をし、しかし失恋したためにアヘンを飲んで自殺を図る。死にきれないなかで、彼は彼女を殺し、さらには彼女が魔女になって饗宴している夢を見る、という標題交響曲である。ざっと書くと。
各楽章のタイトルは、以下の通り。
第1楽章 「夢、情熱」
第2楽章 「舞踏会」
第3楽章 「野の情景」
第4楽章 「断頭台への行進」
第5楽章 「魔女の夜宴の夢」
おそらく私がこれまでの中で最も多くの録音や実演に接してきた楽曲が「幻想交響曲」。
いろいろな特徴(クセ)のある演奏、熱狂的な演奏、感動的な演奏、腑抜けた演奏に出会ってきたが、個人的にはC.デイヴィス/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団による1974年録音のものがいちばんしっくりくる。
第4楽章でも忠実にリピートを行なっているのも珍しいだろう。
フィリップス。