ここが舞台?
 先月、旭川に出張した時のこと。

 小道によって歩道がいったん切れていたが、その先の向かいの縁石に貼られていた鉄看板がこれ。

IMGP1819

 踊り子?

 いや、こんなところでアタシ、踊れません。

  踊りの百貨店
 ファリャ(Manuel de Falla 1876-1946 スペイン)のバレエ「恋は魔術師(El amor brujo)」G.44/68(1914-15/改訂'15-16)。

 ソプラノ(またはアルト独唱)を伴う1幕2場のバレエのための音楽で、詞はG.M.シエーラ。

 ジプシー女のカンデラスは恋人が死んだあと、別な男カルメロを愛するようになったが、死んだ男の幽霊が邪魔に入る。そこで、幽霊に若いジプシー女のルシアをあてがい、2人を結ばせる。という、こうやって書くとやれやれなストーリー。

FallaThreeDutoit 曲は以下の13曲からなる。

 1. 序奏と情景
 2. 洞窟の中で(夜)
 3. 悩ましい愛の歌
 4. 亡霊
 5. 恐怖の踊り
 6. 魔法の輪(漁師の物語)
 7. 真夜中(魔法)
 8. 火祭りの踊り
 9. 情景
 10. きつね火の踊り
 11. パントマイム
 12. 愛の戯れの踊り
 13. フィナーレ,暁の鐘

 このなかでは、「火祭りの踊り」が突出して有名だが、どの踊りの音楽も、そして踊り以外の音楽もじつに魅力的なメロディーだ。

 デュトワ/モントリオール交響楽団、トゥランジョーのソプラノで。

 1981年録音。ロンドン(デッカ)。

 そして私は、看板を無視して通り過ぎましたとさ。