私にとっての「失恋傷心打破」音楽。お薦めはガーディナー/オルケストル・レヴォリュショネル・エ・ロマンティークのDVD。1991年のライヴである(Ph-UCBP9003.期間限定特別価格盤で¥2940。調べたところTOWER RECORDSのネット通販では、まだ在庫有り。下記通販でも在庫有り)。ピリオド楽器による演奏で、最初は「幻想はモダン楽器でバリバリやってくれなきゃ」と思っていた私だが、聴いてびっくり、観てびっくり。バリバリやってくれているし、それまで聴いたどの演奏よりもエキサイティング。
第2楽章ではハープを6台使用(そのなかの鼻の高いおじさんが素敵)。後半の2つの楽章では、テューバの代わりにオフィクレイドとセルパンが活躍。オフィクレイドを吹いている痩せ型の奏者のひょうひょうとした態度が印象的。
また、コントラバスのトップの女性がとっても美人。ノースリーヴの衣装だが、顔に似合わない肩から腕にかけての隆々とした筋肉がカッコイイ(?)。常に冷静な表情のアシスタント・コンサートマスターはレイダースに出てくるナチの悪党を思い出させるし、終楽章の「魔女のロンド」が始まってすぐには、なぜか歯を見せて笑いながらヴィオラを弾いているお姉さまがアップで映る。
高校3年生のとき、私は大失恋をした。世の中のすべてがモノトーンに見えていたとき、NHK-TVでブルゴスが指揮する幻想交響曲の演奏を観た。筋書きがテロップで出ていたこともあり、目からうろこ、棚からぼた餅、論より証拠、泣きっ面に蜂と、とにかく感動!そうか、あの娘は魔女だったのか―中略―ということで、失恋から立ち直ったのであった。めでたし、めでたし。
そんなこともあり、私は幻想に関してはその後もいろんな演奏を聴いてきたが、今はこのDVDの演奏がイチ押し!
なお、モダン楽器による演奏ではC.ディヴィス/アムステ ルダム・コンセルトヘボウoの演奏が好きである(1974録音)。同じくTOWER RECORDSの通販では¥1,290で購入できる(輸入版Ph4757557。右の写真のジャケットは私が持っているCDで、型番もジャケットデザインも異なっている)。
ところで、私に転機を与えてくれたブルゴスの演奏だが(オケは忘れた。確か来日公演)、良い演奏だったが第5楽章の鐘がめちゃくちゃだった……