私は新千歳空港を利用する機会が多いのだが、今日は新千歳空港の蕎麦屋について。

 三階にある「八天庵」。ここの冷たいそばの「つけつゆ」はひじょぉぉぉ~に美味い!だしが効いているのはもちろん、ほのかな甘みがあってさわやか。

 この味は東京の蕎麦屋、「やぶ」なんかに代表されるような、醤油醤油してただしょっぱい(と私には思う。最初は醤油かと思った)のとは違う0d5b2391.jpg。本当に幸せな気持ちになります。少なくとも私は。

 実はこれに似た味のそばつゆが、その昔、札幌の五番館デパート(現・札幌西武百貨店)の大食堂にあった。大食堂と言ってもバカにするなかれ。そばを供していたのは「古市庵」という蕎麦屋であった(どこに本店があったのかは不明)。そして、ここの蕎麦は「百貨店の大食堂とは思えない美味さ」ということで評判であった(私の周辺の数人の間では)。残念ながら五番館には大食堂がなくなってしまったし、五番館自体も名を変えてしまったが、私はあの「そばつゆ」に近い味を探し求めていたのだ(そんなに真剣にではないですけど)。

 そして偶然めぐり合ったのが新千歳空港の「八天庵」であった。

 ただし、残念なのはそばの麺のほうが、ちょっと茹ですぎの感があるのと、水切りをもう少しきちんとしてほしいということ。ただでさえ繊細な甘さをもったつゆが、そばについた水分で薄まっちゃう。悲しい。もったいない。惜しい。ちょっと工夫して、さらに完璧をめざしましょう、店長さん!★★

 旅行で北海道で来た人にとっては、空港でもラーメンが食べたいと思うのだろうけど、ぜひ八天庵の「そばつゆ」も体験していただきたいものです。なお、八天庵の本店は千歳市内にあるらしいです。

 ついでに言うと、空港内で美味しいと思うラーメンは1F到着ロビーのJAL側にある「孝四郎」。食券を買うところがラーメン屋っぽくなくて嫌なんだけど、千歳空港内では私はいちばん美味しいと思う。 もっとも食べ物、特にラーメンは人の好みが分かれるところだからなんとも言えないけど(私はラーメンの麺は西山製麺のものがいちばんと思っている。私にとってはラーメン屋を選ぶときの重要な基準でもある)。

 三階にもラーメン店の集合地帯「北海道ラーメン道場」があるが、どれもなぁ。一番手前の苫小牧ラーメンはともかく、奥のほうはテーブルや椅子が学食みたいだし、店員も横柄な態度で(呼び込みは一生懸命やっているのに、手のひら返しだ)ラーメンをすするささやかな喜びが感じられない。三階レストラン街にもう一軒あるラーメン店「雪あかり」(八天庵の並び)は、そこそこ美味しいし店員さんもささやかな幸せを奪ったりはしない。

 とにかく、八天庵の「つゆ」は幸せになれます。ちなみにざるそばが630円です。