スクリャービン(1872-1915)のピアノ協奏曲嬰へ短調Op.20(1896)。
ラフマニノフと同様に優れたピアニストであったスクリャービンだが、彼の場合はピアノ協奏曲を1曲しか書かなかった。
ショパンの影響を受けていると言われるこの協奏曲は、スクリャービン自身がヨーロッパ各地で演奏しいつも好評を博していたというが、今ではこの曲が演奏会のプログラムにのることは少ない。おそらくはオーケストラのパートが魅力的でない、あるいは貧弱だからであろう(そういう点ではショパンの協奏曲もオーケストラの音がつまらない)。先日書いたように、「スクリャービンの管弦楽法の知識は豚がオレンジを見分ける程度のものだ」というくらいだから…・・・。
それにしても、豚がオレンジを見分けることができるなんて どう考えてもやっぱり不思議だ。ロシアの豚は特殊な技能を身につけているのだろうか?私はオレンジが甘いかすっぱいか、見た目でも臭いを嗅(か)いでも解らない。ロシアの豚以下だ。悲しいブゥ~。
さて、このスクリャービンのコンチェルトであるが、3つの楽章からなり、どの楽章も決して爆発することがない気品(?)を保ったもの。特に第2楽章は変奏曲形式による緩やかな楽章で、とても甘い、腐る寸前のみかんのように甘い主題が変奏されていく。
でもやはり、健常的な精神構造の人が書いたものではないような感じはする。
私はこの曲を1度だけ生で聴いたことがあるが(札響定期)、なかなか良かったブー。
私の愛聴盤はアシュケナージのピアノ、マゼール指揮ロンドン・フィルのもの。1971年録音で写真は旧盤のもの。現在はデッカUCCD3876として出ているが、そのジャケット・デザインは、LPで出ていたときと同じ陰気な炎の写真である(炎の感じにも陰気なものと陽気なものがあるのだ)。タワーレコードのネットショップに在庫あり。1,200円。カップリングはスクリャービンの交響曲第5番「プロメテウス」他。
ラフマニノフとは対照的なピアノ協奏曲だが、あぁロマン!、って感じである。高校生の片思いのような……
新館入口(2014.6.22~)
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