レナード・バーンスタイン(1918-1990)の「前奏曲,フ ーガとリフ」。
7月19日のPMFOの演奏会で、私はこの曲を初めて生で聴いたが、けっこう印象に残っちゃったのであります。これまでは、ほとんど聴くことなかったんだけど。
このコンサートのプログラム(というか“しおり”)の解説によると、
《バーンスタインの代表的なジャズ・ピース。1949年にウディ・ハーマンの委嘱を受けて作曲されたが、ハーマン楽団の事情で初演されないまま放置され、結局、1955年、テレビ番組「オムニバス」のなかで初演された。そのとき、作曲者自身がスタジオのバンドを指揮した。
トランペットやトロンボーンの活躍する「プレリュード」、サクソフォーンによる「フーガ」、そして、クラリネットのソロがスウィングする「リフ」からなる》
とある(執筆は山田治生氏)。
生で聴いた後、家に帰って手元にあったCDを聴いたら、うん、やっぱりいい曲だった。
今までこの曲を放っておいた私が言うのは実に無責任な話ではあるが、まだ聴いたことがない人はお聴きになることをお薦めする。
私が持っているCDはペーター・シュミードルのクラリネット(今回のPMFO演奏会でも独奏を務めたおじさんである。おじさんといっても、ウィーン・フィルの奏者であり、PMFの芸術主幹という人なのである)、バーンスタインが指揮するウィーン・フィルのメンバーによるもの。
このCDには他に「キャンディード序曲」(1956)、「『ウェストサイド・ストーリー』から『シンフォニック・ダンス』」(1957)、「映画音楽『波止場』の『交響組曲』」(1954)が収録されており、指揮はすべてバーンスタイン。「キャンディード」と「ウェストサイド」のオケはロス・アンジェルス・フィル、「波止場」のオケはイスラエル・フィルである。すべてライヴ。録音は1982年と1992年。
グラモフォンの447 952-2(輸入盤)。
でも、現在は入手困難なよう。ただし、このCDにこだわる必要はないと思います、わたくし……。たまたま、私が持っているというだけでして……
ところで、「ウェストサイド・ストーリー」に話題を変えるが、この「シンフォニック・ダンス」には 有名な「トゥナイト」や、私の好きな(そんなの関係ないと思われるに違いないが)「アメリカ」が含まれていない。
「シンフォニック・ダンス」はバーンスタイン自身が演奏会形式にまとめた作品ではなく、あくまでバーンスタインは監修者である。したがって、選曲や曲順にあたってはどこまでバーンスタインの意向が汲まれたかは解らない。いずれにしろ、オリジナルのミュージカルとはちょっと異なるものと考えた方がいい。
ということは、やはり全曲を聴くことも価値あること(のように思える)。
バーンスタインが“管弦楽団”と“合唱団”を振ったCDがある(オーケストラと合唱団の名前が、このように無個性に記されているのは個人情報保護法によるものではなく、レコード会社との契約問題によるものだろう)。独唱はマリア役のソプラノがキリ・テ・カナワ、トニー役のテノールがホセ・カレーラスという、ウォって感じのもの。しばしばオペラチックになってしまって、聴いてるこちらが赤面しちゃう……。録音は1984年。しかし、写真を見ると、「これがマリアかねぇ」と、無意味に憂鬱な気分になってしまう。
現代版「ロメオとジュリエット」と言われるこのミュージカルだが、いまでは「ロメオとジュリエット」よりも古臭いストーリーって感じもする。ギャングの争い……だもん。
新館入口(2014.6.22~)
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