昨日の夜は取引先に誘われて、大通公園(もちろん札幌)のビアガーデンに行った。

 幸い日が暮れると涼しくなって、野外で飲むにもちょうどいい気温であった。
 だいたいにしてくそ暑い中でわざわざ外で飲むなんて、私に言わせればどーかしているのだ。

 でも、人がごちゃごちゃしていて落ち着かないことには変わりはない。
 まあ、一応良い経験をさせてもらった。

 それにしてもトイレの混雑は大いに問題ありだ。
 長い列。
 膀胱がはち切れそうになって苦悶の表情を浮かべている者、チンチンの先端まで滴が到達していてもはや立っていられない者など、その光景は地獄絵だ。
 幸い私は、尿意を感じるや否や(as soon as)早めに行って並んだので、比較的平静さを保てたが、これで便意だったらどーしよーかと、想像するだけでみじめな気持ちになった。
 これは改善しなきゃだめだ。
 飲ませるだけ飲ませておいて、出すほうの担保を保証しないなんてサービスがなっていないんじゃないか?

 ところで、騒がしい会場の中、なぜか私の頭の中で流れ続けていたのは、グラナドスの「オリエンタル」だった。
 あぁ、何ともいえぬ物悲しさを湛えた小品であろうか!

 エンリク・グラナドス(1867-1916・スペイン)はスペインの民族色が強い作品を書いた作曲家である。気の毒なことに戦争の犠牲となった。第1次世界大戦中、イギリス海峡において乗っていた船がドイツの潜水艦の攻撃をうけて沈没してしまったのである。

 「オリエンタル」は12曲から成る「スペイン舞曲集Op.37」59f379e2.jpg (1867-1910)の第2曲。
オリエンタルという言葉は「東洋風の」という意味であるが、ここではスペインを支配していたイスラムの人々を指しているそうである。
 キュイの同名の作品もそうだが、「東洋風」っていうのは切ないものなのね、という感じだ。グラナドスの小品は憂いある、心に染み入るよう、そしてはかない光を放ち続けるような音楽である。おしっこの我慢が限界に達している人のいたたまれない感情に共通するものがある、かも知れない。

 私が聴いているのはHeisserのピアノによる演奏。

 限界だ
 でもたらしたら
 大はじだ