おとといの日曜日は年賀状作成に時間を割いた。
 「年賀状なんてだいたいでいいや」と年々適当になっていくが、これは自分が潜在的に正月を歓迎していないのだ、と思い知らされるときでもある(年をとりたくない)。

 で、「筆王」で作ろうと思ったら、すっごく面倒というか、恐ろしいというか、厄介なことに気づいた。
 夏にパソコンを入れ換えたのだが、そのときに「正月まではまだまだ時間がある。一度住所録もきちんと更新しなくちゃならないから、今のデータはきれいさっぱりクリーンしましょ」と削除したことを思い出したのだ。

 やれ、
 やれやれ、
 やれやれやれ、

である。きれい好きな私の悲劇。

 それからが大変。
 昔買った「筆王」のソフトをインストール。XP時代に買ったものがVistaで動くかどうか一か八かやってみたら、動いた(でも年が明けたらアン・インストールしよう)。

 インストールは序の口。
 まずは基本作業である住所録作りから始めなきゃならないハメになった。
 しかも、その唯一の手がかりとなる、去年(厳密には今年)来た年賀状を探し出すのに1時間も要してしまった。その束はリビングボードの下の扉の中に入っている救急箱の裏側に落ちていたのである。

 やれ、
 やれやれ、
 やれやれやれ、
 やれやれやれやれ、

 である。

 しかも、束ねるためにかけていた輪ゴムが、手を触れたとたんに勢いなく息絶えるように切れて、私の美しい手の甲をはじいた。

 住所録の入力を終えるのに約1時間(意外と早く終わった。入力ミスだらけかもしれない)。
 そのときちょうど12時になったので昼食(といってもシーフード・ヌードル)。

 次は裏面デザインの作成。
 本当は宛て先に応じて、家族用、私用、妻用と裏面のデザインを変える予定だったのだが(前夜までは)、こうなってしまってはそんな贅沢は言ってられない。
 デザイン完成に45分。

 そして印刷。これがいちばん時間がかかる。
 もし途中で紙詰まりしたらどうしようという不安神経症ぎみな私は、どうしてもプリンターの前から離れられない。忍耐の時間だ。

 途中、カラー・インク・カートリッジの中身が無くなったために、2枚ほど色が悪くなったものの、今回は印刷ミスがゼロという優秀な成績。
 例年ならばハガキから大げさにはみ出しただの、表と裏のセッティングを間違えただの、ハガキの上下を勘違いしただのというトラブルがあるのだが、今年は完璧。すでに来るべき新年のツキを使い果たしてしまったかのようにも思える。

 刷り過ぎないように枚数をこまめに確認しながら(宛名印刷と交互にすると間違いがない)、作業を進めていったが、あと20枚というところで今度は「黒のインクがほとんど空だぜ」っていう警告メッセージが出て、本日の作業は終了(カラーインクは予備を買ってあった)。

 それにしても、インク・カートリッジっていうのはなぜ肝心なときに切れてしまうのだろうか?

 さらに、この残された20枚を使うと今回買ったハガキをすべて使い切ってしまうということに気づいた。
 これは由々しき事態だ。
 今回は150枚年賀ハガキを購入したのだが、子どもの分も含めそれで十分足りるはずだった(記憶に基づく。昨年何枚使ったかをきちんとメモしておいたのだが、そのメモをどこに書いたのかついぞ発見できなかった)。
 しかし、その150枚は使い切ってしまうことになり、予備はゼロ。 長男は2枚使うと言っていた(2枚って、いったい何なんだ?)。次男は35枚使うと言っていた。つまり、これだけで37枚不足である。さらに、家族用の予備のことを考えるとあと合計で50枚は必要である。

 ということで、だらけきったスェット姿から颯爽とした服装に着替えてコンビニに買いに行く。
 当初の分と合わせると都合200枚。
 毎年こんなに出していただろうか?
 しかも、今年はミス・プリントなし。さらに、自分の年齢に比例するように喪中のハガキも多い。なのに不足。

 腑に落ちない。

 ウチにはヤギさんが潜んでいるのだろうか?