M.シャルパンティエ(Marc-Antoine Charpentier 1634-1704)の「テ・デウム 二長調H.146」(1690年代初頭作曲?)。

 その最初に響き渡る「前奏曲」は実に活気があって健康的、そして喜びに満ちている。とにかくトランペットがカッコイイ!
 実際、この「前奏曲」(凱旋行進曲。Prelude “Marche de triomphe”)はとても有名で、単独で演奏されることも多く、Wikipediaによると、「ヨーロッパ放送連合のsignature tuneとしてきわめて有名で、ウィーン・フィルハーモニー・ニューイヤー・コンサートやユーロヴィジョン歌唱コンテストの開始テーマにも使われている」という。
 私自身も「前奏曲」だけはクラシックを聴き始めてほどなくの1974年に知ったが、全曲を聴いたのは1980年と、その6年後であった。

cf9c5d21.jpg  シャルパンティエはフランスにおけるバロック音楽の代表的作曲家であるが、宗教音楽をメインとしフランス宮廷とはあまり関わらなかった(ルイ14世の楽長の地位をリュリと争って敗北した)。そういうこともあって、経歴や生涯については不明なことが多い。
 私も彼の作品を数曲しか知らないが、「テ・デウム」を聴いてもわかるとおり、とても洗練されたメロディーと響きが特徴と言える。「テ・デウム」の全曲を聴くと、有名な「前奏曲」以外にも魅力あふれるメロディーが随所に出てくる。

 テ・デウムと名のついた楽曲では、他にブルックナーやベルリオーズの作品が有名だが、テ・デウム(Te Deum)はカトリック教会の聖歌の一つで、テキストの最初が「Te deum laudamus」(われら汝を主と讃美し奉る)であることから、このように呼ばれている。
 カトリック教会の聖務日課で、日曜・祝日の朝課の最後に歌われ、また列聖式や戦勝の際などにも歌われてきたという。

 最近では何種類かの全曲盤CDも出ている。
 私が持っているのはマリナーが指揮したものだが現在廃盤(EMI-CDC 7 54284 2)。
 
 なお、シャルパンティエの作品につけられたH.の番号は、ヒッチコック(H.W.Hitchcock)によるカタログ(1972出版)の番号である。