誰でも知っていると言っても、JAROも見逃すほど過言ではない、「チャララァ~、チャラララウーワァー」である。
と書いても、おそらく誰もわかってなんかくれやしない……どーせ僕なんて……
J.S.バッハ(Johann Sebastian Bach 1685-1750)のオルガン曲、「トッカータとフーガ(Toccata und Fuge) ニ短調BWV.565」(作曲年:1708以前)のことだ。
三省堂の「クラシック音楽作品名辞典」(井上和男編著)でも、この作品の注釈に「もっとも人口に膾炙(かいしゃ)した作品」と書いているほどだ。
私がこの曲を初めて耳にしたのは、クラシックを聴き始めて半年後くらいのとき。
この頃、NHKホールが出来上がり、ご自慢のパイプオルガンを披露するために、イージ・ラインベルガーというオルガニストが来日、この曲も弾いたのだった。それをFMで聴いたときの衝撃、感動!もっともそのとき戦慄を受けたのは、冒頭の部分だけだったけど。
ちなみに、前に書いたフランクの「コラール第3番イ短調」も、このとき来日していたイージ・ラインベルガー氏の演奏によって私は知った。 楽譜に詳しくない私がこの曲の楽譜を見ると、なーんだこんなあっさりした書かれ方なの?って思ってしまう。あの衝撃的な出だしは、八分音符に“ギザギザ”がついているだけだもの(上の写真。なお、この楽譜は日本楽譜出版社のもの)。これで、あんな風に弾かれるわけね……。ちょっと拍子抜け。
ついでにいうと、下の写真の部分、曲がはじまってすぐの箇所だけど、ここは聴くたびに山口百恵の「♪ 緑の中を走り抜けてく真っ赤なポルシェ」に似てるなぁ、と思ってしまう。いや、ポルシェって歌 っている歌の方が、バッハの曲に似ているわけだけど。
この名曲中の名曲(なんてたって「もっとも人口に膾炙した」ってくらいだ。ところで「膾炙」って何だ?調べてみましたところ「広く世の人々に知れわたっていること」らしい。だったらそうやって書いてくれりゃあいいのに……)、なんとバッハの作品とは言えないという“疑作”説があるのだそうだ。
私も最近になってWikipediaで知ったのだが、もしそうならば何となくショックである(“偽作”はニセモノそのものであるが、“疑作”はニセモノである疑いがあるものをいう)。
まあ、そんなことで私が思い悩んでもしょうがない。 私はカール・リヒターのCDを聴くことが多い(グラモフォンPOCG9697=写真。現在廃盤。録音も1964年と、私の人生並みに古い)。
ただし、「“トッカータとフーガ”と言えばリヒターが最高!」というこだわりを私が持っているわけではない。
私はこの曲に関しては(あるいは他のバッハのオルガン曲も)、部屋が振動するような重低音が出てくる演奏、録音が好きなのだ。
その点では、コープマンの演奏による「バッハ/オルガン作品集」(6枚組。1986~90録音)は録音も鮮明で、ズシンとした重低音も快感である。ただ、「トッカータとフーガ ニ短調」について言えば、冒頭のあの超有名旋律からして、コープマンは即興的に“アヤ”をつけて弾いている。これに違和感を覚える人もいるかもしれないし、逆にスリリングさ感じる人もいるかもしれない。私は違和感派。もっとも、バッハ時代はこういう“即興乱れ咲き”は当たり前だったんだろうけど……。このCDはブリリアント・クラシックの97440。安いから「買い」だと思う↓。
今朝目覚めると、相変わらず起き上がるときにつらいほどの胸痛。
寝ている間、つまり安静時に痛みが強くなっているということは、私の睡眠中に誰かが胸を叩いたり蹴ったりしているのではないか、と勘繰ってしまう。その場合の犯人はおおかた目星がついているんだけど……
いやぁ、ゴールデン・ウィークになって北海道もようやく春らしくなってきた。もう、今日は最終日だけど…… 庭では「ユーフォルビア」という花が咲いた。
この花の株は、どこかでバラ苗を買った時におまけでくれたもの。「ユーフォルビアっていうんです」と店の女性(おばさん)が言っていた。
ユーフォルビアというと、私が思い浮かべるのは多肉植物のユーフォルビア属である。
私は中学生の頃、サボテンや多肉植物を育てるのが好きな、冷静に自己判断してもかなり怪しげな人間だったのだ。だから、ユーフォルビアとかパキポディウムなんて言葉に反応しちゃう。それに加えてクラシック音楽が好きときたら、そりゃあ級友は引くわな……(級友って死語か?)。
でも、実際には私は浮いていたわけではない。これ、ホント!
というのも、クラスのみんながサボテン好きだったから!これ、ウソ!
ユーフォルビア属はトウダイグサ科の植物で、多肉植物で有名なのは「サイウンカク」という柱サボテン状のもの。これを「柱サボテン」と称して売っている園芸店は相当いい加減と思った方がいい。多肉植物とサボテンはまったく別物なのだから。ユーフォルビア属の特徴は、傷つけたりすると、植物体の中からしみだしてくる汁が乳のように真っ白いことである。
で、我が家で咲いた「ユーフォルビア」というのは、確かにユーフォルビア属の植物。タキイ種苗のカタログで調べると、正式名称は「ユーフォルビア・ボンファイヤー」というらしい。
輝くようなイエローが魅力的。
寒さにも強く、露地で何年も越冬し、確実に株は大きくなっている。
それにしても、「盆の火」みたいな名前である。
そして、ついでに言うと、あのスコアにある「フーゲ」っていうのはどうも……
新館入口(2014.6.22~)
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© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」
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そうなんです。「この演奏は忘れよう」ってことにはならないんですよね。