昨日、わが家の庭のバラたちのなかで、今シーズン最初の開花があった。
咲いたのはオールド・ブラッシュ・チャイナである。
Old Blush Chinaはその名のとおり中国原産の原種バラで、1752年にスウェーデンで発見された。別名ロサ・キネンシス。四季咲きのバラとして、中国から西洋に導入された最初のバラだという。
わが家では毎年このバラがいちばん早くに咲く。
カッコウが鳴き、オールド・ブラッシュが咲き、さぁ、これからがバラの開花ラッシュである。
そんな感じで、「さあ今日はガーデニングだ!殺虫剤+殺菌剤の散布だ!」と気分は盛り上がっていたのに、雨[E:rain]である。
やれやれ……
気分的にはアランフェス協奏曲(の第2楽章)を聴くのに最適な状況である。
アランフェス協奏曲(Concierto de Aranjuez 1939)。スペインの盲目の作曲家ロドリーゴ(Joaquin Rodrigo 1901-1999)の代表曲である。
その憂いと郷愁を帯びた第2楽章は、こんな天気の時にぴったりである。不運に微快感を覚えつつ微笑みながら悲しみに浸れるという意味で。
この楽章は、その昔「何とか洋画劇場」とかいう感じのTV番組のエンディングに使われていた。とにかくあの当時は(今から30年以上前)、TVで映画を流していた。日曜洋画劇場とか、水曜ロードショーとか、土曜何ちゃらとか。
毎日のように21時からは映画が放送されていたのではないか、というくらいだった。
まだ家庭用ビデオもなかった時代だから、過去の映画を観るというニーズが強かったのだろう。何曜日だったかは覚えていないが、エンディングにホルストの「惑星」の「ジュピター」を使っていたものがあったが、あの当時からホルストに目をつけていたなんて、なかなかすごい。 深夜にもけっこう映画放送があって、それはけっこう二流、三流の作品のようで、でもたまには必然性がないけどそそるような濡れ場があったりして、私はけっこう胸躍らせましたです。ひっどい女優のことも多かったけど、あまり売れてはいないけどかわいい女優なんかも出ていて、それは観るまでわかんないから、なかなかスリル満点。某待合室で待っている時の……いえ、なんでもありません。
で、「アランフェス協奏曲」と言えば、イエペスのギター独奏の演奏があまりにも有名、常識、定番だったし、私もずっとそれをLPで聴いていたのだが(LPジャケットに「アランフェス協奏曲」と金ぴかの筆文字で書いてあったキング盤)、いまはエルンスト・ビテッティのギター、アントニー・ロス=マルバ指揮フィルハーモニア管弦楽団のものを聴いている。
ロス=マルバなる指揮者がどんな人か知らないが、この演奏、甘くて音が美しい。1986年の録音。EMIのTOCE4041。でも、今は廃盤のようです、スイマセン。
さて、「1Q84」のBook 2に突入したが、97pで“ふかえり”が歌った「マタイ受難曲」の一節の意味(訳)が出てくる。
罪の悲しみは
悔いの心を千々にさいなむ
我が涙のしずく
うるわしき香水となりて
まことなるイエスよ
御身に注がれんことを
うむ!
当たり前のことながら、言ってる意味は昨日紹介した訳文と同じ。
けど、ずいぶんと違った印象を受ける。
ただ、それを言いたかっただけなのよ……
新館入口(2014.6.22~)
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