8月23日、日曜日。
この日は世界陸上の女子マラソンがあるというので沿道に観に行くこととした。
スタート地点はブランデンブルク門。
混むかと思って早めに行ってみた。でも全然。
おやおや、警備にあたるグリーンのシャツを着た警察官たちが門をバックに記念撮影をしている。きっとこの日のためにドイツ国内のあちこちから駆り出されてきたのだろう。
おもしろいと思ったのは、ランナーを先導するのが白バイではなく自転車だということ[E:bicycle]。 エコだねぇ~。
でも、今回はフラットな周回コースだからいいような ものの、高低差があるコースだったら自転車はかなりつらいだろう。まっ、私が心配することではないけれど……
それにしても暑かった。ランナーたちはたいへんだったろう。
日本と違って観衆が沿道を埋め尽くすということはなかった。案外盛り上がっていないというか、一部のファンのイベントになっているというか。ホテルのTVも、日本のようにずっと陸上を放映しているチャンネルなんてなかった。じゃあ何を放送して いるかというと、よくわかんないけどドイツ語をしゃべっていた。
ドイツも選挙が近いらしく、その手の番組が流れていたのは私にもわかった。雰囲気で。
ブランデンブルク門へはホテルから歩いて行ったのだが、途中にユダヤ人慰霊碑があるところを通った。墓石というか、機能美にあふれた四角い石がずらーっと並んでいる。不気味じゃないけど、神妙な気持ちにさせられる。ヒトラーって悪い奴だ、ホントに。でも、ドミノ倒しを連想してしまう、い けない私。
女子マラソンは優勝こそできなかったものの、なかなかの好成績。
興奮冷めやらぬまま、では全然なく、ベルリン大聖堂に行ってみた。
この大聖堂にはホーエンツォレルン王家の墓があるそうで、誰ですか?ホーエンツォレルンって……
1894年から1905年にかけて建てられたもので、確かに由緒正しいって感じだし、「ダイセイドウ!」そのままである。壁面にある像が、絶妙な 年季の入り方。お化けの化粧をしたマネキンような不気味さである。かなり怖い。赤子なら泣く!
それはそうと、ホテルへ戻るバスの車窓から私の目を引いたのがインターネット・カフェの看板。おぉ、ドイツにもインターネット・カフェがあるのだ。グレート!
でも、なんだか怪しげな建物である。
ネット・サーフィンを意味する絵もちっとも楽しそうでない。
ドイツで不思議に思ったのがトイレの小便用便 器の形。いや、不思議に思うことはないんだけど……
妙に小さい。実にオープン。恥ずかしい……
高さも高く、日本人なら少し背が小さめの人ならちと苦しいかも。
これに似た感じのオープンな小便器は“札幌かに本家・札幌駅前店”にあった。なぜこんな便器を設置するのか“かに本家”に不満を持っていたが、ドイツ流なのかもしれない(ただし“かに本家”のは竹を切ったような筒状のものが床から立ちあがっている。TOTO製だったと思う)。
ベルリンでは私が知る限り、レストランや宮殿な どの見学先の小便器すべてがこの形。便器を製造している会社が1社なのか、実はたくさんあるがみな形を揃えているのかわからないが、日本のようないくつかの形はなかった。
写真はコンツェルト・ハウス前の夕食をとったレストランのトイレ。便器と便器の間に仕切りがあるが、これは実は珍しい。ほとんどの場合、隣との仕切りはない。
仕切りがないということは、この形状だから見ようと思えば丸見え。
うぅ、ドイツ人にはとてもかなわない。
フランクフ……
……ドイツ人がみな大きいとは限らないか……
餌を待っているひな鳥[E:chick]の口みたいな形である。 ドイツに出張するにあたって何冊か本を持って行ったが、そのうち2冊は日本の新興宗教に関する本。海外に出かけるときに読むにはふさわしくないような気もするが、選挙で幸福実現党が急に出てきたり、すっかりおなじみの公明党が必死になっていたり、あるいは村上春樹の「1Q84」ではオウム真理教とエホバの証人をモデルにしている団体が書かれていて、このところ宗教に関する話題が多かった。私に直接じゃないけど。だから、飛行機でじっくり読書の時間がもてるこの機会に読んでみることにしたのだ。
幻冬舎新書の「日本の10大新宗教」、「平成宗教20年史」。著者はいずれも島田裕巳。
聞いたことあるようなないような、あるいは知っているようで知らない新興宗教について成立の過程から性格までをわかりやすく解説してくれている。さらに、時代のニーズとその団体の存在意義についても(今回の衆院選の公明党の議席激減をみると、創価学会にも何かが起こっているようなきがしてならない)。
それにしても、神様っていうのはこんなにあっちこっちに降りていくもんなのかいな[E:sign02]。私は宗教を信じる人に文句をつける気はまったくないけど、でもどの新興宗教も相当うさん臭いと思ってしまう。そして分派……。同じ神を信じるのに、なぜか分派していく不思議さ。そこには利害が発生するからだが……。
島田氏は平易にこのあたりを教えてくれる。
興味のある人にはお薦め。「日本の~」の方は2007年発行でけっこう売れたらしいから、いまさら私が読んでるのが遅れているのかもしれないけど。
新館入口(2014.6.22~)
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