札幌の新札幌に(って書くと、人を小バカにしたような記述に思われるかもしれないが、バカにしてしない。極めてまっとうな表現である。“京極の新京極に”とは事情が異なる)、カテプリという名の百貨店がある。
カテプリがオープンしたのは10年ぐらい前だったろうか?
オープンしたときのキャッチフレーズは「会いたくて、咲きました」。
「何が咲くの?」って聞きたくなる気持ちをぐっと抑えて(誰に聞いていいかわからなかったし)、私は「あぁ、プランタンはなくなったんだなぁ」と思ったものだ。
そう。
カテプリはプランタン・デパートのあとに開店したのだ。
確か、契約の関係でプランタンという“屋号”が使えなくなったとかで。
キャンプのときにランタンがないと不自由だが、プランタンがなくなったからといって、私には何の不自由もない。もともと自由もない。
ただ、銀座にあるのと同じ名の百貨店が、新札幌という、言っちゃ悪いが集客を望めない街にあることに、なんとなく不思議な感じを持っていただけだ。
銀座プランタンはけっこう若い人たちで混んでいるし、高級な雰囲気がある。初売りのときには片栗粉を保管している器を床にひっくり返してしまったかのような、手がつけられない状況になる(TVを観る限りでは)。
けど、新札幌のプランタンはたった3階建てで、しかも店内の見通しは極めて良く(がらすきで)、札幌市内の他の各デパートと比較しても、あきらかに毛色が違うピントのずれた催事をしばしばやっていた。
そのギャップが痛々しいと思っていた。
実際、新札幌プランタンにはそんなに行ったことがない。
たまに行っても、「パリの香りがする」というキャッチフレーズのわりに、客層はパリとは無縁のような人ばっかりだったし、そんな香りを感じたことはなかった。ときどきドムドムバーガーの匂いはした。
私が何を言いたいのかというと、プランタンというのは“春”という意味だということ。
ちなみにカテプリ(QUALITE PRIX)というのは、フランス語のQualite(品質)とPrix(価値)なんだって。代々、フランス語がお好きなようだ。
ちなみに今週のカテプリの催事を新聞で調べてみると、
《えっ!カテプリが秋に変わるようだ。
改装に向かうカテプリはおかげさまで10周年!
春の誕生祭&改装への売りつくし》
やっぱ、10年経ってたんだ……
それにしても、誕生祭と改装売りつくしの不協和音!
建物がジレンマでノイローゼになってしまわないか心配だ。
しかも雪解けも済んでないのに、秋の話。
あるいは、何の誕生?
ボッティチェルリの3枚の絵を音楽化した作品、レスピーギの「ボッティチェルリの3枚の絵」を先日の記事で取り上げた。
その第1曲目は「春」であった。つまりPrimaveraである。
記事ではWikipediaに載っていた絵を使わせてもらったが(といっても断って使ったわけじゃないが)、別なところでもっとワイドなものを見つけた。Wikipediaのは端がカットされていたようだ。そのワイド版を今回載せておく。
さて、上に載せた写真はその名も「PRIMAVERA」というCDである。
このCDはカイモの「かっこう鳥」のときに紹介した。
私にとって、カッコウは春というよりも初夏の季語なのだが、そんなことはまあいいか。
そして私は気づいてしまったのである。
CDジャケットの足は、絵の右端の女性のものだと。
だからどうしたって?
いや、ボッティチェルリの「春」って、いろんなところで人気があるんだなって思っただけ。
それにしても大胆なトリミング。
「なんで足なんだろ?」と思っていたけど、こういうことだったのね。
このCDでは、そのものずばり、「O Primavera」っていう曲名の作品も収められている。
1つは、当時広くその名が知られていた女声アンサンブル“コンチェルト・デレ・ダーメ”を組織し、またフレスコバルディの師でもあったルッツァスキ(Luzzasco Luzzaschi 1545?-1607 イタリア)の作品。
もう1曲は、モンテヴェルディ(Claudio Monteverdi 1567-1643 イタリア)の曲(マドリガル曲集第3巻の第9曲。1592刊)である。詞はG.B.グァリーニ。
CDに収められているのは全部で18曲(詳細情報は ↓ )。
いずれもしっとりとした品のある音楽である。
陽気な春って感じではあまりないけれど……
ボッティチェルリの絵にだって不吉なもの(死神?)が描かれていて、“足の女性”は怖がっているみたいだし……
あの足は、逃げ惑う足だったのか……
「いやっ!私に付きまとわないで!」みたいな……
“デレ・ダーメ”って、「デレっとしたらダメですよ」、みたいだなと連想する私のセンスは、かなりオジサン化しているのだろうか?
コメント一覧 (4)
-
- 2010/03/31 10:33
- ゼピュロスが右上で、「足の人」(笑)がクロリスですね。合っています。
詳しくはWikiの英語版で読めますよ。[E:wink]
-
- 2010/03/30 09:51
- >LimeGreenさん
ありがとうございます!死神だなんて言ってしまって、今年は特に強い西風にいじめられそうな予感がします(私が住んでいる地域は今ごろから6月中旬までいつも西風が強いのです。でも、もっといじめられそうです)。私も岩波文庫のギリシャ神話は読んだことがありますが、よく理解できず、よく覚えていなく、ほとんど無駄に終わりました。念のために確認させていただきたいのですが、右端の浮き始めた宇宙飛行士みたいなのが西風ということですね?そして、例の足女がその交尾と、間違った、恋人(「こうびと」と「こいびと」の些細な打ち間違いが、人格を疑われる危険すら招く、という教訓のために、あえて掲載)ということでよろしいでしょうか?
-
- 2010/03/30 08:44
- それは死神ではなくて、西風ゼピュロスです。彼の恋人は花のニンフ、クロリスです。結婚したことになっています。
美術はそれほどでもありませんが、ギリシャ神話にはわりと強いです、私(笑)。
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© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」
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