8bff7a6e.jpg  おとといの金曜日。

 私がいま仕事をしている課で、前に一緒だったベンちゃん(ニックネームである。当時、私の部下だった)と久しぶりに酒を飲んだ。

 便ちゃん、いやベンちゃんは、2年前に別な課に異動したのだが、同じビル内で仕事をしている。
 ありがちな話だが、「今度飲もうね」と話をしていたにも関わらず、今度っていつだってくらいに時間が経ってしまった。
 
 その飲み会に行く前に本屋に立ち寄ったら(といっても、途中というにはあまりにも迂回しているが)、ショーウィンドウに「考える人」という雑誌が飾られていた。
 「なんだい、私のことかい」と、普段なら通り過ぎるところだが、その表紙には「村上春樹ロングインタビュー」と書かれている。
 これは買わないわけにはいかない。
 こんな雑誌があるなんて全然知らなかったし、1,400円もしたけど買った。
 ちなみにこの雑誌、発行は新潮社。季刊誌である。

 インタビューはこの雑誌の編集人・松家仁之氏が、3日にわたって(つまり2泊3日で)箱根で行なったもの(本年5月11日~13日)。村上春樹の写真も何点か載っている。分量は80ページほどに及ぶ。

 また、「1Q84」(Book.1~Book.3)の内容について触れている部分があるので、未読の方は小説を読んでからお読みください、との注意書きがある(そりゃ、新潮社としては1冊でも多く「1Q84」を売りたいだろうし)。

 私もこのインタビューをまだ全部読んではいないが、「風の歌を聴け」から「1Q84」までに至る、村上春樹という作家の考え方、そして変遷が見えてくる。そして、何よりもこれは村上春樹本人の口で語られているのだ。解体本とは違う、“真実”“本音”を読めることが嬉しく非常に価値がある。

 書店のショーウィンドなんてあまり意味ないんじゃないかと思ってた私だが、今回はそのおかげでこの雑誌を知ることができた。
 敬意を表して、その書店の名前を披露しておこう。
 札幌駅のPASEOにある弘栄堂書店である。

 なお、紀伊国屋書店のBookWebページに商品リンクしようと思ったが、見当たらなかったので、上記のように新潮社の該当ページにリンクするようにしておいた。

033b777f.jpg  さて、飲み会であるが、南1西8にある蕎麦屋、「花桐」という店に行った。
 私はここをときどき利用させてもらうが(いつも夜だけど)、はっきり言ってそばが美味い!

 私が行ったことのある札幌のそば屋の中では、実はいちばんのお気に入り。

 酒を飲んで、仕上げにそばを食べる、あの喜び(そんなんなら最初からそばを食べればよさそうなもんだけど、そこはほれ、そういうものではないのだ)。
 若い主人と、若い女性の2人で切り盛りしているが、女性は元気が良くてしかも客応対が非常に丁寧。とても感じが良い。
 主人も、客が帰る時には、いつもわざわざ見送りに出てきてくれ、お客様を大切にしている姿勢がダイレクトに伝わってくる。妙なところにこだわって態度までおかしくなっているような店主とはまったく違う。

 そして、そばが美味しい!
 黒っぽいそばで、太さは細すぎず太すぎず。わかりやすく言えば冷麦より太く、ウドンよりも細い。……すいません。

38cb0fc4.jpg  こんなにお気に入りだから、排他的精神の持ち主の私としては、本当はあまり教えたくない店(そのわりにしょっちゅう行っていない自分を今、私は責めている)。
 あまり混んで俗っぽくなってほしくないから……
 でも、あの店主なら大丈夫だろう。ずっと丁寧な仕事をしてくれるだろう。
 いつも飲んだくれてからそばを食べてすいません……

 看板を見ておわかりのように、この「花桐」は「蕎麦とお野菜」を売りとしている。
 そう、野菜にもこだわっており、メニューのほかにいろいろな野菜の体への効能を書いた手作りのリストも置いてある。
 私はあまり野菜を好んで食べないので正直なところ興味があるわけではないが、これを見るだけでも真面目な姿勢だなって感心してしまう。
 そばのトッピング用に大根おろしとか納豆なども用意されているが、そういったメニューも産地や製造者にこだわりをもっている。

 そして、何よりも安い。
 私たちがけっこう飲んで、食べて、「えっ?こんなんでいいの」って値段(ただしアルコールは飲み放題メニューで注文した場合)。
 申し訳なくなります。

 都合良く適度に混んで、末永く営業し続けてほしい店だ。

  ※2017年4月追記:花桐は2016年11月に閉店したそうだ。

 昨日の土曜日。
 恵庭市にある“えこりん村”に行ってみた。
 ここにある“花の牧場(まきば)”で「バラ祭り」なるものが開かれているというからだ。
 「バラ祭り」というのは、つまりはバラのセールである。

 それにしても“花の牧場”って名前は、あの“花畑牧場”を連想させて、少なくとも個人的にはなんだか嫌なイメージの言葉だ。ただし、“花の牧場”の方が花畑よりも先に名づけられていたはずである。

 ハンバーグ・レストランの“びっくりドンキー”の社名はアレフだが、途中でオウム真理教がアーレフと名を変えたためにひどく迷惑を被ったのと似ている。

 その「バラ祭り」だが、確かにバラ苗の種類は豊富であった。
 でも、その苗も枝が貧弱で弱々しい。がっちりした苗のものが全然ないのだ。
 それと価格。イングリッシュ・ローズのようにどこの店でも販売価格が一律なものは別として、概して高い。
 弱々しくて高い。
 だからバラ苗は購入せず。
 せっかく行ったので、クレマチスの苗を1株買っただけ。

db826d3f.jpg  昼食もここで食べた。
 カレーとハンバーグの店。
 実はなんのことはない、“びっくりドンキー”がやっているレストランである。

 おぉ、この地に花畑とアーレフの呪縛ありか?

 敷地内には巨大な石があちこちに置かれていた(レストラン内にも)。
 なんだか、変な光景。
 魔除けか?
7bcc4352.jpg  謎の、それもあまり明るい歴史的背景を背負っていない遺跡、あるいは墓標のようだ。

 これはおしゃれなのか?
 恐竜の墓みたい……。そう思わない?フルフル

 だからというわけじゃないが、ゴセック(Francois-Joseph Gossec 1734-1829 ベルギー→フランス)の「レクイエム」。
 CDの表記では「Requiem(Missa pro defunctis)」となっているが、これは「クラシック音楽作品名辞典」(井上和男編著:三省堂)で、「死者のためのミサ(レクイエム)(Messe des morts)」(1760)として載っている作品と同一か?

 辞典に載っている「レクイエム」では、ソプラノ、メゾ・ソプラノ、アルト、テノール、バスという8f4b4d82.jpg 独唱陣が編成として書かれているのだが、CDの方では2ソプラノ、テノール、バスであり、アルトがいない。
 こうして、村上春樹の小説のように、疑問は投げかけられたまま終わる……

 CDはルイス・デヴォス指揮ムジカ・ポリフォニカ他による演奏。
 さほど深刻な音楽ではなく、すがすがしさがある。また、時としてすばらしいメロディーの瞬間がいくつかある。

 ゴセックといえば、「ガヴォット(Gavotte)」が極めて有名(この曲は歌劇「ロジーヌ―または捨てられた花婿(Rosine,ou L'epouse abandonnee)」(1786初演)の中の1曲である)。
 小学校低学年の時、この曲をソプラノ・リコーダーで吹かされたなぁ。

 まっ、いい。
 その「レクイエム」のCDは、1986録音。apex(原盤エラート)。