昨日の海の日。
私は、海とはまったく関連性がないが、とにかくも床屋へ行き髪を切った。
髪を切りながら、私は、海とも床屋ともまったく関連性はないが、急にタンタン麺が食べたくなった。
そこで一度帰宅したあと、以前に当ブログで紹介した、江別駅横の“中華 松の実”へ行ってみた。
確か日曜定休だったから、祝日ではあるけれど今日は月曜なんだからやっているだろう。
わざわざ行ってみた。
食への執念は、私、案外と制御不能なところがある。
ぐひょ?
店が入っているビルのガラス戸(松の実専用の)が閉まっている。
いやぁ~な予感。 近づく。
やってない。
私の小さな心臓は怒りと悔しさに震える。
おや?
ドアに貼り紙が貼ってある。
えぇ~っ!閉店?
なんということでしょう。
えっ?とんでんファーム?
でも、この書き方、そこで営業再開ってふうには読みとれないな。
先月の頭に、ここ“松の実”でタンタン麺を食べたことが、この瞬間に悲しい思い出となってしまった。
味来横町に未来はないのだろうか?
ドヴォルザーク(Antonin Dvorak 1841-1904 チェコ)の「詩的な音画(Poeticke nalady/Poetic Moods)」Op.85,B.161(1889)。
ボヘミアの田舎を描いた13曲からなるピアノ曲である。
各曲は以下のとおり。
1. 夜の道 Nocni cestou/Night Journey
2. たわむれ Zertem/Joking
3. 古い城で Na starem hrade/At the Old castle
4. 春の歌 Jarni/Spring Song
5. 農夫のバラード Selska balada/Peasant Ballad
6. 悲しい思い出 Vzpominani/Reminiscence
7. フリアント Furiant/Furiant
8. 妖精の踊り Rej skritku/Goblins' Dance
9. セレナード Serenada/Serenade
10. バッカナール Bakchanale/Bacchanalia
11. おしゃべり Na tackach/Tittle-Tattle
12. 英雄の墓にて U mohyly/At the Tumulus
13. 聖なる山にて Na svate hore/At Svata hora
そう。
もうおわかりですね?
その瞬間、私の頭の中にはこの作品の第6曲が流れたってこと。
単純ですいません。
「詩的な音画」は決してポピュラーな作品とは言えないが、どの曲も愛されるにふさわしい小品である。もっと聴かれてよい作品だと私は思うのだが、CDの発売点数も異様に少ない。あんまりピアニストに好まれない曲なのだろうか?
私が聴いているのは、「ユモレスク」(全曲)のときに紹介したクヴァピルのピアノ演奏によるもの。1967/69録音。スプラフォン。
さて、傷つきながらも方向転換。
天味(てんまい)に行こうかと思ったが、その天味(前にも書いたけど、表記は天昧じゃなくて天味のようだ)の隣の、前に一度行ったことがある喫茶店にカレーがあるのを思い出した。 そのときに飲んだアイス・コーヒーが美味しかった。おそらく、きちんと落としたコーヒーを氷で冷却しているのだろう。出てくるのに時間がかかったのが何よりの証拠だ。
そこにカレーライスがあったのだ(前回は天昧で醤油ラーメン+半チャーハンセットを食べたあとだったので、とてもカレーにトライできなかった。する気もなかった)。
なんとなくこだわっていそうだ。少なくとも厨房の陰でククレカレーを温めるようなことはしないはずだ。
行ってみた。
山小屋風の外観と店名。店名は写真に写っているとおり。
メニューはご覧の通り。 くせ字なのか、デザイン的に工夫を施した文字なのかはわからないが、読みにくいことは事実。でも、味がある。
初老の男性マスター独りでやっているこの店、とても落ち着ける喫茶店だ。
店の名前からして、マスターは山男なのだろうか?それとも本名そのままなのだろうか?
どっちにしろ、今の私は“海の日”という祝日を否定するかのような行動をしている。
喫茶店と称している通り、ちゃんとタバコが吸える。この当り前さが、また嬉しい。
近くの席にいた初老女性2人組のお客さんには一応配慮したつもりだけど。
カレーはポークカレー。
肉は柔らかく煮込まれている。
口に含んだ瞬間にはすぐにわからないが、そのあとにジワっ、ピリっと辛みが効いてくる。
でも、カレーそのものの味を殺すような辛さではない。
福神漬けも色が濃く、そのへんで安売りされているようなものではない。また、パイナップルを細かく刻んだものも添えられていて、これが口直しに実に良い。
とてもおいしいカレーだ。
相当お薦め。
天昧の隣。江別の3番通り沿い(裏手は湯川公園)。野幌寿町31-15。電話は384-4466。10:00~22:00の営業で月曜定休(祝日営業)。
難を言えば、ちょっとライスの量が少ないこと。
その後、店が混んでくると奥から奥さんらしき人が手伝いに出てきた。
さすがに混んできたらマスター1人じゃ手は回らないよな。
コーヒーも1杯1杯落としているようだから時間がかかるし。
きっとサンドイッチも美味しいに違いない。
もう、“松の実”のマスターと会うことはないんだろうな。
考えてみれば、6月頭に行ったときにスタンプがいっぱいにたまっていたポイント・カードを使ったけど(500円引きになる。偶然にもそのとき使っておいて正解だった)、代わりの新しいカードくれなかったもんな。もう、あなたは決めていたのね。別れを。
別れといえば、このブログを始めた初期に、ハラルト・ヴァイス(Harald Weiss 1949- )の「ADE」という作品を紹介した。ADEとは「さようなら」というドイツ語。言ってみればこの曲は「別れの曲」ってことになる。
この曲はすっごくいい、と私は思っている。
いや、ヴァイス自体、どの作品もがいい。
でも、なかなか日本では名前を聞かないまま。
私の努力不足でしょうか?いえ、なんにもしてないですけど。
この「ADE」の第6曲は「コボルデの踊り」。
コボルデという妖精の踊りである。
「詩的な音画」にも妖精が出てくるな(第8曲)。
いえ、ただそう気づいただけの話。
§
床屋で、隣で私と同時進行でヘア・カットしていたおじさん。
おじさんと言っても、見た目は地味だが私より若いかもしれない。
そのおじさんが言う。
「最近頭全体がかゆくてさぁ。いや、別に何かできてるってわけじゃないんだ。女房(この言い方からすると、やっぱり私より歳か?)もかゆいって言ってるんだ」
店の主人(この言い方も古いか)が言う。「最近、シャンプー変えたりしませんでしたか?」
「したした。そっかぁ。実はさ、オレさ、昔、結婚する前に美容師の女の子と付き合っててさ、それは女房は知らないんだけどさ、その彼女が『これ、いいわよ』ってくれたシャンプーがあってさ、この間それと同じ名前のを買ったんだよ。それからだ、かゆくなったの」
実際にはシャンプーの実名を言っていたのだが、私は即時忘却してしまった。
なにが、美容師の彼女だ。
そんなこと聞いてないって。
頭かゆい。シャンプーを何々に変えた。そのせいかな。
それでいいでしょ?
彼女の存在はストーリーとしてはずせない事柄ではない。
主人曰く。「それ、よく業務用で使いますからね。でも、仕入れ値が安いんですよ。そんなにいいシャンプーじゃないですよ」
うん。
なんか爽快な気分になった。メンソール入りシャンプーを使ったかのように。
新館入口(2014.6.22~)
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