238f12b5.jpg  聴いていてとても力(りき)が入るCDである。

 ナクソスから出ているアミーロフ(Fikret Dzhamil Amirov 1922-84 アゼルバイジャン)の作品集。
 ヤブロンスキー指揮ロシア・フィルの演奏。2008年録音。

 CDの帯にはこう書かれている。

 《ロシアとイラン、他に様々な人種が入り混じった国。ここの音楽は野趣に溢れ、時に涙を誘う》

 まっ、そりゃ置いといて、アミーロフの作品としては、前に交響的ムガーム「バーヤティ・シラーズの花の庭(Gyulistan Bayati Shiraz)」(1968)を紹介した。
 ムガームというのはアゼルバイジャンの吟遊歌手の旋律形である。

 今回紹介するナクソス盤には、この「バーヤティ・シラーズの花の庭」(このCDでは、この曲の作曲年は1968ではなく1971となっている。どちらが正しいのか私にはわからない)のほか、アミーロフの代表作とも言える、交響的ムガーム「シュール,キュルディ=オヴシャーリ(Shur - Kyurdi Ovshari)」(1948)、「アゼルバイジャン奇想曲(Azerbaijan Capriccio)」(1961)が収録されている。

 「アゼルバイジャン奇想曲」には、「バーヤティ・シラーズ」でも現われる“ウルトラQ”(1966)のオープニング・ミュージックに似たメロディーが執拗に出てくる。個人的にはそこに郷愁を誘われちゃったりする(このメロディーをもうちょっといじくると、ハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲第1楽章のメロディーになる気がしてきた)。

 「シュール,キュルディ=オヴシャーリ」は(どういう意味なのでしょうね?)、ハチャトゥリアンのような、さらには、ときに伊福部昭的な音楽。骨太だが、どこか物悲しさが横たわっている。
 要するに、これこそが、このような憂いが、民族的なる音楽ということになるのかもしれない。

 このCD、ご家庭に1枚あってもおかしくない、いや、無駄ではない。
 夫婦喧嘩のときのBGMにも良いだろう。
 おぉ、エキサイティングぅっ!

 アミーロフの音楽がウルトラQに与えた影響は……まずないだろうな。
 けど、似てるんだよな。

 昨夜8時ころ、すすきのの「うなぎのかど屋」の前を通りかかったら、長蛇、とは言わないまでも、けっこうな人数が歩道に並んで待っていた。
 あぁ、丑の日なわけね。
 で、うなぎを食べるわけね。
 ふだんなら、この店、まったくにぎわってないのに、こりゃたいへんだ。ご飯を炊く分量、ちゃんと計算できたかな。
 それにしても、ニポン人って……

 今日の午前中は、会社からお暇をもらって歯医者に行って来る。
 さし歯を作りかえるのだ。
 今までのさし歯をはずし、型を取り、出来上がるまでの仮歯を作って入れる、というのが本日のメニュー。
 仮歯を作るのに2時間くらいかかるそうだ。
 前歯だから、本歯ができるまでの間、歯無しってわけにいかないもんな。