昨日の日曜日は、イベントの手伝いで出勤する予定だったのだが、土曜日に「いいですよ、明日は休みを取ってください」と、課の女性社員が温かい言葉をかけてくれた。
本音は「邪魔だから来ないでください」ということではないだろうか、などといじけた推測もせず、ありがたく休みをとった次第である。
天気も良く、こんな日は庭のバラの冬囲いの準備でもすりゃああとから楽なんだろうが、まだ気候的には早すぎる感じだ(もっとも、今週は雪がちらつくとの予報だが)。と、あたかも前向きちゃんのようなことを言っているが、実際は疲れで体がだるく、全然やる気が起きなかった。
それでも、ベンジャミンと、観葉植物の何とかの鉢の植え替えをした。
瀬戸物の鉢皿がずいぶんと汚れていたので、外で水道を流しながら丹念に洗う。
たわしでごしごし。
水が冷たい。
越冬用の漬物を漬けている老婆の気分だ。
でも、ぴかぴかになった。
どんなもんだい!
その直後、手を滑らせた。
鉢皿は重力の法則に素直に従い、地面へ。
がっしゃぁぁぁ~ん。
私のそれまではなんだったんだろう……
悲しくてオーボエによるメロディーが頭を支配した。
「白鳥の湖」だった。
ちゃー、ちゃらららら、らーららーら、らーろらろろろらぁ~。
チャイコフスキー(Pyotr Iiyich Tchaikovsky 1840-93 ロシア)のバレエ「白鳥の湖(The swan lake/Le lac des cygnes/Der Schwanensee」Op.20(1875-76。1877初演)。
チャイコフスキーにとって最初に書かれたバレエであるが、初演は失敗だった(指揮者にも踊り手にも恵まれなかったためだという)。
悪魔によって白鳥の姿に変えられたオデット姫と侍女たち。彼女たちは夜の間だけ人間の姿に返る。
王子ジークフリートの愛によってオデットは人間の姿に戻るが、舞踏会で悪魔が邪魔しに入り(オデットのふりをした黒鳥オディールに、王子はプロポーズしちゃうのだ)、愛を失ったオデットは湖に戻り、後を追ってきたジークフリートとともに死ぬという筋である。
4幕29曲から成り、台本はV.P.ベギチェフとV.Fゲルツェルだが、そのもとになった話はドイツのムゼウスの童話「奪われたベール」である。
現在では多くの演出家によってつくられた様々な版で上演されるが、版によってストーリーや曲順などが異なる。
今日はランチベリー指揮ウィーン・フィルの演奏によるDVDを紹介する。
オデット(そして、黒鳥であるオディールの2役)はフォンティーン、ジークフリート王子はヌレエフ。ほかはウィーン国立歌劇場バレエ団による。
1966収録。グラモフォン。
いやぁ、問題は王子役のヌレエフである。
初めてこのDVDを見たときには、なんで名倉が?と思ったほどである。
こんなこと言ったらヌレエフに申し訳ないというか、名倉潤に悪いというか……
でも、ヌレエフ(1938-93)はけっこう有名なソヴィエトのダンサーらしい。エイズがもとで亡くなったそうだ。
それはともかく、はっきり言って、まあいわゆる、何て言うか、観ていてゾクゾクする王子だ。
さすがに踊りはすばらしい!
コメント一覧 (2)
-
- 2010/10/25 08:43
- このゴールデンコンビの白鳥は白鳥の歴史の中で一番すごい白鳥だと思います!さらにロシアのグリゴローヴィチ版のようにオデットがしっかり助かったりしちゃわなくて美しく死んで行くところがよい。
この版はかなりジークフリードに焦点があたっていて(ヌレエフだとどうしてもそうなる)、今現在の白鳥とはちょっと違うと思いますが、フォンティーンだからこそそのヌレエフの存在感に負けないですばらしいオデット・オディールを演じていますよね。これに並ぶのは私の中ではマヤ・プリセツカヤだけです。32回転フェッテをしなくってもこの2人には必要ないですし。
フェッテをやった人の中ではジリアン・アンダーソンとウリヤーナ・ロパトキーナがお気に入りです。どちらも存在感あり。特にロパトキーナは相手を食ってしまうほどオーラがばしばし。
というわけで、ヌレエフ以上か同等のジークフリードは、実はちょっと思いつかない私でした。白鳥はDVDで数だけは観ているんですけどね。
ヌレエフが亡くなった時はジョルジュ・ドンが亡くなったときよりずっと悲しかったです。
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© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」
© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」

そうですね、最後はオデットが死なないと興ざめしてしまいますね。それにしても、LimeGreenさんのヌレエフへの思い、すごいですね!ボーッと観ていた私は、ちょっぴり恥ずかしいです。