ebf3ad1a.jpg  3月3日、ひな祭りの日の北海道新聞夕刊に、その投稿は載っていた。

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 “親切心を拒絶されびっくり”

 買い物に行く途中、両手に大きな荷物を持った70代ぐらいの小柄な女性が前を歩いているのを見かけました。大変そうに見えたので「荷物持ちましょうか」と声掛けしたら「いらない。ほっといてくれ」と逆に怒鳴られました。親切心からの声掛けのつもりでしたが、思わぬ反応にびっくりして女性から離れました。少し悲しくなりましたが、きっと親切を装った人に荷物を持ち逃げされた経験があるのだろうと善意に解釈して、胸に納めました。


 この文を読んでみなさんはどのように思うだろうか?
 「荷物を持ち逃げされた……」という発想の飛躍にとまどいを感じなくもないが、それでも「この小柄な女性、なんてひどいやつだ」と思う人が大半ではないだろうか?私はこの見も知らぬ70代ぐらいの女に怒りを感じた。

 しかし、である。

 もう感づいているかたもいらっしゃると思うが、これ、「皆さんの体験談を紹介する」という道新夕刊の名物(迷物)コーナー“はいはい道新”の掲載記事なのである。

 一筋縄ではいかない。

 というのも、この投稿人、“苫小牧市・無職 女84”なのである。

 いかがであろう。

 ここに書かれているのが事実だとしたら、70代小柄女の態度はひどいものの、でも、自分よりもおばあさんなる女性にそんなこと言われたら、驚き、うろたえ、馬鹿にしてんのか?と受け取るのも不自然ではない(あなたが10kg入りのコメ袋を持っていた時に、小学2年生の女の子に「持ちましょうか」と言われた場面を想像してみると理解しやすいだろう)。

 それに、70代小柄女は本当に「ほっといてくれ」と言ったのだろうか?
 私は疑念を禁じ得ない。
 なぜなら、これじゃ爺さんの口調だ。
 あるいは、実は爺さんだったのに84歳無職女には小柄な女性に見えたのかもしれない。

 話を変える。

 3月1日にサントリーホールで行なわれた札響の東京公演

 そのアンコール曲は、コンサートの感想記事のときにも書いたが、シベリウス(Jan Sibelius 1865-1957 フィンランド)の「祝祭アンダンテ(Andante festivo)」(1924)であった。編成は弦楽で、ティンパニは任意。

 コンサート終演後、出口には「本日のアンコール曲についてはサントリーホールのホームページをご覧ください」といった内容の紙が掲示されていたが、なんでそんな回りくどく、手間がかかることをするのか、さっぱりわけわからん。

 あの場で「本日のアンコール曲はシベリウスの『アンダンテ・フェスティーヴォ』です」って掲示してくれたら、ロビーで売っていた札響のCDの売り上げももう少し上がったかもしれないのに、と思う。

 というのも、前に紹介した尾高/札響によるCDに収録されているからだ。
 もちろん、当日、会場でも販売されていた。

 北欧音楽シリーズ第2弾となるこのCDには、グリーグの作品としては「抒情組曲」「2つの悲しい旋律」「2つの荘重な旋律」が、シベリウスの作品としては「ポヒョラの娘」「夜の騎行と日の出」「祝祭アンダンテ」が収められている。

 このCD、なかなかすばらしい演奏ばかりである(レコ芸でも絶賛されていた)。