おとといの朝刊に載っていたけど、悪人はどこまでも悪人なんだな。

 「あなたの愛のパワーで日本を元気に」というメールがあちこちに配信されているんだそうだ。
 で、クリックするとアダルトサイトにご案な~い、っていう仕組みなんだそうだ。

 新聞に取り上げられるほど氾濫しているようなのに、なんでこういうときに限って私のところには来ないのだろう。
 なんか仲間外れにされたようで、一抹の寂しさがある。
 最近は少なくなったが、昔はわが社にも昼休みともなると保険の外交のおばちゃんが入り込んできて、みんなの机にチラシを置いて行ったものだ。でも、なぜか自分の机にだけは置かれてなかったとしたら?
 そんな気分に近いものがある。

 その代わり、ではないが、私には後藤様から以下のようなメールが来た。

 =================================
 名前:無償支援家・後藤
 年齢:33歳
 職業:会社経営者
 =================================
 初めまして、後藤と申します。
 私は名前の通り、数々の支援を完全無償で行ってきました。
 ストレートに貴方に【5800万】を一括でお渡しさせて頂きます。
 私が貴方を支援する事が出来るというのは理由があります。
 一度はどん底に落ちた私ですが、今は支援を行う事で生き甲斐を感じてます。
 少しでも困ってる方がいたら力になりますし、是非ともご一報下さい。人生を変えましょう。

 [確認]
 
http://celeb.loveo8jtg6*********

 ?????????????
 某有名セレブ女性誌に広告を載せることによって全国の女性会員を3万人集める事に成功し
ました!!
 コンピューター診断を元に貴方へピッタリのパートナーをご紹介致します!
 ?????????????
 ※20才未満の方のご利用はお断りします。


 無償支援家っていう語感がすばらしい!
 でも、私なんかより、こんな時こそ被災地へ寄付してはいかがなもんでしょう?「少しでも」じゃなくて、大いに困っている人たちがいるんですから。
 いえ、私のような貧乏人が言うのは僭越ですが。

 で、そのあとの「パートナーをご紹介いたします」って、全然脈絡ないじゃない。
 もっと、文章構成を勉強するべきだよな。
 それにしても、某有名セレブ女性雑誌って何かな?婦人公論とかか?気になるな……

 気になるといえば、ずっと気になっていたショスタコーヴィチ(Dmitry Shostakovich 1906-75 ソヴィエト)の「室内交響曲(Chamber Symphony)」。
 ショスタコ好きの私だが、「室内交響曲」なる作品は聴いたことがなかったし、あまり関心も持っていなかった。というのも、これは弦楽四重奏曲からの編曲だから。
 でも、タワレコでセールをやっていたので買っちゃった。

 春秋社から出ていた「ショスタコーヴィチ大研究」の巻末には、「室内交響曲」として、次の4曲が載っている。

 ・弦楽器と木管楽器のための交響曲ヘ長調Op.73a
    ~弦楽四重奏曲第3番Op.73よりバルシャイ編
 ・室内交響曲ニ長調Op.83a
    ~弦楽四重奏曲第4番Op.83よりバルシャイ編
 ・室内交響曲ハ短調Op.110a
    ~弦楽四重奏曲第8番Op.110よりバルシャイ編【弦楽orch】
 ・室内交響曲変イ長調Op.118a
    ~弦楽四重奏曲第10番Op.118よりバルシャイ編【弦楽orch】

c8630b5c.jpg さらに今回買った、バルシャイ指揮ミラノ・ジョゼッペ・ヴェルディ交響楽団(おぉ、ボン・ベートヴェンといいとこ勝負の名だ)のCD(2枚組)には、室内交響曲Op.49a「アイネ・クライネ・シンフォニー」というのも収録されていて、これもバルシャイが弦楽四重奏曲第1番Op.49を編曲したものだ。

 つまりは、バルシャイが編曲したものをバルシャイがミラノなんとかを指揮したCDである。

 ところで、井上和男編著の「クラシック音楽作品名辞典」には「室内交響曲ハ短調Op.110a」だけが載っている。しかも、「作曲者の指示でA.L.スタセーヴィチが編曲を行なった」とある。とすれば、110aという作品番号をもつものが2曲あるということなのか?このへんの関係式は私にはよくわからない。

 とりあえず、「アイネ・クライネ・シンフォニー」なる、弦楽四重奏曲第1番を編曲したものを聴いてみた。

 う~ん、悪くない
 なんだか懐かしい気持ちになった。
 「あぁ、元の弦楽四重奏曲を聴きたい」って。
 ということは、最初っから原曲の弦楽四重奏曲を聴けばいいじゃん、って感じ。
 つまりは、オーケストラ編曲した意味というか効果というのがよくわからなかった。
  
 他の室内交響曲を聴いてないのでまだ何とも言えないけど、Op.49aについては全然ピンと来なかったということ。

 このCD、2005年のライヴ録音。ブリリアント・クラシックス。

 音楽とは関係ないことだが、私、どうしてもバルシャイの顔に親しみを持つことができない。
 なんだか憎たらしささえ感じる。
 これ、きっと幼少時にこんな顔したじいさんに何かでがっつり意地悪されたか叱られた経験があるからに違いない。まったく覚えてはいないけど、私の細胞レベルでは、たとえばミトコンドリアなんかは覚えているようだ。