5月5日かぁ。
こどもの日かぁ。
ウチの子どもが小さい頃、爺ちゃまから団地サイズの鯉のぼりをいただいた。
当時はまさに私は団地に住んでいたので、正しい状況判断に基づいた贈答品であった。
ベランダの鉄柵に付けられたそれは、しかし、太めの釣りざおみたいな伸縮式のポールは、すぐにストッパーが緩んで伸びきった状態に耐えられず、触れられたイソギンチャクのように縮んでしまうは、鯉のぼりの心臓部に他ならない鯉は呼吸困難なドジョウのような表情で仰向けになったり、絡まりまくったりで、遠くからだと黒い布と赤い布が戯れているようにしか見えず、加えて金色に輝く矢車とポールの先の地球ゴマみたいなやつはひっかかり気味でうまく回らないというトラブルで、2~3年使っただけであとは押し入れの中にしまったままになってしまった。
実はそれがまだある。押入れの奥に。
和風の箱に入った状態で(中はグチャグチャだ)。
もらったものだし、縁起もの(?)だからなかなか処分するふんぎりがつかないのだ。
定山渓温泉のように、何百もの鯉のぼりをロープにしばりつけてイベントを行なうようなところに寄付するという手はあるが、はたして受け入れてくれるのかどうかもわかえらないし、なんせウチのは団地サイズだから一般の鯉のぼりよりかなりチビなはずだ。
貰い受けてくれるとしても、定山渓まで持っていくのが極めてめんどくさいし。
ということで、子どもも大きくなってすっかりかわいらしくなくなったから(むしろ憎たらしい)、よし、今年中に処分しよう。
そうしないと、いつか誰かがあの箱を見て、巨大なカステラが隠されていると誤解するかもしれない(いつかボケ始めた、私だったりして)。
§
フィギュアでは浅田真央が不振だったようだが(そして安藤美姫が頑張ったが)、初日の様子のTVで流れていた誰かの演技のとき、リスト(Franz Liszt 1811-1886 ハンガリー)のピアノ協奏曲第2番イ長調S.125(1839/改訂'49,'53,'57,'61)が使われていた。
まったく真剣に観ていないので、その選手が日本人だったのか外国人だったのかも知らないが、第1番ではなく第2番であるところがけっこうマニアックだ。 リストのピアノ協奏曲では第1番が圧倒的に有名である。あらゆるピアノ協奏曲の中でも、第1番は傑作の部類に入るだろう。
実は第2番の方が、第1番(1849/改訂'53,'56)よりも先に形が出来上がった。
しかし、改訂を何度も重ね出版が1863年になったことから、こちらの方に第2番のナンバーが付けられたのであった。
第2番は第1番と反対に、あまり演奏される機会がない。
一言で言えば華々しさがないからだ。しかし、じっくり聴きこむと、第2番の上品なメロディーと幻想的な雰囲気に魅了されるはずだ。私は第2番の方が、第1番のとぼけたような感じがなくて好きな気がしている(断言はできない)。
第1番同様、第2番も全曲続けて演奏される。
ただ、第1番は4つの楽章が続けて演奏されるのに対し、第2番は1曲が6つの部分に分かれているという形になっている。堂々としたマーチ風のメロディーが、最後にたたみかけるように奏される部分は圧巻でもある。技あり!
CDはピアノ協奏曲第1番のときにも取り上げた、コチシュのピアノ、フィッシャー指揮ブタペスト祝祭管弦楽団のものを。
1988録音。フィリップス。
フィギュアで使われる音楽には、このリストのピアノ協奏曲第2番に限らず、毎回のようにマニアックというか、ちょっとマイナーなクラシック音楽が使われることが少なくない。
いったい誰が選曲しているんだろう?と思う。
コーチ?
いやぁ、けっこうクラシック音楽に詳しい人じゃないと存在すら知らないと思われる選曲もあるから、そういうアドヴァイザーがいるのかもしれない。
その人、EMIとかグラモフォンとかに属している人だったりして……
新館入口(2014.6.22~)
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© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」
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確かに東欧圏が多いかも。フィギュアが盛んな方面だからでしょうかね?