初めまして、高野といいます。
 35歳の女です。
 お近くの方でしょうか? 
← 違いますけど
 もし、そうなら相談に乗ってもらえませんか? ← 上記の理由でのれません。
 私の性癖の相談なのですが、知人にはもちろん相談出来なくって・・・。 ← 見ず知らずの私には相談できるとでも?

 半ば中毒気味になっているオ〇ニーの相談なんです。 ← 本当に「半ば」なんでしょうか?

 〈 中略 〉

 このままエスカレートしていくと夜道を裸で歩き回るような変態女になってしまいそうで怖いんです・・・。  ← アタシの知ったこっちゃないです。
 どうかこんな私を止めてくれる存在になっていただけませんか? ← なぜに私が?

 http://sxcdty.com/CelebSweetTime/
 ここが普段使っている掲示板です。
 高野詩織で探してもらうとすぐ分かると思います。

 とりあえず、いつも使っているせいかこの掲示板を使うと安心感があるのです。
 ←なにが「とりあえず」なんだか……

 そこからお返事下さい。 ← 指示されているのでしょうか?私

 公衆トイレのアドレスは私のほうで近所のコンビニで黒いマジックを買って見えなくなるまでグチャグチャに書いておいたので大丈夫だと思います。 ← いきなり何のことだか意味不明。ブラックホールに放り込まれた気分。

 別にお礼はいいです。 ← 別に礼なんてしねえよ。
 ただ、私の部屋に来てオ〇ニー見てください。 ← なにが「ただ」なんだか……
 http://sxcdty.com/CelebSweetTime/

 それだけお願いします。
 ← それだけって、十分すぎるだろうが!厚かましい奴だ。

 もし、お返事頂けない時は街中のトイレにあなたのアドレス書きます。 ← それは困ります。

 では、失礼します。 ← ほんっと、失礼!

 ♪

 このメールの送り主、高野詩織は「近所のコンビニで黒いマジックを買って」と書いている(その公衆トイレでの行動を想像するだけでおぞましいものがある)。

 まさかコンビニで“魔法”を売っているわけがない(“手品”なら売っている可能性はなくはないけど)。
 
 マジック……

 みんな当たり前のように使っている。
 あの油性ペンのことを“マジック”と。
 アメリカ人が耳にしたら、変に思わないものなのだろうか?
 「ワタシは昨日、文房具店で魔法を買って来ました」ってもんだもん。

 国語辞典で調べると、でも、ちゃんと完璧認知されていることがわかった。

 【マジック】
 「マジックインキ(商標名)」の略。油性でいろんなものに書くことができる太めのペン。


 すごいなぁ。
 命名した人もすごいなぁ。

 私のブログも登録しようかな。「無価値」とかで。

 それはそうと、今ではあまり言わなくなったが、“魔法瓶”というのもすごい言葉だ。
 魔法の瓶ですよ!
 魔法のランプなら、呪文を唱えると巨大風船みたいな人物が出てきて願いを叶えてくれるが、魔法瓶の方は、なんとお湯が冷めないのだ。すっごい!やっぱり魔法のようだ!ってその時代の人は思ったんだろうな。
 象印魔法瓶なんて、象の印の魔法の瓶だし、トラの魔法の瓶もあるわけで……

 象印と言えば、昔TVで「ヒントでピント」だかっていうクイズ番組があって、毎回優秀な回答者には象印賞が与えられるんだけど、賞の魔法瓶をもらった芸能人がひっどく喜んでいるのが、すっごく奇妙だったな。

 ちょいと違うが、私はちょくちょく読んでいるブログに「魔法のフライパン」というのがある。こだわりのフライパンで、それで作るいろんなメニューを提案してくれているのだが、ここに紹介されるレシピはそれだけで参考になる(その“魔法のフライパン”なる商品を使わなくても作れます。申し訳ない感じもするけど)。
 ネットで検索すると、フライパンに限らず“魔法の鍋”というのもある。
 でも、料理下手な人がテキトーに材料を突っ込んでも、美味しい料理が出来上がるってもんではないらしい。

ec0cac6c.jpg  レスピーギ(Ottorino Respighi 1879-1936 イタリア)のバレエ「魔法の鍋(La pentola magica)」P.129(1920)。

 レスピーギはバレエ音楽をいくつか残しているが、この「魔法の鍋」はロシアの旋律を用いたもの。バレエの筋については、私は知らない。
 でも、きっとロシアの魔法が絡む、鍋の話なんだろうと思う。

 私が聴いているノセダ指揮BBCフィルのCDでは、10曲が収められている。
 レスピーギらしい、親しみやすいメロディーときらきらと輝くような響きが楽しめるが、人気曲とならないのは、やはりメロディー面において決定打に欠けるからだろう。
 ロシアというよりはチャイニーズっぽい曲(第2曲)や、何度も現われるオルゴールを思わせるメロディーなんかはとっても魅力的なんだけど……。
 残念ながら、多くの支持を得るにはあと一歩ってところか……

 このCD(2002録音。CHANDOS)、「魔法の鍋」が終わると、前に紹介したレスピーギ編曲によるバッハの「前奏曲とフーガ」が鳴り響く。
 いつも、このバッハの開始には衝撃を受けてしまう。