25938608.jpg  来たる日曜日、8月7日の13:00からと16:00から、Kitaraで札響の特別演奏会「アキラさんの大発見コンサート」なるものが行なわれる(2回公演)。

 このコンサートは小さな子供の入門編ということで、概ね1時間のコンサート。

 指揮はアキラさんこと宮川彬良。合唱は札響合唱団。もちろん有料である。

 しかしながら、同一メンバーで前日の土曜日、岩見沢のキタオンで野外演奏会「グリーン・コンサート」が開催される。こちらは無料で、しかも概ね90分の予定。
 プログラムも両日共通のものが多いようだが、土曜日の方が30分長いから、演目は“日曜日分+α”になるんだろう。
 なんか、儲け物のような感じがしない?
 
 一部に熱狂的なファンがいるという宮川彬良氏だが(Kitaraでのアキラさんシリーズの演奏会は、いつもほぼ完売するそうだ)、能動的に氏の指揮(とトーク)による演奏会を聴きに行くことは私の選択肢としては絶対にない。
 人気者をけなす気はないが、アタシにはまずもって、写真で見る容姿とセンスが「ごめんなさい」だ。

 でも、グリーン・コンサートは無料だし、野外演奏会といってもキタオンはPA(マイク&スピーカー)を使わずに音が鳴り響くステージなので聴きに行ってみようかと思っている(とにかく、PAを使った“生演奏”なんてオーディオ再生音以下だというのが私の考え)。

 ♪

 ところで、夏になると思い出したかのように急に聴きたくなる曲が、私にはいくつか(も)あるが、サン=サーンス(Camille Saint-Saens 1835-1921 フランス)の「フランス軍隊行進曲(Marche militaire francaise)」もその1つ。

f5a787f6.jpg  この曲は4曲から成る管弦楽のための作品である「アルジェリア組曲(Suite algerienne)」Op.60(1879-80)の第4曲。
 元気ある快活な音楽が耳に心地よい。

 なぜ夏になると思い出すのかというと、エアチェックして最初に聴いたのが、夏の夜だったからっていう、つまんないほど単純な理由。
 遠くからは「シャンコ、シャンコシャンコ、シャシャンがシャン」と子供盆おどりの歌が聞こえる中、けっこう何回も繰り返し聴いたものだ。演奏は、ポール・シュトラウス指揮のリェージュ管弦楽団だった。

 先日、パレー指揮によるマーキュリーのCDを取り上げたとき、グノーの「操り人形の葬送行進曲」が入っていたのでそのCDを買ったと書いたが、実はもう1つ、この「フランス軍隊行進曲」も入っていた。聴きたい曲が2曲も入っていたら、そりゃもう、興奮で汗ばむ手でしっかりCDを握りしめ、血走った目でレジに持って行くに決まってる。レジのお姉さん、べたついててごめんなさい。血走っててすいません。

 作曲者がアルジェリアを旅行したときの印象をもとに書いたこの作品。
 私にとっては、そんなこととは全く関係なく、なぜか悲しげに聞こえてくる盆踊りの歌と、目の前のスピーカーから出てくるエネルギッシュさが心地良いこの曲との板挟みにあいながら、勉強もせんと「9時からは北海盆唄……大人の時間だなぁ」と、ぼーっとしていたのであった。

 とはいえ、いま聴くと、その心地良さもなんとなく切ないのはなぜ?
 知らんよね?そんなこと。

 パレー指揮によるマーキュリー盤の、この曲の録音は1959年。