昨日の朝、とても珍しいというか、懐かしい人からメールが来た。
4年前までいた大阪支社。そのときに同じ課で仕事をしていた女性社員からだ。
タイトルはなし。つまり、表示は「無題」。
本文は、
わたし織田なんとかの大ファンなんですけど~!!!!
昨日のブログを読んで、このように不満をぶつけてきたのだ。
そうだった。
彼女は織田なんとかのファンだった。
思い出した。
しかも、大ファンだったとまでは知らなかった。
私はすぐに返信した。
お久しぶりです!あれは織田信長ってことで…… そのあと、メールは来ていない……
♪
おとといの北海道新聞夕刊に、札響第540回定期演奏会の批評が載っていた。
プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番と、メインのブラームスの交響曲第2番について書かれていたが、おやおや、どうしたことだろう、1曲目のブリテンの「シンフォニア・ダ・レクイエム」についてはまったく触れられていない。
悲しい。
この評者、演奏会に遅刻したのだろうか?
それと、19日のA日程の演奏について書いているのだが、ブラームスのときに起こったという“酔っ払い騒乱事件”については触れられていない。 こういうメディアでこそ、同じことが起こらないようにきちんと書いて、世間に注意を呼びかけて欲しいものだ。それとも、騒いだのが外人だから道新に書いても意味ないと判断したのだろうか?
かわいそうなブリテン。
この私が、取り上げて差し上げます。
ホルストの組曲「惑星」の初演(1918。非公開)、そしてブリテンの歌劇「ピーター・グライムズ」の初演(1945)。
ロバート・P.モーガンの「音楽の新しい地平」(長木誠司監訳:音楽之友社)によると、〈上演直後、それは新時代の使者とみなされることとなったのである。これら2つの初演は、イギリス音楽が不毛に終わった19世紀を越えて自分たちの様式のあり方を明確にし始めた、ということをはっきりと示している〉という。
ブリテン(Benjamin Britten 1913-76 イギリス)の「ピーター・グライムズ(Peter Grimes)」Op.33(1944-45)は、プロローグと3幕6場のオペラで、台本はM.スレイターがG.クラップの詩「町」をもとに書いた。
舞台はイギリスの東海岸の小さな漁港。
オペラの筋は、〈荒れ狂う北海の景観を背景に、閉鎖的な漁村社会から疎外されている漁夫ピーターが、雇った少年を死にいたらしめた罪に問われ、自らもあらしの海に出て死に追いやられる〉(井上和男編著「クラシック音楽作品名辞典」:三省堂)というもの。
P.モーガンによると、〈社会に適応できない人間をテーマとするこの作品は、平和主義者であり同性愛者でもあったブリテン自身にかかわるものであり、歴史上初めて、イギリスの保守的な音楽に刺激を与えるものとなった〉のである。
このオペラでは〈場面転換に6曲の間奏曲が挿入されており、情景および心理の動きの描写に重要なはたらきをしている〉(井上)。
ブリテンはオペラの間奏曲を改編し、「4つの海の間奏曲(4 Sea interludes)」Op.33a(1945)とした。
その4曲は、
1. 夜明け(Dawn)~プロローグと第1幕の間奏
2. 日曜日の朝(Sunday morning)~第1幕と第2幕の間奏
3. 月光(Moonlight)~第3幕第1場と第2場の間奏
4. あらし(Storm)~第1幕第1場と第2場の間奏
である。
さらに、第2幕第1場と第2場の間奏曲を改編し「パッサカリア(Passacaglia)」Op.33b(1945)も書いている。
どの曲も美しく、どこか切なさをもった独特のコクのあるもの。
ここでは、「シンフォニア・ダ・レクイエム」のときに紹介したスターン指揮カンザスシティ・シンフォニーのCDを再びご紹介。
「4つの海の間奏曲」と「パッサカリア」の5曲が収録されている(「パッサカリア」は「月光」と「あらし」の間に演奏されている)。
ややコンパクトな感じがするが、きっちりとした精緻な演奏だ。
2009録音。REFERENCE RECORDINGS。
もっとスケール感がある演奏としては、「春の交響曲」のときに紹介したCDの、プレヴィン指揮ロンドン交響楽団の演奏を私は好んでいる(「4つの海の間奏曲」のみ)。
1974録音。EMI。
さて、休みも終わり、今日から職場復帰だ。
でも、占いじゃみずがめ座は12位だしな……
新館入口(2014.6.22~)
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© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」
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コメントありがとうございます。
「キャロルの祭典」は私も大好きです。ほんと、きれいな曲です。
末尾の文章、気づいていただきうれしいです。ミニ編集後記みたいな感じで書かせていただいてます。