私は身長が174cm、で体重が67.7kgである。
そして、この2か月間で200g増量した。
先日健康雑誌を立ち読みしていたら、中性脂肪を下げる方法が載っていた。
まず食べ物だが、キムチ、ゴマと納豆、焼き梅干し、シイタケ茶、ラッキョウなんかが良いらしい。
キムチはその辛さで代謝を促進するのだろう。それはわかる。
でも、毎日キムチを食べていたら体からキムチ臭が放出され、通勤電車の中で私を中心とした半径1m以内には誰もいない-たとえどんなに混んでいようと-ってことになるんじゃないかと心配で実行に移せない。ただでさえ酒臭いはずだから。
ゴマと納豆だが、納豆にゴマを入れるんだったか、ゴマに納豆を入れるんだったか忘れてしまった。なんせ立ち読みである。細かいところは覚えていない。そもそもそんなことが書かれていたのかも自信が持てなくなってきた。
焼き梅干し。
確か梅干を焼いて食べるといいようなことが書いてあった。が、いちいち梅干を焼くのが面倒だ。だいいち私は梅干が得意ではない。そもそも化学的にどうして焼けばよくなるのかわからない。
シイタケ茶。
これなら毎日続けられそうだ。が、まだ実行に移していない。ただ「毎日シイタケ茶。これが私の健康法です」ってのは、すっごく年寄りじみている気がする。
ラッキョウ。
私はラッキョウをボリボリ何個も食べるタイプの人間ではない。でも、カレーライスとともにラッキョウをちょいと食べるのは大好きだ。しかし毎日カレーライスを食べるとかえって体に悪いような気がする。血液的にも、胃の調子にも。
じゃあ運動はどうか?
同じ本に血中の中性脂肪を下げるという運動が、しかも気軽にできるというものが紹介されていた。
本質とは関係ないが、こういう運動の写真のモデルになっているお姉さんの「仕事だからしょうがない」みたいな笑顔を見るのは嫌いではない。
3つの運動を一生懸命脳に覚え込ませ、家に帰ってから実践してみた(まさかその場ではできますまい)。
で、そのなかにあった“内臓やわらか体操”。
床に座って両膝を両腕で抱え込む。お尻を支点にしてだるまのように前後にゆらゆらと上半身を動かす。
こうすると硬くなった内臓がほぐされ代謝が盛んになるという。だらっとした自分の腹の外観からすると、内臓だって常に緊張感なくほぐれているようで、この謳い文句がどうも眉唾っぽく思えるのだが、一応はやってみた。
まずは体を後ろに振ってみた。
私は、壊れただるまのように、そのまま後ろにひっくり返った。いくら体を揺さぶって起き上がろうとしても無駄だった。もう二度と起き上がれないだろうと観念した。
こんな体勢で衰弱し死ぬのかもしれない。が、腕をほどくとふつうに起き上がれることを発見した。めでたし、めでたし……
いずれにしろ、運動の効果があるなし以前に、私は自分が起き上がれない“起き上がりこぼし”であることを身をもって理解した。
次に紹介されていた運動は“腕だけ走り”。
要は、その場で腕だけを走ったときのように振るのだ(ご丁寧にも、座って行なう場合は足を持ち上げる、という注意書きがある)。
これは簡単だ。
でも、誰も見ていなくても、こういうのって相当恥ずかしい感じがする。ましてや、それではぁはぁとなったら、それは運動効果があるという証拠だとしても、なんだかおバカなことをしている気分になった。
3つ目は“脂肪つまみだし体操”。
腹のたるんでいる部分をつまんで、その逆側に体を反るというものだ。
例えば、右腹のだぶついた肉を右手でつまみ、左側に体を反らす。そのときのポイントはつまんだ肉に憎しみを持つことなんだそうだ。
これまたなんか恥ずかし。
しかも手の摩擦力が不足しているのか、あるいは握力が乏しいのか、もしくは腹が脂ぎっているのか、体を反るときにすぐに肉がつるりと手からはずれてしまう。だから手に力を入れてしまう。
やめた。
これじゃ肉が無くなる前に皮膚が内出血を起こす。
このように問題意識を持って前向きに取り組んでいるのに、楽して改善できる方法に出会えないのは不幸なことだ。
出会い……
この流れは、そう、スパムメールご紹介パターン。
タイトルは、
くコ: 彡横なイカ
なるほど。横になっているイカに見える。これが何を意味するのかはさっぱりわからないが……
本文は、
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「ココも」って、上のURLとまったく一緒じゃないか。
そんで腹立つのは、私がモテないと決めつけていること。当たってるだけに一層腹立たしい。
ついでにもう1通。
タイトル
【確認事項】至急ご連絡下さい
本文
只今、一部のお客様の地域管理システムに障害が生じ、バグがでております。
お手数では御座いますがお客様のお住まいの【都道府県名】を下記サポートセンターまでご連絡くださいませ。
だから何なんだよ、“地域管理システム”って?
「障害が生じ、バグがでております」てぇのもおかしくないか?エラーとかなんとか言うんじゃないのか?いや、それもおかしいか……「エラーが生じ、障害がでております」だろうな、正しくは。
先日購入したケント・ナガノ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団によるマーラーの交響曲第3番のCD。ウォークマンで聴くためにパソコンで取り込もうとしたら、あらあら、終楽章がエラー発生で読み込めなかった。
ところでケント・ナガノは、実は“ながのけんと”という名前、ではなくて、Kent Nagano。日系アメリカ人4世である。Kentoではない。いちろうがイチローと呼ばれているのとはちと事情が異なる。
さて、このマーラー(Gustav Mahler 1860-1911 オーストリア)の交響曲第3番ニ短調(1893-96/改訂1902)の演奏だが、とても丁寧な音作りであると思う。響きも美しい。が、根元にピンホールがあるタバコを吸った時のような、「やられた!」って感覚が残る。来るべきものが予想通りに来ないような。
響きは豊かなのだが、全体的にコンパクトなオーケストラであるかのよう。厚みもあるのだが、どこかずっしりとこない。
マーラーの交響曲の中では、自然讃美ということもあって明るい傾向の作品ではあるが、それでもこの演奏は、マーラーが笑顔で全快祝いを配っているような感じがして、どこかしっくりと来ない。しかし逆に言えば、第2楽章や第3楽章には合ってなくもない(第5楽章の児童合唱は清らかで美しい。が、貧弱)。
終楽章については、上記の事情によりまだ未聴。据置型オーディオ装置(って変な言い方かな)で近いうちに聴いてみるが、この楽章がすっばらしい演奏だったなら、風評被害防止のために、再度取り上げたいと思う。
このCDの録音は1999年。ライヴ。apex(原盤テルデック)。
メゾ・ソプラノ独唱はペツコヴァ。合唱はベルリン放送女声合唱団、ハノーヴァー児童合唱団。