昨日の記事では、グリエールの交響曲第3番のCDが経年劣化してしまって聴けない状態になってしまったということを書いた。
こんな風になったCDはゴミステーションの横の電柱にぶら下げて、カラス除けにするくらいにしか使えない。いや、初期の輝きを失ってきているからそれにも使えないかもしれない。
でも、そもそも、CDとか水を入れたペットボトルって、本当にカラス除けの効果があるのだろうか?
いずれにしろグリエールには罪はないし、グリエール・チーズは私の好物とするところでもある。
そこで今日はちゃんとグリエールを取り上げたい。はい、ですから作曲家の方の。
グリエール(Reinhold Gliere 1875-57 ロシア)の先祖はベルギー系で、ロシア人のルーツはないという。
モスクワ音楽院卒業後に教師、指揮者として活躍。のちに母校の教授となりプロコフィエフやハチャトゥリアンをはじめとする多くのソヴィエトの作曲家を育てた。
グリエール自身は、タネーエフやアレンスキー、イッポリトフ=イワノフに師事した。
グリエールの同世代にはラフマニノフ、スクリャービンがいるが、ここでロシア音楽の祖と言われるグリンカから、主なロシアの作曲家を生年順に並べてみよう。
グリンカ 1804-57
ボロディン 1833-87
ムソルグスキー 1839-81
チャイコフスキー 1840-93
R=コルサコフ 1844-1908
グラズノフ 1856-1936
カリンニコフ 1866-1901
スクリャービン 1872-1915
ラフマニノフ 1873-1943
グリエール 1875-1956
ちなみに、グラズノフはレニングラード音楽院の院長まで務め、教え子にショスタコーヴィチがいる。
グリエールの音楽は西欧的なチャイコフスキーと国民楽派(上に挙げた中ではグリンカ、ボロディン、ムソルグスキー、R=コルサコフ)の双方の影響を受けているが、初期の作品ではドイツの後期ロマン派からの影響もある。
彼の初期の作品である交響曲第2番ハ短調Op.25(1907)。4つの楽章から成るこの交響曲はドイツ音楽のテイストも感じられるが、それ以上に非常に激情的な民族的音楽でもある。そしてここには、どこかで耳にしたことがあるようなメロディーがいくつも現れ、聴き手を魅了する。
この曲は第3交響曲ほどの魅力は備えていないかもしれないし、少し散漫に長いと感じるところもなくはないが、3番とは別な若々しい躍動感があり、もっと広く聴かれるべき作品だと私は思う。
私が持っているCDはクラーク指揮CSR交響楽団による演奏のもの。
1987録音。MARCOPOLO。
新館入口(2014.6.22~)
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