昨日の記事、札響第545回定期での「幻想交響曲」について。
最後の1音を「フェルマータせず」と書いたが、スコアを確認すると最後の1音にはそもそもフェルマータは付されておらず、“tenu”(tenuto。音を保って、音をじゅうぶんに長く持続させて)だった(上の掲載譜。これは音楽之友社刊のミニチュア・スコア)。どーしよーもない記憶力である。マタのことばかり考えているわけでもないのに、スケベっぽくて恥ずかしい……
ただし言い訳以外の何物でもない負け犬の遠吠えにすぎないが、でも、全音楽譜出版社のスコアではフェルマータが付されているのだ!ただし、シンバルだけ……(下の掲載譜)
ちなみに「フェルマータが付された音符については、その音符を適宜延ばす」んだそうだ。
なんか難しい言い分だけど、私が小学生のときには音楽の時間に「延ばせ、引っ張れ、我慢しろ!」としか教わらんかった。 この全音のスコアの方は、私が高校生のころに買ったもので、それこそスコアの見方(読み方ではなくそれ以前の問題)なんて全然わからず、はて?シンバルの音符はどこ?と相当悩んだものだ。そんな悩みを抱えていたから大学受験に失敗したのだろう。
また、全音のでは大太鼓の指示も“2台で叩く”というような表記がなく、TVなんかでこの曲の演奏を見て、どこのオーケストラも2台使うなんて、揃いも揃ってサービス精神が旺盛よのう、なんて思ったのだが、大間違いのコンコンチキで、ベルリオーズ先生は楽譜できちんとそのような指示をしていることを、音楽之友社のスコアで確認できたのだった。
ということで、すまん。
フェルマータではなく、テヌートだった。
この期に及んで見苦しいが、でも言わせてもらえば、どっちにしろ金曜の夜の最後の一音が長く持続されなかったことに間違いはない。
悩みと言えば、唐突にアイゼンシュタイン氏の悩みである。
息子(アイゼン氏のことだ)にかいがいしくサイダーを買ってくる母親と、アイゼン一家が同居するようになったことは前に書いたが、その同居は私が期待、いや、憂慮していたとおり決裂に至ったという。
その間の嫁姑の激突、激闘、死闘はすさまじかったようで、さすがのアイゼンもまいってしまったようだ。
その争いでは、行きつくところの原因はいつもアイゼン氏になったわけで(当然だと思う→「いいね!」)、「うちの息子は良い息子」というはっきりいって大いなる誤った思い込みの母親と、「あなたの息子はろくでもない」という世界的に認められた理論に基づく妻の主張がぶつかった。
アイゼン氏曰く、自分は結婚してすぐのころも家庭を顧みず遊び歩いたそうで、そのことがこのような過密な水槽に放り込まれた魚と等しい環境下に置かれた妻にとって、思い出したくもないが思い出さざるを得なくなった。蘇る過去のトラウマ!憎しみ!怨念!
それにしても、結婚してからも家庭を顧みずよその女の子と滑り台や砂場を遊び歩いていたとは、アイゼン氏もどうしようもないやつだ。
さらには、このようなことになって、今やアイゼン氏はアイゼン氏で、またどこかでストレスを解放しているらしい。
その言葉には「どこかに恋人がいる」ようなことを臭わせているが、そのように思わせぶりに私たちの興味を引こうとしているだけかもしれず、こちらとしては常連クレーマーのお電話に対応するように軽く流そうとしたのだが、 アイゼン氏に“おんな”がいるかいないかはともかく、しょっちゅう出かけては憂さ晴らしをしているのは確かなようで、その際には5回に3.5回は「もとの取引先のMUUSANに誘われた」と妻に言ってることを白状した。
勝手に名前を使われたのだ。
迷惑である。
まったくのウソである。
私は無実だ。
私は、自宅のアロエの怒帝王(いかりていおう)が花を持ったわいと温かい気分になるのがせいぜいだった。
アイゼン家でいがみ合っているの2人の怒帝王の争いに巻き込まれたくない。いや、そもそもそんな目に遭う合法的理由はまったくない。
あっ、ちなみに今朝の怒帝王の様子は写真のとおり。
下の写真、背景が邪魔なので傘を背景に使ったら、よもや不思議な組み合わせになってしまった。手術台の上のミシンとこうもり傘、のように……
いったい私は、アイゼンと何百回飲んだことになっているのだろう?
アイゼン氏の奥さんは私をどう思っているのだろう?
逆恨みされていないだろうか?
恐ろしい。
ライアー・アイゼンめ!(邦訳:嘘つきアイゼンめ!)。
だから、いま彼に女性がいるかのような発言も、眉唾ものだ。
そして、怒帝王の1人、彼の母親は結局出て行って親戚の家に身を寄せたそうだ。つまり接近戦から空中戦へと戦争は推移した。
再びアイゼン一家はもとの生活に戻ったが、それは構成メンバーの話で、冷涼な風が家の中に吹いているのは間違いない。
もう一度言う。奥さん、私は無実です。利用されただけです。あなたのダンナはろくでもない悪人です。
幻想交響曲のCD。
今日はアバド指揮シカゴ響の演奏。1983録音。
名演として人気が高く、確かにソツのない演奏。いや、実に水準は高い。
しかし、良かったぁ~とは思うけど、印象が長く残らない演奏でもある。
グラモフォン。
アイゼンは帰りにコンビニで私にデカビタを買ってくれた。
そんなもんでごまかされないぞ。
しかもなぜデカビタ?
「母が、サイダーかデカビタを買って来てたもんで……」
知るかっ!
新館入口(2014.6.22~)
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© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」
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はい。テーマは「怒りと哀愁」です(笑)。