不思議なもので、「さあ、一人っきりだ思いっきり音楽を聴いてやるぞ!」と思い立ったものの、意外と何を聴きたいのか浮かんでこない。

 その理由の1つには、マンションだし夜だから大きな音を出してはいけないという、このいかにも私らしい“人様に迷惑をかけてはいけない”という信念が邪魔をしているし(それは実際間違っていない)、“トラブルに巻き込まれたくない”という恐れが極めて強い。あぁ、昔あった“ピアノ殺人事件”の衝撃の強さよ!

329825cb.jpg  で、ふと頭に浮かんだのがバッハ(Johann Sebastian Bach 1685-1750 ドイツ)の「音楽の捧げ物(Musikalisches Opfer)」BWV.1079(1747)だった。

 なぜって?

 その昔。けっこう昔。NHK-FMで日曜日の夜遅くに放送されていた“現代の音楽”という番組のテーマ音楽がこれの“6声のリチェルカーレ”だったからだ。といっても、そこで使われていたのはヴェーベルン編曲によるものだった。

 現代の音楽って言ってるのになぜバッハ?たぶん(そして間違いなく)ヴェーベルンが編曲したものだったからだろう。

 こうして、私は昨日の日曜日の夜を終えた。

 それにしても、この街はやたらゴミの分別が細かく分かれている。
 気が狂いそうだ。
 これまではほとんどが“燃やせるごみ”だったものが、やれ“資源ごみ”だの、ほれ“燃やせないごみ”だのと、いちいちガイドブックを見なければ遭難しそうになるほど区分されている。
 ごみ処理事情に明るくはない私だが、これってきっと焼却炉の性能の問題なんじゃないかと思う。

 こういうことでストレスを感じたくはないんだけどなぁ……