北海道に住む人たちは嫌というほど実感していることだが、全世界に発信しよう。「今年は雪解けが遅い」と。
それは先日載せた写真でもご理解いただけるだろう。
となると、庭の手入れができるようになるのはいつになるのか?
家から離れて暮らす身としてはとても気にかかるところだ。
この調子だとゴールデン・ウィークあたりまで“仕事始め”にならないかもしれない。
その前に、雪がある程度解けてくると、傾いたアーチがそのまま倒れてしまう恐れがある。あるいは、魔女の髪の毛のように乱れているブルーヘブンの枝が、そのまま抜け毛しちゃうかもしれない。
そういうものは早期に片付けないと、「あそこのダンナは怠け者だ」と近隣住民に思われかねない。
いつ点検に、作業に入れるか?
同じ空の下にいながらも離れた地にいる私としては、予定が立たず参っているところだ。
温暖化が進んでいると言われて久しいが、この冬の気候を見る限りでは、北海道は寒冷化が進んでロシアのようになっちまったんではないかと思ってしまう。
そこでロシアの風土を思わせる曲。
カリンニコフ(Vasily Sergeevich Kalinnikov 1866-1901 ロシア)の交響曲第2番イ長調(1895-97)。
カリンニコフの音楽はなぜにこんなに私をとりこにするのだろう?
結核で早世したために作品数が極めて少ない。それが本当に惜しまれる。
私がカリンニコフという作曲家を知ることになったのも、この交響曲第2番。
たまには未知の作曲家の作品をと、ふだんは発揮しない積極性を発揮してスヴェトラーノフ/USSR交響楽団(ソヴィエト国立交響楽団)の廉価盤LPを購入したことによる。
いやぁ、魅せられましたねぇ。カリンちゃんに。
“五人組”ほど土臭く(ときに野暮ったいとも言える)なく、かといってチャイコフスキーほど西欧化されていない、そのバランスの妙。なじみやすいメロディー。循環形式による全曲の統一感。曲の冒頭のメロディーが最後にカッコよく出てくるところなんて、もう鼻血ブー的興奮度だ。
私にとって思い出深いこの録音はその後CDにもなって発売され購入もしたが、録音が1968年と、いま聴くとさすがに音質がキツイ。
この曲(および交響曲第1番)の人気の火付け役となったナクソス盤は録音も演奏も良いのだが、ちょっと重量感に欠け、スケール感がひまひとつ。
そんなこんなで、私が知っている範囲で今のところベストとして推したいのがN.ヤルヴィ指揮ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団による演奏。
もうちょっとまったりねっとり感が欲しい気がしないでもないが、バランスの良い演奏。録音が良いのがうれしい。
1989録音。シャンドス。
昨日も雪が降った。
そして全国的にも大荒れの天気だった。
今日はもう4月4日、テキトーに名づけるなら“獅子の日”だっていうのに、まだ春の息吹が感じられない。これなら“死屍の日”じゃん。
でも、こういうときこそカリンちゃんの交響曲第2番の終楽章を聴こう。やったら元気がつくから。
新館入口(2014.6.22~)
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