ピアノの難曲の1つ「ラ・カンパネッラ(鐘)」は、クラシック音楽作品の中でも比較的広く知られている曲だ。
これもひとえにフジ子・ヘミングの「奇蹟のカンパネラ」の賜物だ、とは私はまったく思っていない。演奏の良し悪しというよりも、フジ子・ヘミングのあの異常なブームが、私にはなんだが不気味な現象に思えてしまう。
リスト(Franz Liszt 1811-86 ハンガリー)の作による「ラ・カンパネラ」(個人的には「「ネッラ」じゃなくて「ネラ」の方が好きなので、以下そのように書く)は、6曲からなる「パガニーニによる大練習曲(Grandes etudes de Paganini)」S.141(1851)の第3曲にあたる(S.はグローヴ音楽事典第5版(1954/61補巻)におけるH.Searleによる整理番号)。
「パガニーニによる」ってくらいだから、ヴァイオリンの超絶技巧名人だったパガニーニ(Niccolo Paganini 1782-1840 イタリア)が書いた楽曲をもとにしている。
この練習曲集は、1838年に作曲された「パガニーニによる超絶技巧練習曲集(Etudes d'execution transcendante d'apres Paganini)」S.140を改作したもの。
超絶技巧!
超絶な技巧って、なんだかすごい……アタシどうしましょ……ってわけで、相当難しいので、ちょっとは易しく改作したらしい。それでもじゅうぶん難しいのだが……。これを練習曲っていうのは詐欺に近いのではないかと思ってしまう。
なんせ、前にも載せたけど、楽譜はこういう表情。黒インク代がかさみそう……。もっとも赤インクを使ったら、血しぶきみたくなっちゃって、気持ち悪いこと間違いなしだろうけど(掲載譜は全音楽譜出版社のもの)。
「パガニーニによる大練習曲」は6曲から成る。
これらの原曲はパガニーニの「24の奇想曲(24 Capricci per violino solo)」Op.1(1805頃)なのだが、6曲中もっとも有名な「ラ・カンパネラ」だけは別な曲が原曲である。
以下、それを列挙すると、
第1番ト短調 ~ 「24の奇想曲」の第5、6番
第2番変ホ長調 ~ 「24の奇想曲」第17番
第3番嬰ト短調「ラ・カンパネッラ(La Campanella)」 ~ ヴァイオリン協奏曲第2番第3楽章
第4番ホ長調 ~ 「24の奇想曲」第1番
第5番ホ長調「狩り(La Chasse)」 ~ 「24の奇想曲」第9番
第6番イ短調 ~「24の奇想曲」第24番
ヴァイオリンの独奏曲である「24の奇想曲」については、ややマニア向きな曲だとは思うが、聴いたことのある方も少なくないだろう。
しかし、ヴァイオリン協奏曲第2番ロ短調Op.7(1826)を聴いたことのある人となると、ぐっと減っちゃうのではないか?だいたいにして、CDの数も少ない。パガニーニのヴァイオリン協奏曲では突出して第1番が有名で、それ以外はまず聴かれることがないのだ(それでもまだ2番はリストが使ったために第3番以降よりも救われている)。
曲は3楽章から成るが、けっこう退屈。第1楽章のオーケストラなんて、究極の伴奏役ってもんで、オケのメンバーが気の毒になってくる。第2楽章もまぁ、その……
しかし、第3楽章はさすがに面白い。リストが目を付けただけ(?)ある。この楽章は「鐘のロンド」と呼ばれており、リストの「ラ・カンパネラ」よりは明るい雰囲気を持っている。
私が持っているCDはカーラのヴァイオリン独奏、ガウゼンハウザー指揮ポーランド国立放送カトヴィツェ交響楽団の演奏。
1992録音。ナクソス。第1協奏曲とのカップリング。
新館入口(2014.6.22~)
御多分にもれず参加中・・・
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© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」
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