Evergold……
つまり“永遠に金”
いやいや、私の股間のことではない。
そもそも永遠じゃないし(やがて火葬場で跡形もなく焼かれるのだ)、私の場合は黄金時代を経ることもなく現在に至る。
って、なに言ってんだか……
Evergoldというのはバラの品種の名前である。
作出されたのは1966年と古く、作出者はドイツのコルデス社。
このバラはつるばらで、香りはほとんどない。四季咲きではあるが、今時期がピーク。夏以降はあまり花をつけない。そしてまた、このバラにはとりわけ多くコガネムシがやってくる。
私が最初に買ったバラは“ニュー・アヴェマリア”だったが、このバラは2本目に植えたものだったような記憶がある。
そこで、ショスタコーヴィチ(Dmitry Shostakovich 1906-75 ソヴィエト)のバレエ「黄金時代(The Age of Gold)」Op.22(1930初演。レニングラード)。
台本はA.イヴァノフスキーで(もともとの題は「ディナミアーダ」となっていた)、3幕から成る。
このころのショスタコーヴィチはヨーロッパのモダニズムの影響を受けたイケイケの音楽を書いていたが、それはそのすぐあと(1932年)に党が提唱した社会主義リアリズムと正反対のもの、すなわち“形式主義”と批判されるにぴったりのものだった。
そのため、このバレエもその後上演されることがなくなってしまった(復活上演は1982年にモスクワで行われた)。
バレエの筋は、“資本主義のある国で開催されている工業博覧会“黄金時代”にソ連のサッカークラブが招待される。労働者たちの人気を得たサッカークラブだったが、あることをきっかけにファシストたちは彼らに陰謀をめぐらす。最後はその陰謀が西側の共産党員によって暴かれ、労働者たちの大団円で終わる”というもの。
この時代のほかのショスタコの作品同様、ユーモアたっぷりの音楽を楽しむことができる。
なお、ショスタコーヴィチは熱烈なサッカー・ファンで、公式審判員の資格ももっていたという。
今日は全曲ではなく、4曲から成る組曲版(Op.22a)を。
その4曲は次の通り。
1. 序奏
2. アダージョ
3. ポルカ
4. 踊り
私はかつてマキシム・ショスタコーヴィチ/ボリショイ劇場管弦楽団のLP(メロディア)を好んで聴いていたが、いまはその音源が手元にないので(たぶんCD化されているのだろうか?)、リンドン=ジー指揮ニュージーランド交響楽団の演奏を紹介しておく。薄っぺらで、もう少し何とかしてほしい感じはするけれど……
1994録音。ナクソス。 そのLPだが、おととい書いた弘栄堂書店で買ったのだった。
買ったあと札幌駅バスターミナルで国鉄バス(当時)に乗って、手稲東中央っていうバス停で降りて、西野の家に帰ったんだったなぁ。西野といっても手稲東町(今の西町)寄りだったから、札駅に用があるときには国鉄バスで買えるのが便利だったのだ。
手稲営業所行きとか手稲鉱山行き、手稲公営住宅行きに手稲公営住宅中央行きとどれに乗っても帰れたので本数も豊富。地下鉄東西線が宮の沢まで延伸して、現在JRバスの路線がどうなっているのかは知らないけど……
手稲鉱山の“鉱山”という言葉で思い出したが、私の祖父は夕張の炭砿に勤めていた。北海道炭礦汽船(北炭)である。その後札幌に出て来たわけだ。
私は“炭砿”と書いたが、この社名に限らず、石炭の場合は“砿”(または礦)の字を使うことが多かったようだ。
祖父が亡くなり戒名をつけてもらうとき、お坊さんは言った。
「では、おじいちゃんがタンコウで働いていたことということを織り込みましょう」
出来上がった戒名には“砿”ではなく“鉱”の字が入っていた
「なんだ?間違って砿を鉱と書いている!」と親族内で問題になることもなく、「まっ、いいか」ということで、戒名はそのまま決定した。
「おじいちゃん、ボク、サッカーで優勝したよ……」
いや、なんでもない。墓所のローカルCMをぱくってみただけだ。
ところでツルバラのことだが、ツルといっても巻きひげがあるわけではない。
ツルバラの場合は、支えとなるものにトゲを引っかけて伸びていくのである。
寄りかかられた方はたまったもんじゃないな……
新館入口(2014.6.22~)
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