タヴァナーという作曲家は少なくとも2人いる。
1人はJohn Taverner。1490年頃に生まれ1545年に没したイギリスの教会音楽作曲者である。
もう1人はJohn Kenneth Tavener。1944年生れのイギリスの作曲家である。
綴りを見ると r の文字があるかないかの違いがある。
また、1944年生れの現代の作曲家の方をタヴナーと呼ぶことがある。
今日はそのタヴナーの「レクイエム(Requiem)」。
タヴナーの作品としては、以前に「奇跡のヴェール」(1987)を取り上げたことがある。
彼は前衛音楽というものが崩壊した後の世代の作曲家で、神秘主義者。正教徒だが、イスラム教などほかの宗教をテーマにした作品も書いている。
この「レクイエム」はリヴァプール・カルチャー・カンパニーから委嘱されて書かれた作品。独奏チェロとソプラノ独唱、テノール独唱、混声合唱と管弦楽という編成。
イギリスで書かれたレクイエムといえば、アンドルー・ロイド・ウェッバーの「レクイエム」(1984)が有名で、それと比較するような感じで今回初めて聴いてみたが、タヴナーの方が響きも、その響きから伝わってくる気分も、より宗教的である。
ロイド・ウェッバーのミュージカルのような派手さはなく(でも、それはまたそれまでになかった魅力である)、敬虔な気持ちにあふれている感じがする。
またこれは特異なレクイエムだ。というのも、キリスト教のテキスト以外にもコーランやヒンドゥー教のテキストも用いられているというからである。
演奏する場合には十字型の空間で、中央に独奏チェロを置き、合唱と金管は東側、弦楽群と2人の独唱は西側、打楽器群は南北に配置するよう指示されており、聴衆は東西南北の奏者たちの内側に位置することになっているそうだ。
7曲から成る。
CDはナイトのチェロ、独唱がトマス(S)とケネディ(T)、ペトレンコ指揮ロイヤル・リヴァプール・フィルと同合唱団による2008年ライヴ録音。
EMI。
新館入口(2014.6.22~)
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