ceac9037.jpg  麓郷をあとにし、その後国道に合流したのは11:30ころであった。
 国道を美瑛方向に少し進むと、フラノーブルという大きなドライブイン(死語か?)というか、おみやげやというか、お休み処(デパート催事のイートインか?)があったので、そこにトイレ休憩のつもりで入った。

 すると良い匂いというか嫌な臭いというか、その微妙なバランスの匂いが鼻腔を刺激した。

 これはジンギスカンの匂いである。

 で、私の頭の中で何がどうなったのかよくわからないが、昼ご飯はジンギスカンにしようと決断してしまった。松尾ジンギスカンの店である。
 断わっておくが、今回は妻も同行していた。私は一人でジンギスカンを食べに店に入る勇気などこれっぽっちも持ち合わせていない。

 うん。美味しかった。
 この間“かねひろジンギスカン”を食べたが、まだその余韻が残っていたのだろう。さして好ccf8e9e9.jpg 物でもないジンギスカンをこんな短い間隔でまた食べてしまったのだから。
 それに羊肉は太らないって言うしさ……

 食事のあとは旭川へ。
 途中美瑛の“ケンとメリーの木”を見る。

 ケンとメリーって、私には幼心にかすかに記憶がある。スカイラインのCMの画像と歌である。ここはその撮影現場になったところらしい。私は、CMで木が映っていたかどうかもまったく覚えてないが……
 予想以上に巨木で驚いた。
 そりゃそうか、あれから何十年も経っているんだ。
 きっとメリーさんもおばあさんになっているんだろう。

 その場所から遠くの山の景色を眺めたあとは、そそくさと旭川へ。

 旭川につき、まずは息子の家に。
 う~ん、換気が悪いのだろう。けっこう黴々ルーム。

cd9ed36d.jpg  夜は6月に来た時も行った“貴あじ”という居酒屋。
 あのとき食べたメンチカツはすごく美味だった。

 で、今回もメンチカツを頼んだ。
 う、美味い!おそらく手作りなのだろう、きちんと成型されていないのがうれしいし、“つなぎ”の変なあと味が残らない。デミソースも非常にGOOD!

 この店はどの料理も美味い!手作り感いっぱいの安心して食べられるものばかりだ。
 そして驚くほどメニューが豊富。通常の居酒屋メニューを網羅しているのはもちろん、イタリアンから中華まで、よくこれだけ揃えられるなってくらいのラインナップだ。

 ところで私は 私は外で飲むときもハイボールを頼む。
 最初はビールだが、2杯目、遅くとも3杯目からはウイスキーのハイボールに変える。1年ほど前までは最初から最後までビールだったのに、ハイボールを飲みつけるようになるとビールがあまり飲めなくなる。おもしろいものだ。

 そして、私は必ずハイボールにレモンを入れる。たっぷりと。

 居酒屋で「レモンを1個分。櫛切りで」と頼むと、しかしこれが通じないことがある。
 「えっと、えっと、半月みたいに」というと通じやすい。
 なかには満月と間違えたのか、輪切りスライスが出てくることもあるが……
 その点、大手チェーンの居酒屋だと、最初から飲み物のサイドメニューとしてレモンがあるのでとても注文するのが楽ちんだ。

8fc0b5dd.jpg オルフ(Carl Orff 1895-1982 ドイツ)の「(Der Mond)」(1937-38/改訂'41)。3幕からなる舞台音楽で、グリム童話を基にオルフが書いた台本による。オルフの代表作である「カルミナ・ブラーナ」もそうだが、彼の舞台作品の多くは歌劇とカンタータの中間のような形をとった独自のもの。この「月」は歌劇として上演されることが多い。

 物語の筋は、
 
 昔々。ある国。
 その国には月がなく、夜になると真っ暗だった。
 この国から4人の若者が旅に出た。
 訪れた別な国で、夜なると淡く輝きあたりが良く見える光の玉、すなわち“月”を見つけ、自分たちの村に持ち帰った。
 真っ暗にならなくなった村では、夜になってもにぎやかになる。
 しかし、やがて月を持ち帰った4人は年老い、1人が死ぬたびに月の4分の1を切り取って棺桶に収められた。4人目が死んだとき、月を失った村の夜は真っ暗になってしまった。
 その反対に、死者の世界では4つの月の断片を1つにしたことで明るくなり、明るさの中で死者たちが賭け事をするなど騒々しくなった。そこにやって来た古老の羊飼いは「光は生きている者のためにある」と言って、月を天に吊るした。

というもの。

 オルフの親しみやすい(そして、「カルミナ・ブラーナ」を思い起こさせる)メロディーによって、楽しく聴ける作品である。

 宮下誠は「20世紀音楽 クラシックの運命」(光文社新書)のなかで、この作品について次のように書いている。

 グリム童話をモティーフにしたオペラ。月を奪われた村人の困惑を描くファンタジー。最後にはペテロ様が現れて月を返してくれる。農民たちのダンスや夜の情景を描く間奏曲など実に魅力的な音楽が多く書かれている。筋書きは単純でわかりやすく、児童合唱の扱いも巧みで、掛け値なしに楽しめる。

 掛け値なしっていうのはちょっと誇大表現のような気もするが、楽しめるという見解に対して、私は無抵抗に賛同する。

 CDはサヴァリッシュ指揮フィルハーモニア管弦楽団、同合唱団、同児童合唱団。独唱はホッター、シュミット=ヴァルターほか。
 録音は1957年と古い(でもステレオ録音)。そう、合唱の児童たちももうおじいさん、おばあさんになっちゃっているわけさ。
 EMI。

 で、“貴あじ”の場合は、あらかじめレモン汁を入れたものという“レモンハイボール”っていうのがあって、それを頼んだのでレモンの月型切りとか言わなくても済んだ。
 ただ、けっこうウイスキーが濃くて(これはうれしい)、またただのレモン汁ではない感じで、早くに酔いが回ってしまった。

 そういえば、ハイボールにレモンを絞ってもあまりビタミン効果はないって噂を聞いたけど、本当ですか?