a6961967.jpg  書き残されている最古の音楽。
 それはグレゴリア聖歌(Cantus Gregorianus)である。

 教皇グレゴリウス1世(590-604在位)が編纂したとされているローマ・カトリック教会の典礼音楽だが、Wikipediaによると、主に9世紀から10世紀にかけて西欧から中欧のフランク人(ゲルマン人の1支族)の居住地域で発展。フランク王国2番目の王朝であるカロリング朝時代に、ローマとガリアの聖歌を統合したものと考えられているようだ。

 もうどれくらい前のことか忘れたが、ヒーリング・ミュージックとしてグレゴリア聖歌の人気が高まったことがある。そして、いまでもそこそこの人気があるようだ。

 “癒し”といえば確かにそうではあるが、言葉を変えれば退屈ってことにもなりかねない音楽だ。だからこそ癒しなのか?

 で、今日は「教会暦のグレゴリオ聖歌集」というCDを紹介しよう。
 というのも、このCDには「クリスマス」の聖歌が5曲収められているからだ。

 言っておくけど、今日はクリスマス当日。
 昨日のイヴでブレイクしすぎて、もうクリスマスが終わったと思っている人もいるのではないか?
 かくいう私もそうだ。どちらかといえば。
 そうだ、鏡餅、そろそろ買わなきゃな……

 他に「降臨節」、「復活祭」、「キリストの昇天」、「聖霊降臨祭」、「マリアの生涯」のための聖歌も収められており、全30曲を聴くことができる。

 いやぁ、でも私には“癒し”というよりは“苦痛”だ。その永遠に続くような刺激のない流れは時にイライラしちゃう。何か悪さをして、罰としてずっと正座させられているような……
 あっ、真剣に鑑賞しようとするからいけないのか……
 流しときゃ癒しになるんだろう、きっと。

 指揮はドップ神父。歌っているのはウィーン・ホーフブルクカペルレ・コーラルスコラ。

 発売元はこのCDについて、

 美しく心洗われる、修道士たちの日常的に歌うさまの記録

 日本では"癒しの音楽"としても高い人気をもつグレゴリオ聖歌。グレゴリオ聖歌はカトリック教会のラテン語典礼文を歌った聖歌ですが、ドップ神父指揮によるウィーン・ホーフブルクカペルレ・コーラルスコラの録音は、1974年のヴァティカン版ミサ聖歌集にもとづいて歌われた注目のグレゴリオ聖歌集。グレゴリオ聖歌のなかでも有名かつ音楽的な聖歌がふんだんに収められており、美しく心洗われるア・カペラ合唱には、しみじみと人の心を打つものがあります。


と消費者に訴えている。

 1990-95年の録音。デッカ。

 そういえば、かつて“スコラ”っていう青年向け雑誌があったなぁ。
 私の場合は、その前の“GORO”世代だったけど。

 で、スコラって何かというと、ラテン語の“学校”なわけ。
 ヌード雑誌が“学校”ていうのも変な話だが、コーラルスコラだったら学校の合唱団ってことで、うん、何らおかしくない。同じコーラルという単語に“珊瑚(さんご)”っていうのもある。そちらの意味でのコーラル・アイランドとなると、まぁトロピカル!って印象だが、これまた“学校島”だったら、学校だらけの地獄のような島になっちまう。上陸したくないな。観光地にはなりえないな。

 ついでに言えば、神父ならいいけど、新婦の名がドップだったらヤだな。なんとなく語感が……