eb59ea87.jpg  金曜日である。
 そして今日は仕事納めの日である。

 とはいえ、私は特に瞳を輝かせてこの日を迎えたわけではない。
 いつもと同じだ。
 寒いのも同じだ。
 TVでは「木に氷がはりついてます」って大騒ぎしていたが、ほれ、ウチの庭の木だってこんな風になるんだよ(これはクリスマス前に帰ったときに撮ったもの)。でも私は大騒ぎなんかしない。珍しくもないことに大騒ぎしたら、気がふれたと思われるから。

 そんなごくふつうに始まった今日。
 メールボックスを開けると、“ひとみ”からメールが届いていた。

 【タイトル】ひとみ えどうして?なんで?なんであんたがここに登録してるの?

 いきなりな言い方である。
 そして本文は、

 スタイルは自分で言うのも変ですけど悪くないって思うんです
 でも私…身長が174?aあって↓
 これがコンプレックスで男の人に対して前向きになれないのが悩みです(汗)
 唐突ですけど…
 背の高い女の子でもお付き合いしてくれる人ですか?
 ダメかな・・・あぁーエッチしたいょ(笑)
 ↓友達に勧められて登録してみたけど全然メール来ない・・・
 http://i76m****************


 タイトルと本文が合っているような合ってないような、である。
 ひとみはアホとみた。

 この深夜のメールの1時間後には、清水美紗からメールが届いている。

 【タイトル】清水美沙 写メつきで返信してくれたら100%返信するよ

 スタイルは自分で言うのも変ですけど悪くないって思うんです
 でも私…身長が174?aあって↓
 これがコンプレックスで男の人に対して前向きになれないのが悩みです(汗)
 唐突ですけど…
 背の高い女の子でもお付き合いしてくれる人ですか?
 ダメかな・・・あぁーエッチしたいょ(笑)
 ↓友達に勧められて登録してみたけど全然メール来ない・・・
 http://j3h9****************


 あれ?どっかで読んだことあるような……

 なんちゅことでしょう!ひとみも美沙もおんなじ身長なんだ。
 すっごい偶然。カンドー!

 って、この文章、前にも同じのが来てたじゃん。
 やれやれ。
 URLが毎回違うところは誉めてやろうか?

 美沙にちなんで、今日はミサ。

6eebbf4d.jpg  ブルックナー(Anton Bruckner 1824-96 オーストリア)のミサ曲第3番ヘ短調WAB.28(1867-68,第2稿'76,第3稿'81/改訂1896)。

 今日もまたチェリビダッケの“亀さんよ”的演奏。
 これもまたとっても遅い演奏だ。

 ミサ曲第3番は「テ・デウム」とならびブルックナーが残した宗教作品のなかの最高傑作とされているもの。「キリエ」「グローリア」「クレド」「サンクトゥス」「ベネディクトゥス」「アニュス・デイ」の6曲から成る。

 ブルックナーの信仰心をそのまま音楽に凝縮してという点では「テ・デウム」と一緒だが、私には「テ・デウム」ほど魅力を感じない。
 それほど魅力を感じない作品を、ここまでゆったり演奏されたら、「いやっ、もうじらさないで~」という気持ちを禁じ得ない。その気持ちはやがてイライラへと変化しそうになる。

 すいません。
 傑作、そしてこの曲の名演と言われているのに……
 もう、アタシったらせっかちなんだからぁ~。

 あぁー、Hしてほしいょ(笑) ← Hは“速く”です。
 
 チェリビダッケの指揮について行っているのは、ミュンヘン・フィルと同合唱団、プライス(S)、ゾッフェル(A)、ストラーカ(T)、ヘーレ(Bs)。
 この遅さによく持ちこたえてます。
 1990年ライヴ。EMI。