今でこそ、ヤクルト“ジョア”にはいろいろな味のヴァリエーションがあるが、昔はプレーンとかマンダリンぐらいしかなかった。他にあったとしても、あと1~2種類だったんじゃないだろうか?
で、子ども心に不思議に思ったのだが、マンダリン味のやつは明らかにみかんの味なのに、なぜみかんでもオレンジでもなくマンダリンなのかってことだった。
マンドリルはともかく、マンダリンなんて言葉、聞いたことがなかったし、当時はファンタでも粉ジュースでもバヤリースでもプラッシーでも、売れ筋はオレンジと称された味だったからだ。
いずれにしろ、最初にジョアを口にしたときの感想は「うげっ、まずい」ってこと。それがトラウマとなってその後ジョアを口にすることはあっても、マンダリン味だけは避けてきた。腐ったフルーツ牛乳のような味がしたんだもの(私の記憶の中では)。
ウィキペディアによるとマンダリン、正確にはマンダリンオレンジというのはミカン類に属する植物の総称なんだそうだ。ということは、みかんもマンダリンなわけだ。ジョアのマンダリン味の原料は、みかんとかその仲間が使われているのかしらん?
関係ないが、コーヒーの種類にマンデリンってのがある。私は今ではあまりコーヒーは飲まないが、酸味が控え目のこの豆のコーヒーの味は、けっこう好きである。ダとデの違いで柑橘とコーヒーの違いがあるんだから、面白いものだ。ダヴィデ……(←ただのつぶやき)
マンダリンの語源は清朝中国の官吏=Mandarinで、彼らが着ていた服の色によるという。
そのマンダリン(官吏の方)を扱った音楽作品にバルトーク(Bartok, Bela 1881-1945 ハンガリー)の「中国の不思議な役人(A csodalatos mandarin)」Op.19,Sz.73(1918-19/改訂'24/再改訂'26-31)がある。脚本家のレンジェ・.メニヘールトの台本に基づく1幕のパントマイムのための舞台作品で、バレエ音楽として扱うのは作曲者の意図に反している。
また、マンダリンは先に書いたように官吏のことであるので、この曲のタイトルを「中国の不思議な役人」とするのは間違いだという指摘もある。そのために「不思議なマンダリン」と表記されることもある。
ただ、「中国の不思議な役人」という訳に対しては、「ひどい誤訳」と言う人もいるので、もっと別な理由で問題があるのかもしれない。
さて、マンダリンの何が不思議なのか?
金に困った悪党どもが少女にマンダリンを誘わせる。女に誘惑された男を、仲間の悪党どもが襲って金品を奪おうということだ。
ところが性欲が高まったマンダリンは悪党どもに刺されても死なず、少女を見つめたまま。最後に少女がマンダリンを抱きしめると満足したうめき声を上げ、傷口から血も流れ始め、やっと息絶える。
こういう筋なわけ。
吉松隆センセはこの曲について、今からだいぶ前の“レコ芸”にこう書いていた。
バルトークのどこがオカルトなのか、というと、まずは《不思議なマンダリン》(《中国の不思議な役人》……という誤訳で知られているが……)がいい例ですね。これなんか、完全に世紀末オカルト。サイバーパンク的な汚い都市の片隅で売春をやっている少女がいて、その少女とヒモをやっているチンピラたちの前にわけのわからない東洋人が客として現れるっていう設定がまず大友克洋してる。しかもこの東洋人、チンピラたちにナイフで刺されても死なないで少女に抱きつき、挙げ句に天井から吊るされると青白く光り出すっていうんだから凄い。
欲望が満たされるまでは死にましぇんという、何ともすさまじい女に対する執念を持った男だったわけで、とんでもない“不思議ちゃん”なのだ。金蛇精でも常用してたんかな?
この曲の演奏会用組曲のスコアを先日手にした。全音楽譜出版社のものである。
演奏会用組曲は原曲の舞台音楽にカットを施し、新しいコーダを付け加えたものだが、これまで組曲版単独のスコアは出版されていなかったそうだ(全曲版にカット指示や新しいコーダがそのまま記載されていたそうだ)。
全音楽譜出版社のスコアは、バルトークの次男たちが校訂した2000年版にさらに校訂を加えた組曲版である。
と言いながらも、今日は全曲盤の演奏を。
ラトル指揮バーミンガム市交響楽団、同合唱団による演奏。
この複雑かつ暴力的な作品を、まったく乱れることなく演奏している。さすがラトル!すっごいパワー!バルトークの音楽の魅力を余すところなく鳴り響かせている。
とはいえ、もう少し下品さが欲しい人には物足りないかも……
1993録音。EMI。
先週、ある料亭風和食屋(料亭と言うほどサービスが行き届いているわけではないが居酒屋なんて言うと板さんに張り倒されそうな、つまりは高級和食料理店)で接待業務を行なったが、その店ではBGMにホルストの「惑星」がかかっていた。「焼き物でございます」って料理が運ばれている最中に、「火星」のダダダダンダンダダダってリズムが聴こえてきて、これって何か変だよなぁとクラシック好きの私でも思ってしまった。
新館入口(2014.6.22~)
御多分にもれず参加中・・・
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© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」
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ストラヴィンスキーの「春の祭典」とはまた違った凄さがあります。