17551f62.jpg  近ごろずいぶんと見かけるTV-CMの1つにクックドゥのものがある。

 お父さんとお母さんと娘っ子が家の中でそれぞれ10円を見つけて、計30円。これでもやしが買えると喜びに打ち震えているやつだ。ご覧になっている人もいと多しだろう。

 なぜもやしなのか?

 そのクックドゥは、豚肉ともやしの炒め物用だからだ。だからもやしがなければ始まらない。
 よかったね、もやしを買うことができて……

 でもさぁ、クックドゥを買うお金はどうするわけ?あと、よく知らんけど、豚肉に関して言えばどのように解釈すればいいのだろう?買う必要はないのか?

 CMの最後に娘っ子が100円玉を見つけるけど、100円じゃクックドゥは買えないでしょ?
 そもそも家の中にそんなに小銭が埋もれているのって変じゃない?
 母さん、ちゃんと掃除しろよぉ~!

 30円じゃなくて、1桁違う300円だったが、先日玉光堂4丁目店の中古CDコーナーで、山田一雄指揮札幌交響楽団の演奏による、ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven 1770-1827 ドイツ)の交響曲第9番ニ短調Op.125(1822-24)のCDを見つけた。いわゆる「第九」である。すなわち「合唱付き」である。

 中古ではない。未開封の新品だ。何枚も置かれていたが、要するに廃盤となったものの在庫処分なんだろう。でも、定価は2,500円だから、これはお得!と買ってしまった。

 山田は1989年4月の定期演奏会から、3年間にわたる計9回のベートーヴェン・シリーズを開始した。この「第9」はシリーズ7回目のものだが、この日のステージを最後に、山田が札響の定期を振ることはなかった。あと2回を残し、完結することなくこの世を去ったのだった。

 山田らしい気迫のこもった演奏だ。
 しかし、これまた山田らしいが、粗い部分、前のめりになる部分がある。
 加えて、ホールが、音が良くないと言われる北海道厚生年金会館(今のニトリ文化ホール)のせいか、デッドな響きで各楽器の音に艶やかさがない。
 でも、繰り返すが、力演であることは確かだ。

 ソリストは大島洋子(S)、西明美(Ms)、大野徹也(T)、木村俊光(Bs)。合唱は札幌アカデミー合唱団、札幌放送合唱団。

 1991年5月20日第325回定期演奏会のライヴ。
 ファンダンゴ。

 初めて西明美を見たとき、ちあきなおみに似てると思った少年時代の私……