金曜日の夜、仕事が終わったあとに妻と2人で車で自宅に戻った。
主(ここでは“しゅ”とか“ぬし”ではなく“あるじ”と読むことを推奨)がいない家の中で、アリがわがもの顔で隊列行進の練習ならびに本番をしていたらどうしたものだろうかとか、あの虚弱なくせにすばしっこくてグロテスクなゲジが壁面でくつろいでいたらどうしようかと不安で不安でしょうがなかったが、昨冬の雪の重みでかなり傾いてしまったカーポートに車を入れて降りた瞬間に、アリとかゲジ以前のこととして、クモの網に引っ掛かり、「ひぇぇぇぇ~っ!」となってしまった。
人質犯が立てこもっている中へ突入する機動部隊のごとく、の心構えで、家の中に入ったが、アリンコ1匹いなかった。
これは良きことである。
って、すまして書いているけど、ほんとほっとした。
翌日は起床してまずはブログをアップし、セイコーマートに朝刊と100円総菜を買いに行き-さんまの塩焼きときんぴらごぼうを買った-、家に戻って朝食をとり、そのあとお外へ。
例年だと、バラが咲き始めるのはこの時期なものの、たいていはオールド・ブラッシュ・チャイナが先行開花で、ほかの品種は7月に入ってからのような気がする。
ところが今年は、雪が多くて溶けるのが遅く、また4月は低温だったのに、もう何種類ものバラが咲いている。
宿根草も、雑草も、そしてバラもけっこう伸びて、庭の状態は1~2枚目の写真のような状
態。
これをなんとかするのが私のお仕事。
3枚目の写真は“オールド・ブラッシュ・チャイナ”、4枚目は“メニー・ハッピー・リターンズ”、5枚目は“ウィンチェスター・キャセドラル”である。
繁茂したオダマキやサルビアなどを少し整理し、バラの枝も少し整理し、伸びた枝を誘引。
そうこうしているうちに、あっという間に9時になってしまった。
作業を中断し、シャワーを浴び、お出かけ。
10時に床屋を予約していたのだ。
いまの若いモンは“床屋”とは言わないのかもしれない。そもそもあらためて眺めるに、床屋って変な文字だ。ベッド販売店を和訳したかのようじゃないか。あっ、ふとんでも構わないですけど。
が、じゃあほかになんていうのだろう?「理容室に行って来る」とでも言うのだろうか?
ウチの子どもがどうだったか考えてみると、理容室の店名を言っていたような気がする。「明日“髪切虫”に行くから、金ちょうーだい」みたいに。
そういえば大阪にいたときは、私が床屋に行くと、課の女性が「散髪行きはったんですか?」と聞いてきたりした。散髪っていうのも不思議な言葉だ。髪を散らす……歌舞伎役者が頭をぐるぐる回すみたいじゃないか。
それにしても10時に床屋に行くのは、私としては不本意だった。
いつも朝イチ、つまり9時を目指しているからだ。しかし、今回は3日も前に電話したのに、
すでに9時からの予約はとれなかった。誰かが私の邪魔をしている……
10時前に行くと、店内の2つの椅子に2人が座っていた。いや、重なっていたのではなく、それぞれの椅子に1人ずつ座り、1人は洗髪中、1人は最終仕上げ中だった。
9時からはすでに埋まっているという店主の言葉はウソでなかったようだ。ウソをつかれていなかったことに、なんだかほっとする。
予定より5分遅れで私の頭髪は処理され始め、その間の退屈で苦痛な時間を大過なく過ごしたあと、床屋の横のスーパーに寄り、40リットルのゴミ袋を買い、家に帰る。
庭仕事の続きだ。
それにしても、床屋の椅子に座り、マントを巻きつけられた直後に、なぜ首が痒くなるのだ
ろう?あれはけっこう辛い。
雑草抜きや伸びすぎた庭木の枝をはらったりして-途中、昼食のために20分ほど休憩した。昼食は冷食のナポリタンにした-、なんだかんだひと段落したのは15時だった。まだまだ雑草は点在していたが、もう限界だ。これ以上やるとまた震えが来たり、明日歩行困難になる恐れがある。
作業後の庭は6枚目の写真のとおり。
なに?作業前と変わらない?
ふんっ!
冬からやっと来た春。そして曖昧なうちにバラの季節になってしまった。
バラの開花を見ると初夏だなぁと実感する。昨日は寒かったけど。
そりゃそうだ。今日から7月だもの。
四季の国、ニッポン!
ヴィヴァルディ(Antonio Vivaldi 1678-1741 イタリア)のヴァイオリン協奏曲集Op.8-1~4「四季(La quattro stagioni(The Four Seasons))」。厳密に言うと、協奏曲集Op.8「和声と創意への試み(Il cimento dell'armonia e dell'invenzione)」(1724頃出版)の第1~4曲。
第1曲 「春」 変ホ長調RV.269
第2曲 「夏」 ト短調RV.315
第3曲 「秋」 ヘ長調RV.293
第4曲 「冬」 ヘ短調RV.297 (RV.はリオム(P.Ryom)による番号)
ムターのヴァイオリン、カラヤン指揮ウィーン・フィルの演奏で。1984録音。
なぜカラヤンを好んでいない私がって?
だって3枚組のCDの1枚だったからしょがないじゃん。そう、ついこのあいだ、モーツァルトの協奏交響曲で取り上げたものの1枚。
よくわからないが、「四季」って日本では最もよく知られているクラシック音楽の1つじゃ
ないだろうか?
ムターは子どものころから天才ぶりを発揮し数多くのコンクールにおいて賞に輝いたが、13
歳のときにカラヤンからお声をかけられベルリン・フィルと共演、国際的な地位を確立した。なにせ、少女にしてカラヤンに見染められたのだ。
カラヤンは彼女を存在を広く世界に知らしめ、スターにした人物なわけで、その“豪華な”組み合わせによる「四季」となると、なんだか商業主義的臭いがプンプンする。
「四季」をカラヤンの指揮で、それもオケがウィーン・フィルだなんて、新聞配達するのに高級外車を使ってるような感じではないか。
肝心の演奏だが、まずはオーケストラ。
うん、柔らかで包容力のある響きは、まさしくウィーン・フィルの音だ(と思うような気がする)。心地良い響きだ。でも、これがヴィヴァルディなのかというと、どうなのかな?恰幅の良い赤毛の司祭って感じ。
ムターのソロはというと、もともとこの作品が名人芸披露のコンチェルトではないにしても-むしろ合奏協奏曲的-、それにしても音が前に出てこない。際立たない。線が細すぎる。
乱暴な言い方をすれば、「ムター、ムター」と独奏者名を強調する必要なしって感じだ。あっ、それじゃ売れ行きに影響があるか……
まっ、毛色の違う「四季」なので、イ・ムジチ合奏団の演奏なんかでげっぷが出ている人には
新鮮かも。スカッとはしないだろうけど。
さて、傾いたカーポートだが、申請した結果火災保険がおりることになった。
「火事でもないのになぜ火災保険?」と思われるかもしれない。私もまったく知らなかった。
しかし、家を建てたときに-そのときは住宅金融公庫でローンを組んだ-強制的に加入しなければならない火災保険は、家本体だけではなく敷地内の建造物にも適用になるんだそうだ。それも火事じゃなくて、今回のような雪による被害でも。
けっこう知らない人が多いんじゃないかな、この適用範囲。
いちばん下の写真2枚は宿根草の“ゲウム・ミセス・ブラッドショー”。
朱色が鮮やかで庭のアクセントになる。
が、直訳すると“奥さまの血祭りショー”ってことか?(←違うと思う)。
今回は家屋内にアリの侵入はなかったものの、念のために外回りにアリの忌避剤をまいた。が、これ、シナモンも入っているという。
あまりまくと、シナモンが苦手な私も家に近づけなくなる恐れがある。
プロフィール
MUUSAN
クラシック音楽、バラ、そして60歳代の平凡ながらもちょっぴり刺激的な日々について、「読後充実度 84ppm のお話」と「新・読後充実度 84ppm のお話」の2つのサイトで北海道江別市から発信している日記的ブログ。どの記事も内容の薄さと乏しさという点ではひそかに自信あり。
新館入口(2014.6.22~)
御多分にもれず参加中・・・
ここ1カ月の人気記事
最 新 記 事
アクセスカウンター
- 今日:
- 昨日:
- 累計:
このブログの浮き沈み状況
サイト内検索
月別アーカイブ
タグクラウド
- 12音音楽
- J.S.バッハ
- JR・鉄道
- お出かけ・旅行
- オルガン曲
- オーディオ
- ガーデニング
- コンビニ弁当・実用系弁当
- サボテン・多肉植物・観葉植物
- シュニトケ
- ショスタコーヴィチ
- スパムメール
- セミ・クラシック
- タウンウォッチ
- チェンバロ曲
- チャイコフスキー
- ノスタルジー
- バラ
- バルトーク
- バレエ音楽・劇付随音楽・舞台音楽
- バロック
- パソコン・インターネット
- ピアノ協奏作品
- ピアノ曲
- ブラームス
- プロコフィエフ
- ベルリオーズ
- マスコミ・メディア
- マーラー
- モーツァルト
- ラーメン
- ルネサンス音楽
- ロマン派・ロマン主義
- ヴァイオリン作品
- ヴァイオリン協奏作品
- 三浦綾子
- 世の中の出来事
- 交友関係
- 交響詩
- 伊福部昭
- 健康・医療・病気
- 公共交通
- 出張・旅行・お出かけ
- 北海道
- 北海道新聞
- 印象主義
- 原始主義
- 古典派・古典主義
- 合唱曲
- 吉松隆
- 名古屋・東海・中部
- 吹奏楽
- 国民楽派・民族主義
- 声楽曲
- 変奏曲
- 多様式主義
- 大阪・関西
- 宗教音楽
- 宣伝・広告
- 室内楽曲
- 害虫・害獣
- 家電製品
- 年金
- 広告・宣伝
- 弦楽合奏曲
- 手料理
- 料理・飲食・食材・惣菜
- 映画音楽
- 暮しの情景(日常)
- 本・雑誌
- 札幌
- 札幌交響楽団
- 村上春樹
- 歌劇・楽劇
- 歌曲
- 民謡・伝承曲
- 江別
- 浅田次郎
- 演奏会用序曲
- 特撮映画音楽
- 現代音楽・前衛音楽
- 空虚記事(実質休載)
- 組曲
- 編曲作品
- 美しくない日本
- 舞踏音楽(ワルツ他)
- 蕎麦
- 行進曲
- 西欧派・折衷派
- 邦人作品
- 音楽作品整理番号
- 音楽史
- 駅弁・空弁
BOOKMARK
読者登録してみませんか?
QRコード
ささやかなお願い
当ブログの記事へのリンクはフリーです。 なお、当ブログの記事の一部を別のブログで引用する場合には出典元を記していただくようお願いいたします。 また、MUUSAN の許可なく記事内のコンテンツ(写真・本文)を転載・複製することはかたくお断り申し上げます。
© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」
© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」
