貴志祐介の「鍵のかかった部屋」(角川文庫)。
元・空き巣狙いの会田は、甥が練炭自殺をしたらしい瞬間に偶然居合わせる。ドアにはサムターン錠がかかったうえ目張りまでされ、完全な密室状態。だが防犯コンサルタント(本職は泥棒!?)の榎本と弁護士の純子は、これは計画的な殺人ではないかと疑う(「鍵のかかった部屋」)。
ほか、欠陥住宅の密室、舞台本番中の密室など、驚天動地の密室トリック4連発。あなたはこの密室を解き明かせるか!?防犯探偵・榎本シリーズ、第3弾!
やれやれ。
もう榎本シリーズはいいやと思っていたはずなのに、結局3冊とも買っちゃったことになる。
この文庫に収められている小説も面白かったが-傾向は異なるが、この前に読んだ「意地悪な食卓」と比べると、格が違う感じ-、第1弾→第2弾→そしてこの第3弾となると、新鮮味がなくなってきたのは事実(って、最後の最後に言うなよな、ですよね?)。
ところで、鍵というのは、“錠をあける金属製の物”というのが、私の中の定義である。
錠というのは、宍戸錠でご存知かもしれないが、戸締りの金具のことである。宍戸錠のことは、だから忘れてよろしい。
となると、「鍵のかかった部屋」というのは、確かに日常的にはそういう使い方はするが、おかしいのではないか?「錠のかかった部屋」というのが正しいのではないのか?
私は、プロの作家がこんな間違いをしたことで、いよいよもって崩壊しつつある日本語の将来を憂慮した。
ところがギッチョン。
国語辞典をよく見ると、“鍵”には-これを“けん”と読んだ人は職業病だ。ピアニストとしての。ピアニストでもないのにそんな病気にかかっちゃいかん-“錠”の意味もあると書いてあるではないか!
なぁ~んだ。
「鍵をかける」は「錠をかける」の、「鍵をあける」は「錠をあける」の間違いだと思ってたのに、全然間違いじゃなかったわけだ。人に嫌がられる指摘をした挙句、恥までかく、という窮地に追い込まれる前に自己解決できてよかった。 ファリャ(Manuel de Falla 1876-1946 スペイン→アルゼンチン)のバレエ「三角帽子(El sombrero de tres picos)」G.53(1918-19/1919初演)(G.はA.ギャレゴによる作品目録の番号)。
なぜ鍵の話から「三角帽子」かというと、この曲の冒頭、「オレ!オレ!」というオレオレ詐欺からのメッセージみたいなかけ声のあと、ソプラノの独唱が次のように前口上を歌うからだ。
Casodita,casodita,
cierra con tranca la puerta;
Que aunque el diablo este dormido
a lo mejor se despierta
どこにも key も lock もないじゃないかって?
そうです。ありません。
しからば訳を読んでみていただきたい。
若い嫁御よ、扉には
閂おろしておきなさい
悪魔はたとえ眠っていても
ここぞというとき起きてくる!
やっぱり鍵も錠も出てこないって?
そうなんですが、閂ってあるでしょ?これ“かんぬき”って読むんだけど、あっ、カンヌキってご存知ですか?
栓抜きの友達じゃないですよ。扉をしっかり閉めるための横木のことなんです。つまり錠みたいな役割を果たすわけです。
「三角帽子」は、アラルコンがアンダルシアの民話を元にした小説に基づくバレエ。ただし、バレエ全曲よりも抜粋版である2つの組曲(特に第2組曲)の方がよく聴かれている。
バレエの筋は、美しい粉屋(粉屋っていうのも、現代では使われないな)の女房をモノにしようとする市長が、逆にさんざんな目に遭わされるというもの。三角帽子というのは市長がかぶっている、つまりは3つのかどがある帽子。いわば権力の象徴ということになる。
ちなみに、「夕鶴」で知られる木下順二の戯曲に「赤い陣羽織」というものがあるが、これはアラルコンの「三角帽子」をもとにしている。
その筋は、赤い陣羽織を羽織っている女好きの代官が、人の女房に言い寄り、なんとかモノにしようとする、というものだ。
さらにまた木下順二には、他にアラルコンの「三角帽子」に基づく、その名もズバリ「三角帽子」、という名の戯曲もある。
最初ファリャは、「三角帽子」の物語に基づくパントマイム「代官と粉屋の女房」(1917)の作曲にとりかかった。その作曲をしていた1916年に、ディアギレフからバレエ音楽の作曲依頼が来た。ファリャは「代官と粉屋の女房」を改作し、大編成オーケストラのバレエ音楽として「三角帽子」を完成させた。
今日は全曲盤で、ブルゴス指揮フィルハーモニア管弦楽団、アンヘレス(S)の演奏をご紹介。録音は1963-64と古いが、LP時代に組曲版で私が親しんだ録音だ。
スペインがなんたるかを私は知らないが、スペインの情緒が伝わってくる演奏で、リズム感は抜群だ。
EMI。
ここで最近私のところに来た、3に関係するメールをご紹介(抜粋版)。
【太鼓の達人・3本目のバチ?】
太鼓の達人で無配記録の関ジャニの大倉くん。
しかし、フルコンボで肉薄した桐谷美鈴も凄かったぁ?!!!
これは練習しないとなかなか手ごわい・・・・
そんな時、アキバで凄い事をやってみた!
達人に本人にはナイショで景気付けにシラグラってのを飲ませた。
コレ、バイアグラの成分が入ってるんだけど(苦笑)
達人はプレイに集中して、太鼓を叩き始めた。
と、だんだんと、達人の股間のところが・・・
予想通り、テントを張ってきたんです♂
達人は太鼓に集中しています。
で、
きっと、チ●コはアクティブに下着に擦れてるんす。
集中とチ●コへのコスれる刺激で自然に硬くなってるんです!
本人がまだ気が付いてないようですが、
ちょっと回りの人は気が付き出しました。
このシルデナフィルって成分なんだけど・・・
実は、結構、自分の意思に関係なく、すげ?硬くしてくれる訳(^^)v
なんか、まるで、アソコが別人のモノみたいに(大笑)
だから、いつもの達人じゃなくて、
硬くて大きなチ●コを武器にした達人に生まれ変わって叩いてる。
って感じ。
きっと周りの人も、太鼓叩いてる達人の股間に、もう1本のバチがあるように、
いい光景だたっと思うよ???(爆)
それ(2行目)を言うなら、“無敗”だろうが……
そう(最後の行)言うなら、“だった”でしょうが……
いずれにしろ、くだらないな。
私はちっとも、(苦笑)にも(大笑)にも(爆)にもならなかった。
そんなの取り上げて、ごめん。
新館入口(2014.6.22~)
このところの記事
ここ1カ月の人気記事
最新とは言い難いコメント
アクセスカウンター
- 今日:
- 昨日:
- 累計:
このブログの浮き沈み状況
サイト内検索
楽天市場(広告)
月別アーカイブ
タグクラウド
- 12音音楽
- J.S.バッハ
- JR・鉄道
- お出かけ・旅行
- オルガン曲
- オーディオ
- ガーデニング
- コンビニ弁当・実用系弁当
- サボテン・多肉植物・観葉植物
- シュニトケ
- ショスタコーヴィチ
- スパムメール
- セミ・クラシック
- タウンウォッチ
- チェンバロ曲
- チャイコフスキー
- ノスタルジー
- バラ
- バルトーク
- バレエ音楽・劇付随音楽・舞台音楽
- バロック
- パソコン・インターネット
- ピアノ協奏作品
- ピアノ曲
- ブラームス
- プロコフィエフ
- ベルリオーズ
- マスコミ・メディア
- マーラー
- モーツァルト
- ラーメン
- ルネサンス音楽
- ロマン派・ロマン主義
- ヴァイオリン作品
- ヴァイオリン協奏作品
- 三浦綾子
- 世の中の出来事
- 交友関係
- 交響詩
- 伊福部昭
- 健康・医療・病気
- 公共交通
- 出張・旅行・お出かけ
- 北海道
- 北海道新聞
- 印象主義
- 原始主義
- 古典派・古典主義
- 合唱曲
- 吉松隆
- 名古屋・東海・中部
- 吹奏楽
- 国民楽派・民族主義
- 声楽曲
- 変奏曲
- 多様式主義
- 大阪・関西
- 宗教音楽
- 宣伝・広告
- 室内楽曲
- 害虫・害獣
- 家電製品
- 広告・宣伝
- 弦楽合奏曲
- 手料理
- 料理・飲食・食材・惣菜
- 映画音楽
- 暮しの情景(日常)
- 本・雑誌
- 札幌
- 札幌交響楽団
- 村上春樹
- 歌劇・楽劇
- 歌曲
- 民謡・伝承曲
- 江別
- 浅田次郎
- 演奏会用序曲
- 特撮映画音楽
- 現代音楽・前衛音楽
- 空虚記事(実質休載)
- 組曲
- 編曲作品
- 美しくない日本
- 舞踏音楽(ワルツ他)
- 行進曲
- 西欧派・折衷派
- 邦人作品
- 音楽作品整理番号
- 音楽史
- 駅弁・空弁
BOOKMARK
読者登録
QRコード
ささやかなお願い
当ブログの記事へのリンクはフリーです。 なお、当ブログの記事の一部を別のブログで引用する場合には出典元を記していただくようお願いいたします。 また、MUUSANの許可なく記事内のコンテンツ(写真・本文)を転載・複製することはかたくお断り申し上げます。
© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」
© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」