さて、9日の話を戻そう。
札幌での会議と打ち合わせのために出張して来た私だったが、打ち合わせは夕方近くからだったのでいったん自宅に立ち寄ったのだった。
昨日報告したように、アリフマキラーを携行するほどの気構えだったのだが、まさにアリンコ1匹いなかった。
とても良いことだが、私がアリだったら発見されて駆除される恐れのない留守のときほど、わがもの顔で闊歩すると思うのだが、まったく何事もなかったかのように姿が見えないのは不思議である。もしかしたら、働き者のあいつらは、働き者の私の姿見たさに出てきたのだろうか?
その日はそのあと打ち合わせに行き、そして帰宅した。
寝苦しいかと思ったが、窓を開けたまま寝たら、マンションと違って朝方は少し寒かった。
翌日。
食事をしシャワーを浴びたあと、ふと見ると、1階の廊下、階段の横のあたりに直径2cmほどの糸くずのかたまりが落ちていた。
おや?
先ほどまで何度か通ったときには気づかなかった。もしかすると、タンスから出した私の下着から発生したのだろうか?それにしても大きい。
そこで捨てるために拾おうとしたら、な、な、なんと、それは糸くずまみれの小さな青カエルだった。
な、な、なぜ、家の中にカエルが?
しかも糸くずまみれで?
ここで断わっておくが、私の家は、“北の国から”で純や蛍が暮らしていたような家ではない。一応は全国規模のハウスメーカーに建ててもらった注文住宅である。24時間換気をしているほど、機密性もそこそこ高い。
だからこそ、アリが出ただけで憂い、ゲジの姿を見たときにはパニックに陥り、クモが歩いていると背筋が寒くなるのだ。
なのに、よりによってカエル……?
私はボロボロの木造住宅に住んだこともある。が、そのときだってネズミは出たもののカエルが出てきたことはなかった。家にカエルなんて、まるで村上春樹の世界じゃないか!
しかも糸くずまみれってどういうことだ?
タンスかどこかに潜んでいて、いま冬眠から覚めたのか?いや、まさか。もうこんなに暑くなっているのだ。ずっと潜伏していたとは考えられない。
いずれにしろ、謎だ。
カエルが人様の住む家屋内に現われるという現象に詳しい知識をお持ちの方が読者の中にいらっしゃったならば、ぜひともこの奇怪な出来ごとのからくりについてご教示願いたい。
私はカエルに愛着を持ってはいるが、素手で触ったりするほどは好きではない。
玄関の扉を開け、棒で突っついて自主的に退出してもらった。糸くずで足を動かすのが不自由そうだったが、それをほどいてやる気持ちにはなれなかった。
あぁ、あまりの驚きで写真を撮るのを忘れたのが悔やまれる。が、あの時の私は、突然ペトレンコの訪問を受けた方がカエルよりも自然に思えただろう。
ケロケロ、ケーゲル……
↑ 深い意味がないのはもちろんのこと、語呂合わせにすらなっていないが、今日はケーゲルが振ったブルックナー(Anton Bruckner 1824-96)の交響曲第6番イ長調WAB.106(1879-81)。
オーケストラはライプツィヒ放送交響楽団。1972年ライヴ。WEITBLIK。
力まかせののところがあるガチで勝負!っていう演奏。緻密さとは正反対の粗い演奏。そして、なぜか物悲しい気分になってしまう。
金管は絶叫マシーンと化し、「お客さん、ちょっとやそっと音がひっくり返ったっていいじゃない。嫌なら帰ってくれ!」ってもの。残響が多く、これはブルックナー向き。
第1楽章はいきなりホルンが喘いじゃう。やっぱケーゲル!頭っからラストスパートの意気込み。
第2楽章。ややヒステリックにヴァイオリンが歌う。力がこもっている。やっぱケーゲル!尋常じゃない。途中、カタンカタンという金属音のノイズが。誰か釘でも打ったか?まさか指揮者本人じゃあるまいな。
第3楽章。ここでもとばしている。やっぱケーゲル!世の中の動向なんてどうでもよい。
第4楽章。わがまま親爺の好きにし放題って感じ。やっぱケーゲル!殺気立っている。
にもかかわらず、終ったあとのこのとことんけだるい拍手はなんだ?
私はなんだかんだ言いながらも、この演奏には引き込まれる。こういう演奏が残されていて良かったと思うのだ。
にしても、ボート乗る?
なんでボートなんだろう?
新館入口(2014.6.22~)
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