2638f5a0.jpg  先日食事を共にした取引先の部長さん。

 奥さんがたいへんなかりんとう好きだと話していた。しかも、黒いやつじゃなきゃダメなんだそうだ。

 これだけいろいろなお菓子があるのに、やはり伝統的なお菓子の人気は根強いようだ。他にそういう話を耳にしたことはあまりないけど。

 それにしてもカリンニコフ(Vasily Sergeevich Kalinnikov 1866-1901 ロシア)が残した、2つの交響曲はいつ聴いても魅力にあふれ、感動的だ。
 彼が若くして病に倒れてしまったことが、ほんとうに残念だ。

 夭逝ゆえに残された作品がわずかなこともあり、現在カリンニコフの作品で聴かれるのはもっぱら交響曲第1番と第2番である。それとて、ここ20年ほどのことだ。

 スヴェトラーノフは第1番を1975年に、そして第2番は1968年に録音しており、私はその第2番のLPを大学生のときに買ったが、すでにそれは廉価盤となっていた。

 耳にした第2番はまさに私好みの曲で、なぜ人気がないのかと思ったものだが、その後火付け役となったのがクチャルが指揮した廉価なナクソス盤だった。1994年の録音である。
 クチャルが、そしてナクソスがカリンニコフ再発見・再評価に大きく貢献したわけだが、それでも広く知られた作曲家にはまだまだなっていない。

 私は最近、初めて2つの交響曲以外の作品を聴くことができた。
 スヴェトラーノフ指揮ソヴィエト国立交響楽団によるカリンニコフ管弦楽作品集の3枚組CDを、ようやっと購入できたのだ。

 前に購入を申し込んだときには、1ヵ月ほど待たされたのちに廃盤という連絡が来て、かりんとうをやけ食いしたい気分になったものだが、このたび再発売されたようですぐに届いた。

 今日は3枚のなかの2枚目のCDからピックアップ(1枚目は上述した2つのシンフォニーが収録されている)。

 CD2に収められているのは、次の6曲。

 「間奏曲(Intermezzo)」第1番イ長調(1896)
 「間奏曲」第2番ト長調(1897)
 「弦楽合奏のためのセレナード」ト短調(1891)
 交響的絵画「ニンフ(Nymphs)」(1889)
 序曲「ブイリーナ(Bylina)」(1892)
 交響的絵画「西洋杉と棕櫚(しゅろ)(The Cedar and the Palm)」(1897-98)

 2つの間奏曲の作曲時期は、交響曲第2番(1895-97)のそれと重なる。聴いてみると、この2曲は素材的に交響曲第2番の雰囲気に近く、第3の交響曲という印象さえ受ける(←完全にひいき目の発言)。
 いいねぇ~。

 「弦楽のためのセレナード」(1891)がまたすっっっっっごくいい!
 この、ロシアろしあ露西亜した情感がたまらない。
 これ、相当お薦め!埋もれた名曲。
 この味わいはカリンニコフじゃなきゃ書けないんじゃない?っていう音楽。

 また、序曲「ブイリーナ」は、曲の後半に登場するメロディーが1944年に制定されたアレクサンドル・アレクサンドロフ作曲のソヴィエト連邦国歌にそっくりだという。アレクサンドロフが盗作したのかどうか、それとも奇跡的な偶然なのかどうかは謎。
 私はソヴィエト連邦国歌をよく知らないので、それ以上何とも言えないが……

 今日話題にした(というほどでもないか)間奏曲2曲、セレナード、「ブイリーナ」はいずれも1989年録音。
 メロディア。

 さて、本日の記事が第2100回目である。