先日の汁、あっ間違った、昼、阿古屋係長と勇気を奮って初めての店に行ってみた。
カフェと名乗っているが、要するに食事メニューもある喫茶店である。
どうしてそこに乗り込む決意をしたのかというと、率直に言えば、その日は洋物を欲していたからである。
私はミートバーグというものを頼んだ。
ミートでできたハンバーグという、本場ものの(でも当たり前の)料理かというと、そうではない。
ハンバーグが上にのったミートソース・スパゲティのことで、カツスパの従兄弟みたいなものだ。カツよりもカロリーが低めなのが少食な私には魅力的だ。ちなみにこの店にはナポリバーグというのもあって、もちろんナポリ風ハンバーグではなく、ナポリタン・スパゲティにハンバーグがのせられたものである。
熱々の鉄板皿にそいつは盛られて運ばれてきた。
スパゲティの麺は、あたかも茹でてから半日おいたためにすっかりふやけてしまった弛緩しまくりのうどんのような外観だった。が、口に含むと想像以上に熱々ながら、でも炒めたにもかかわらず見た目通り腰のない、軟体動物のような柔らかさだった。
ミートソースはその色からしてすでに物足りない味だということを訴えていたが、食べてみるとあまりにも予想通り物足りなかった。しかも、たっぷり麺にかけられていれば許せるものを、かなりみみっちいかかり方で、最初に麺全体にからませないと、後半は白い軟体麺だけを食べる羽目になるのは確実なほど少なかった。
そこで私はすぐに全体をこねくりまわし、うっすらながら全体にソースをからませたが、こんなことならナポリバーグにするんだったわいと反省しきりであった。
ハンバーグは、なぜか照り焼き風の味が付けられており、プレーンのハンバーグをミートソース味で楽しむという目論見は完全にはずれた。が、これに味が付いていなかったら、いよいよもってミートソースの量が不足したわけで、今回は許してやろう。
で、係長はハンバーグランチを頼んだのだが、私の鉄板上のハンバーグと、係長のハンバーグは双子のようにそっくりで、つまりはハンバーグはナポリだろうがミートだろうがランチだろうが、一貫してこの味に統一されていることが推察できた。
店員はすべて女性で、無愛想ではないが、かといって笑ってもいないのにしわが消えない世代の方々ばかりだった。
私のミートバーグを運んできたときの「お熱いので気をつけて」という一言は、父が亡くなったときに、火葬場の係員が、私たちに、焼けた骨を拾い上げようとしたときに言った響きに似ていた。
言っちゃ悪いが、スタッフが妙齢女性ばかりというのは、どこかの小規模な社食に行ったときの感覚をよみがえらせた。たいていの社食は、若い女性は働いていないではないか。それは古株にいびられて長続きしないからだ(そうだ)。
ただし社食と違うのは、ほかのお客さんが暇を持て余したようなご婦人がたばっかりだという点で、エサを必死についばむ雌鳥のような、社食ならびに餌場独特の焦りに満ちた空気はなかった。
が、その反面、時間の流れが停滞したようで、日常から隔離されたような、こちらの体には良くない空気に満ちていた。
ハイドン(Franz Joseph Haydn 1732-1809 オーストリア)の交響曲第83番ト短調Hob.Ⅰ-83「めんどり(The Hen/La Poule)」(1785)。
第1楽章の第2主題がニワトリの鳴き声を連想させるためこの名がついているが、ハイドン自身がつけたものではない。
そしてまた、コケコッコ音頭みたいなのを期待して聴くと、まったく裏切られる。シビアに始まる音楽は、誰かがつけた脱力的ニックネームとは程遠いし、全曲を通じて優雅なところあり、甘美なところあり、引き締まったところありで、ハイドンの魅力が凝縮されている。
ということは、誤解を招くような余計なあだ名をつけられたせいで、この曲の価値がかえって落とされていると、私は思うのである。
ヴァイル/ターフェルムジーク・バロック管弦楽団の演奏で。
1994録音。ソニークラシカル。
出会いに関する話をもう1つ。
今度はミートとバーグの鉄板上のものではなく、届いたメールに書かれていたご親切な斡旋 話。
あなたにとって、本当の“幸せな人生”とは?
どんなに頭が良くて高学歴で、大企業に就職したとしても、女性のいない人生が果たして幸せでしょうか?
女性に心の底から「好きだ」と思われない人生が幸せと言えるでしょうか?
どんなにお金を持っていても、1人で生きる人生ほど寂しいものはないのではないでしょうか?
本当に好きな女性と共に生活を送る幸せは何ものにも変えがたいものです。
この【中高年のための恋愛講座】で学べば、あなたはきっと、女性の目に“魅力的な男性”だと映ることでしょう。
私は、お金もとっても大切だと思うのだが。
お金を持っている人は、なにものにも代えがたい(「変えがたい」じゃないだろうに)とそそのかされて、講座料として多額のお金を奪われ、そのあげくに相手なんか見つかりっこないのだ。そんな究極の寂しさに見舞われることでしょう。
こんなチンチクリンでトンチンカンな話には決してのらないように。
ま、すでに魅力的な男性である私、かつ、お金を持ってない私には関係ないが……
あっ、写真は市内にある〇〇横丁という飲食店街である。居酒屋のあとにラーメンはいかがだろうか?
新館入口(2014.6.22~)
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プチポワンのおっしゃるとおり「例え」でございます(笑)