せっかくおうちに帰って来ているというのに、昨日は雨。
朝起きたときは-それは6時前のことだったが-まるでとんでもない不吉なことが起こるんじゃないかというくらいに暗く、50年くらい使いつづけている敷布団の中から出て来そうな汚い鉛色の雲が重く全天を覆っていた。
幻想交響曲の第3楽章のように遠くから雷鳴が聞こえ、こりゃまずいと思い、雨が降り出す前にコンビニに朝刊を買いに行ったが、お約束してかのように帰り道はどしゃ降り。やっぱ新聞を袋に入れてもらえばよかったわい。
そのあとは雷鳴も近くなり、ゲリラ豪雨とまではいかないがゴリラ豪雨くらいの強い降り。
そんななか床屋に行ったが、散髪中に巨大な音がした。雷が近くに落ちたようだが驚いた床屋の主人がびくっとして、危ない危ない、はさみの先が私の頭皮に刺さったらどうするの?って状況だった。
前日の土曜日の夕方に確認したところ、バラたちの花に青やら茶色のイモムシがついていて、また病気で葉の色がおかしくなっているのもあって、ぜひとも殺虫剤と殺菌剤をかけたいのだが、これじゃ何にもできない。
私の気分は、あの雲のように重い。
そんなときは気分転換だ。
コープマンの「ブランデンブルク協奏曲」。
バッハ(Johann Sebastian Bach 1685-1750 ドイツ)のブランデンブルク協奏曲については、最近のマイ・ブームのせいでマゼール盤とカザルス盤を取り上げたばかりだが、今日はコープマン/アムステルダム・バロック管弦楽団による古楽器演奏。
発売元はこう主張している。
現代におけるバッハ演奏の第一人者コープマンによるこの録音は、様々な楽器奏者の多彩な名人技、愉悦感と生命力に溢れた音楽が素晴らしく、数多い録音の中でも推奨すべき名演奏の筆頭として、多くの識者からの絶賛を受け続けている名盤です。コープマンの即興的なチェンバロも聴きものです。
発売元が推奨すると言っているのだ。
これ以上に信頼できる言葉はあるまい。
いや実際、この演奏を聴くと沈んだ気持ちも少しは浮かび上がる、元気はつらつ、心躍るような演奏だ。
各楽器のバランスもよく、すべての音が輝いている。
特に、第5番のコープマンのチェンバロ独奏は、やみつきになるほど刺激的。
また、第3番の第2楽章として「トッカータ ト長調」BWV.916のアダージョが演奏されているのも考え抜かれた結果だろうし、第2番のトランペットがこれほど他の楽器と自然に融合している演奏も珍しい。
少なくとも私が知っているブランデンブルク協奏曲の録音ではイチオシである。
1983録音。エラート。
今朝はというと、おやおやおやおや、また雨降りだ。
イモムシや毛虫どもよ、バラを食ってバラの体臭を発散し、モテモテになるがいいさ。
痛恨の極みのまま、午後に勤務地へと戻る。
コープマンのこのCDを聴きながら、痛恨が痛快に変わるに違いないと思い込みながら帰ろう。
新館入口(2014.6.22~)
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© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」
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