「金星」という名の交響曲を紹介したが、金星だけじゃない。木星だってある。
第1楽章で序奏なしに堂々と第1主題が現われるさまは、この星が太陽系一巨大な惑星であることを堂々と見事に表現している。
第2楽章の穏やかさはこの星がガス惑星であることをあらためて気づかせてくれる。この優しさは水素ガスのそよ風といったところであろうか?
第3楽章の楽しげな雰囲気は、この星が有する数多くの衛星たちの戯れと言えるだろう。
そして終楽章は巨大な大赤斑の威容を讃えるが如くである。
って、違う!違う!
ジュピターはジュピターでも木星じゃなくてローマ神話の神の方。
モーツァルト(Wollfgang Amadeus Mozart 1756-91 オーストリア)の交響曲第41番ハ長調K.551(1788)。
この曲を「ジュピター(Jupiter)」と名づけたのは、モーツァルトと同時代のJ.P.ザロモンだという。ハイドンをロンドンに招いた、あのザロモンである(このときにハイドンが書いた第93番から104番の交響曲は「ザロモン・セット」と呼ばれる)。ザロモン自身はヴァイオリニスト兼指揮者兼作曲家兼興行師であった。
第41番のスケールの大きさや輝かしさなどから、ローマ神話の最高神であるユーピテルにちなんだ名“ユーピター”をつけたと考えられている(ジュピターは英語名)。
クーベリック指揮ウィーン・フィルによる演奏を。
このディスクは先日取り上げた「ハフナー交響曲」と同じもの。セラフィム・レーベルの廉価LPのときには35番、36番、そして41番と3つの交響曲が収められていたのに、CDとなったら収録可能時間増の恩恵を拒否して35番と41番の2曲だけとは、ずいぶんとケチなことをしてくれるわい。
ずんずんと先へ先へ進んでいく演奏。その速さは通勤快速のよう。でも、軽々しくならないところはさすが。
ところで、クーベリックと言えば、私には左奥にコントラバス配置の印象が強烈に残っている。
その昔、バイエルン放送響と来日したそのコンサートの模様が、NHK-TVで何度か放送されていた。そこで観た光景は、ステージに向かって左奥にコントラバスがあるというもの。この配置は初めてみるもので驚いたが、慣れといえば慣れだが、私としてはどーしても低音弦楽器は右側にあってほしい。 高関が札響を振るときもベースは左奥配置で、今だから言うけど、わたしはちょっぴり嫌だった。
このウィーン・フィルの演奏は、ちゃんと低弦は右から聴こえる。
精神衛生上、たいへんよろしい。
1961録音。EMI。
新館入口(2014.6.22~)
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© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」
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はい。私も昨日の夕方、輝いている姿を目にしました。光害と視力面でああいう明るい星しか見えなくなってしまってます。