落日の清国分割を狙う列強諸外国に、勇将・李鴻章(リイホンチアン)が知略をもって立ち向かう。だが、かつて栄華を誇った王朝の崩壊は誰の目にも明らかだった。権力闘争の渦巻く王宮で恐るべき暗殺計画が実行に移され、西太后(シータイホウ)の側近となった春児(チユンル)と、改革派の俊英・文秀(ウエンシウ)は、互いの立場を違えたまま時代の激流に飲み込まれる。
浅田次郎の「蒼穹の昴」第3巻のあらすじである。
鹿を見学したあと、この日は都市間高速バスで勤務地へと戻ったので、たっぷりと本を読むことができた。薄暗くて目が痛くなったけど。
王朝崩壊ってことになってきたが、現在に目を向けると、かの国ではまたまた問題が起こっている。いったいどうなるんでしょうね?
中国って、これからどういうふうになっていくのでしょうね? マーラー(Gustav Mahler 1860-1911 オーストリア)の「大地の歌(Das Lied von der Erde)」(1908-09)。
ご存じのように、この曲の歌詞は中国の詩がもとになっている。中国の詩のドイツ語訳をベートゲが編さんし「中国の笛」として出版したものからとられているのだが、ベートゲも原詩を改編しているし、さらにマーラーもいじくっている。
今日はネゼ=セガンがロンドン・フィルを振ったライヴ録音(2011)を取り上げる。
非常に完成度の高い演奏と言えるだろう。清潔感がある。せっけんの香りがする良家のお坊ちゃんのようだ。
ライヴなのに、ライヴにつきものの傷も少ない。
でも、どこか面白みに欠ける。
これを会場で実際に耳にしていたら、かなりの名演に出くわしたと感謝感激してしまうに違いない。が、録音されたものを、場の雰囲気にのまれない客観的な状態で聴くと、ソツが無さすぎて音楽が生きているように感じないのだ。血が通ってないというか……
独唱では、特に終楽章の「告別」で音程が安定しないところがある。
優れた演奏であることは間違いないのだが、「芝エビでもバナメイエビでも、どっちだっていいわ。チリソースで混ぜ混ぜされたらどーせわかんないもの。はははっ!」と言い放てる、許容力のある人向き。別な言い方をすれば、ホテルのレストランで食事をするのが好きな人向け。
厭世観に乏しいこの演奏、居酒屋おやじには合わない。このアプローチでは郷愁は感じない。しんみりこない。泣けない。
独唱はメゾ・ソプラノがコノリー、テノールはスペンス。
LPOレーベル。
本日は、仕事が終わったあと、自宅へと戻る。
都市間高速バスで。
目が痛くならない範囲で、本を読むつもり。
新館入口(2014.6.22~)
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