日曜日である。
しかし今日の日曜日はふだんの日曜日とは違う。そのことにみなさんはお気づきか?
「11月最後の日曜日でしょ?」って?
見事だ!鋭い!的を得ている!
……っっっって違うのっ!私が言いたいことは。
今日でこのブログが第2222話目を迎えた。
「ニーニーニーニーだってぇ!?」と、今皆さんはまさにビックリ仰天卒倒寸前になったことは容易に想像できるが、この日が来るまでサプライズ効果を狙うべく、私はずっとほのめかすことを我慢していたのだ。
特に苦しかったのは2200回目を迎えたときで、「今日が2200話目である」と書きたい誘惑に打ち勝つのに、私がいかに苦労したか察してほしい。
「あれ?MUUSAN、今日が2200回目じゃないですか?」という鋭い指摘のコメントが入ったらどう対処しようかとひどく心配したが、幸いそのことに気づいた読者はいなかったようだ。
って、1000回目だろうが、2000回目だろうが、そんなん読み手にはカンケーないことだよな。究極の自己満足、自己陶酔、子どものころよくなったのは自家中毒。
とはいえ、皆さんにほんのちょっとでも和の心があるなら、本日の22:22に北極星に向かってそっとつぶやいてほしい。「王様の耳はロバの耳」と。 そうそう。先日出張先で泊まったホテルの部屋が偶然にも222号室だったほどだ。2222号室じゃないが、2階建てなんだからしょうがない。
単に2が並んだだけで、7が並ぶのに比べれば全然祝祭的じゃないが、でも祝おう(先日名刺交換する機会があった人の名は岩雄)。
きっと大好きなマーラーを取り上げるんだろうなって?
いやいや。でも惜しい!象印賞!
こういうときは、ミーハー的に第九。それも元祖「第九」である。
元祖「第九」とはもちろん、ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven 1770-1827 ドイツ)の交響曲第9番ニ短調Op.125(1822-24)。
言うまでもなく、日本では年末にどこのホールでも鳴り渡る曲。年末に第九を聴くという風習は日本だけのものらしいが、そもそもはオーケストラの団員が年越しの収入を得るために合唱の入る曲を取り上げたのだという。
というのも、地元主体の合唱団のメンバーは「ねえねえ、私の晴れ舞台を観に来て!」とチケットをさばいてくれるので、客席は肉親や知人友人で埋まるって寸法らしい。
それにふさわしい曲が「第九」だったわけだ。もう10年近く私は第九公演に出かけていないので最近の様子は知らないが、なんとなく第九の演奏会は客層が違うのはそのためであり、今でもそれは変わらないんじゃないだろうか?
なぜ「第九」じゃなきゃならなかったのか?
たぶんレクイエムとかだったら縁起悪いと思う人もいるだろうし、やっぱり「歓びの歌」は1年を締めくくるにふさわしいのだろう。たとえ、楽しいことがなかった1年だったとしても。
とはいえ、私はこの2222という節目に、やはりマーラーを無視することはできない。そこで折衷的にマーラー編曲による「第九」 。
「第九」はスコア通りに演奏してもうまく鳴り響かないといわれる。だから、指揮者たちはスコアに手を入れるわけだが、大指揮者だったマーラーもビシバシとやってくれている。
それがマーラー版「第九」ってわけで、当然、オケの音が大きくなるように補強されている。
おもしろいといえばとてもおもしろいし、ちょっとゲテモノっぽくない?と言われればそれもそのとおり。
第2楽章の「つーららたったたったたった つーららたったたったたった」のところなんて(これじゃどこかわかんないだろうけど)、金管ががっつりと補強されている。
いつも聴く第九と違うところはたくさんあるが、私には第2楽章がいちばん印象的だった。
発売元からのセールス・メッセージは以下のとおり。
首席指揮者クリスチャン・ヤルヴィ&名門トーンキュンストラー管
ベートーヴェンの「第9」マーラー版
ハイドンの「パリ・セット」(PRCD.90765)につづく、プライザーの「トーンキュンストラー・ライヴ」第2弾は、首席指揮者クリスチャン・ヤルヴィによるベートーヴェンの「第9」。2006年秋に、ウィーンのムジークフェラインザールで行われた演奏会の模様を収めたものです。
■マーラー編曲版によるベートーヴェンの「第9」
「ベートーヴェンの交響曲は、たいていの指揮者にとって単純には解決できない問題をもたらす。そのことをわたしはいよいよ見抜くのだ。ベートーヴェンの交響曲は間違いなく、解釈と改訂が必要なのだ。」1900年の冬、マーラーは友人のナタリー・バウアー=レヒナーに向けてこのように述べています。ひとりの指揮者として、そしてひとりの作曲家として、マーラーはベートーヴェンの「第9」を、当時すでに確立されていた演奏方法に遵って演奏することがどうしてもできませんでした。マーラーは、ベートーヴェンの時代とみずからの時代との間に起きた途方も無い、オーケストラ組織全体における技術の発展を考慮したうえで、作曲当時のオリジナルの音響バランスを想定し、「第9」のオーケストレーションをやり直すことに決めました。すなわち、オーケストレーションを増強し、具体的には、ブラス・パート改良された技術上の発展性に適合させて、倍管をはじめ、さまざまなパートの人数を倍にしたり、フレージングとアーティキュレーションを強めたりと手を加えています。
■「新クリティカル・マーラー・エディション」にもとづく最初の録音
ベートーヴェンの交響曲といえば、先ごろクリスチャンの兄パーヴォがドイツ・カンマー・フィルとの顔合わせで全集録音を完成させており、2008年に収録された「第9」はベーレンライター版による演奏でした。これに対して、おなじく“作品のオリジナルの姿”に立ち返るという立場でも、弟クリスチャンがここでマーラーによる編曲版の楽譜を選択しているのはたいへん興味深いところです。第1弾のハイドンでも、モダン楽器使用の手兵を相手に、持ち前のリズム感のよさと懐の深いアプローチを聞かせていただけに、たとえばアダージョのすいこまれるような美しさやフィナーレでのドラマづくりなど、このたびの「第9」の出来ばえにもおおいに期待が高まります。なお、当アルバムは、国際グスタフ・マーラー協会の公認した、ウィーンのウニフェルサル・エディションとの協力により、音楽出版社ヨゼフ・ワインベルガーによる「新クリティカル・マーラー・エディション」にもとづく最初の録音になります。
■黄金のホール、ムジークフェラインザールでの録音
さらに、当アルバムのポイントといえるのが、前作に引き続き「黄金のホール」と謳われるムジークフェラインの大ホールにおけるレコーディングである点。このたびは、SACDハイブリッド仕様ということで、美しいホールトーンが、よりいっそうご堪能いただけるつくりとなっています。
ただしですね、クリスチャン・ヤルヴィの演奏はどーも軽い。「ほぅりゃっ!ベートーヴェンだぜぇ!」という押しつけがましさが希薄。
マーラーはもっとがっしりしたものをホールに繰り広げようと思ったはずだ。
別な演奏で聴きたくなる版である。
独唱はフォンターナ(S),ヘルツル(A),ベズイエン(T),マイヤー(Bs)。オーケストラはウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団。そして、スロヴァキア・フィルハーモニー合唱団。
2006年ライヴ。PREISER(SACD)。
ベートーヴェンの「第九」の第4楽章では、それまでの第1~3楽章のメロディーの断片が出てくる。そしてそのあとに「おお友よ、こんな調べではなく……」と歌われる。
つまり、それまでに出て来たものを全否定するわけだ。第4楽章の「歓びの歌」が出てくるのをお尻の痛さを我慢してじっと待っていた人たちにとっては、あまりにも気の毒なことだ。じゃあ最初っから第4楽章をやってくれと言いたくなるだろうが、その人たちはそもそもこのベートーヴェンのサド的手法に気づいてないかもしれない。
「今回「『第九』を取り上げたってことは、MUUSANは過去の記事を全否定して新たな境地に入るつもりなのか」って考える人が居ないでもないかもしれない。が、それは深読みってもの。私はなーんも考えてない。
明日もまた成長のかけらもみられない文を書いちゃうのである。
新館入口(2014.6.22~)
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