そういえば今から20年ぐらい前に、文庫本の「イヴァンの馬鹿」を買って読んだ。
「イワンのバカ」に似ていて間違えやすいが、林家木久蔵(今の名は木久扇)が歌ってたのは、「♪イヤァ~ン、バカぁ~ん」である。
「イヴァンの馬鹿」という話は、たぶん、子供のときにもどこかで読んだことがあり、青年になってから懐かしく思って文庫を買ったのだが、はて、どんな話だったか今となってはまったく思い出せない。
そこで茶色に焼けたページをめくってみた。
出だしは、
昔ある国のある所に、金持ちの百しょうが住んでいました。この金持ちの百しょうには三人の息子がありました。軍人のセミョーンと、布袋腹のタラスと、馬鹿のイヴァン、そのほかにマラーニャという唖(おし)の娘でした。軍人のセミョーンは王様につかえて、戦争に出、布袋腹のタラスは商売をするために町の商人のところへ行き、馬鹿のイヴァンは妹といっしょに家に残って、こつこつと働いていました。……
ってもの。
布袋腹ってどんなんだ?なんとなく想像つくけど。
唖って、いまや使ってはいけない言葉じゃなかろうか?
そして終わりは、
イヴァンは今でも生きていて、人はみんなその王国におしかけて来ます。二人の兄もやって来ましたが、イヴァンはそれを養っています。誰かやって来て、「おれを養ってくれ」と言うと、「なに、いいさ、くらすがいい。おれたちのとこには何でもどっさりあるから」と答えます。ただ一つこの国にはしきたりがあって、手にまめのあるものはテーブルにつかせてもらえるが、まめのないものは食べ残りをあてがわれるのです。
というわけで、人生ゲームはとんでもない結末を迎えたようだ。
にしても、タイトルはなぜ“馬鹿なイワン”じゃなく“イワンの馬鹿”なんだろう。
「MUUSANの馬鹿っ!」みたいな、罵りなんだろうか? 気になるけど、まっいいや……
プロコフィエフ(Sergei Sergeevich Prokofiev 1891-1953 ソヴィエト)の「イワン雷帝(Iwan the Terrible)」。S.エイゼンシュタイン監督が1944年から46年にかけて制作した映画のための音楽である。
イワン雷帝と呼ばれたイヴァン4世の生涯を描いた映画で、当初は全3部構成となる予定だった。第1部はスターリンからお褒めをいただいたものの、第2部がスターリンを暗に批判していたために上映禁止となり、結局第3部は完成されなかった。
ストーリーはともかくとして、プロコフィエフの音楽は、彼らしく無愛想な機械的なものかと思ったら突然お花畑に放り出されたかのように心地良いものに変わったり(私は義剛の顔を目にすると心地よくなくなる)、コサックダンスを踊りたくなるようなものが出てきたり(私は踊れません)、そしてまたチャイコフスキーの「1812年」にも使われている正教会聖歌「神よ汝の民を救い」も出てきたりして、この季節にはうれしい具だくさんのおでんのよう。たいていおでんは具だくさんだけどね。
はちゃめちゃとシリアス、ユーモアと皮肉が同居している、今のNHK朝ドラ「ごちそうさん」の西門家のようである。
ムーティ指揮フィルハーモニア管弦楽団、アンブロジアン合唱団、アルキポヴァ(Ms),モクレンコ(Br),モルグノフ(語り)による演奏で。
1977録音。EMI。 ところで怒帝王のその後であるが、極めて絶望的だ。
地下部が腐ったために、まだ健康そうな地上部だけを切り残し土に置いておいたのだが、今回土に接している部分がまた腐り出していた。
そこで、さらに腐敗した部分を切り落としたが、おやおや、なんて気持ち悪いいろなんでしょう!切り口は鮮やかなオレンジ色になった。
テントウムシのゲロみたいな色だ。
一応この部分に、消毒の意味で石灰を塗った。園芸用の石灰を切らしていたので、海苔の缶の中のなかの乾燥剤を使った。もちろん石灰の乾燥剤である。シリカゲルじゃ何にもならない。
そしてまた、切り口がよく乾いたら、しつこく土に挿すつもりである。
新館入口(2014.6.22~)
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© 2007 「読後充実度 84ppm のお話」
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いや、土が病んでいる可能性もあります。にしても、すごい色ですよね。