6aafdb1f.jpg  12月7日(土)、15:00~。札幌コンサートホールKitara
 指揮はアラン・ブリバエフ、ヴァイオリン独奏は川久保賜紀(たまき)。

 ふと思い出したが、その昔“たのきん全力投球”って番組があって、たのきんというのは田原のトシちゃんと野村のよっちゃんと近藤のマッチなのだが、それをもじって“たまきん全力投球!”とクラスの女の子に言って、大ひんしゅくを買ったのは前田君だった(前田君がいったい何者であるかはここでは何ら重要ではない)。

 いや、たまきで思い出しただけで……
 にしても、“玉金”と漢字で書くと、なんか大国の由緒正しい何かの名前見たいだな。
 さて、話をキンタラ、いや、キタラでのコンサートに戻そう。

 プログラムは、

 ベルリオーズ/歌劇「トロイ人」より「王の狩と嵐」。
 ショーソン/詩曲
 ラヴェル/ツィガーヌ
fc1186f2.jpg  プロコフィエフ/バレエ「ロメオとジュリエット」抜粋(8曲)

である。

 私にとって札響の演奏会に行くのは1年ぶり
 ホールに向かう途中の中島公園の道でカラスに襲われはしないだろうかと心配しながら出かけた。

 まずこの1年のうちに定期演奏会で変わっていたこと。
 それはプレトークがなくなっていたことだ。本来の開演時間数分前にチャイムが鳴り、団員がステージに現われ、チューニングをし、指揮者が現れる。
 これですよこれ。当たり前の始まり方が嬉しい。
 プレトークを廃止した(それとも今回だけか?)ことに拍手を送りたい。

 この日の演目は、私にとってすべて初めてナマで聴くもの。

 「王の狩と嵐」は、CDで聴くよりもより“聴きごたえのある曲”に思えた。ステージ上の他に、2階客席中央付近に雷鳴を模すティンパニが配置されていたが、これがなかなか効果的。ベルリオーズが配置について楽譜にどのような指示を記しているのかは知らないが、にしてもベルリオーズがオーケストラの扱い方にあたらめて感心した。

 ショーソンとラヴェルを弾いた川久保のテクニックはすごい。特にラヴェルは聴き手を圧倒させた。

 プロコフィエフもその響きを十分に堪能できた。が、やや生真面目にまとまりすぎた感がしないでもない。
 札響の各奏者は見事に演奏していたが(どの曲も)、プロコフィエフはソツなく収まりすぎたのではないか?(とはいえ、とても良い演奏だった。札響は本当に良いオーケストラだと思う)。

b54eb581.jpg  さて、プロコフィエフ(Sergei Sergeevich Prokofiev 1891-1953 ソヴィエト)のバレエ「ロメオとジュリエット(Romeo and Juliet)」Op.64(1935-36)。
 舞台は4幕10場から成る。

 コンサートではバレエの舞台の順に添って8曲が演奏されたが、ここでは2つの組曲を取り上げる。

 第1組曲Op.64bと第2組曲Op.64c。
 第1組曲は7曲から成り、1936年に改編された。また第2組曲も1936年に作られ、こちらも7曲から成る。

 ムーティ指揮フィラデルフィア管弦楽団の重量感がありながらも切れ味が鋭い演奏を。
 1981録音。EMI。

 なお「ロメオとジュリエット」には第3組曲もあり、そちらの作品番号は101。1944年に作られ、6曲から成る。

 さて、来シーズンの札響定期はなかなか私好みのプログラムが揃ってる。
 そのあたりについては、また近日中に。