e09b7c60.jpg  何度か書いたように、来年は伊福部昭の生誕100年に当たる。

 札響の2014-15年シーズンのプログラムが発表になったが、5月の定期は伊福部の生誕100年記念に位置付けられている。

 プログラムは、「日本狂詩曲」「ヴァイオリン協奏曲第2番」「土俗的三連画」「シンフォニア・タプカーラ」。伊福部ファンの私にとってはヨダレが出る内容。特に、ヴァイオリン協奏曲はぜひともナマで聴いてみたいところ。

 また、8月は同じく生誕100年の早坂文雄の記念演奏会となっている。

 このほかにも、特に私が注目するのは、6月のヴァルディの「レクイエム」、10月のマーラーの交響曲第9番、12月のショスタコの15番である。9月のブルックナーの6番もいいなぁ。

 が、札幌に住んでいないいまの状況としては、土曜日といえども果たしてどれだけ行けるのかどうか……。しくしく……

5df8700d.jpg  さて、先日の演奏会の演目の中から、今日はエキサイティングなラヴェル(Maurice Ravel 1875-1937 フランス)の「ツィガーヌ(Tzigane)」(1924)を。
 この作品には「演奏会用狂詩曲(Rapsodie de concert)」という副題が付けられており、チェールダーシュの形式によっている。
 ツィガーヌというのはロマのことで、ロマとはジプシー(の中でも中東欧に居住する移動型民族)のこと。

 この曲が書かれる前に、実はバルトークが「ジプシー音楽≠ハンガリー音楽」という説を発表している。にもかかわらず、ラヴェルが本来は違うジプシー音楽を用いたのはなぜか?……という点については、伊東信宏氏が「バルトーク」(中公新書)の中で詳しく述べている。なかなか面白いので、ご興味のある方はぜひどうぞ。

 ここではパールマンのヴァイオリン独奏、メータ指揮ニューヨーク・フィルの演奏をご紹介。

 パールマンってヴァイオリニストは、なんだか知らんけど、深みのないノーテンキな演奏をすると言われがち。
 まあ、確かに威厳がないというか厳しい感じがしないよなぁと思うところはある。風貌がそのように思わせているフシも無きにしも非ずだが。
 でも、テクは間違いないはずだ(ろう)。

 1986録音。グラモフォン。

 そうそう、日曜日(8日)は帯広交響楽団の演奏会があった。ベートーヴェンの「皇帝」とショスタコの5番をやったそうだが、私は聴きに行けなかった。